エアコン ガス&オイル補充
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
初級 |
作業時間 |
1時間以内 |
1
9年落ちの我が ZRR70W VOXY、
エアコンの冷えがここ1~2年弱い気がしたのでテコ入れ。
まずは事前チェック。
温度LOの風量最大、リアエアコンもオン。
2
エンジンフードを開けてサイトグラスの見た目をチェック。
エンジン&エアコン始動から盛大に泡立っている。
初めは液面が低く大粒の泡がブクブク、次第に細かいシュワシュワが窓いっぱいになる。数分かすると以降コンプレッサが動く/止まるでシュワシュワが濃くなったり薄くなったり。
たぶんこの手の指南に出てくる「ガス不足な状態」と思われる。
エンジンフード裏にはガス充填量の目安として「泡消え後200±50gを補充」とあるので、それと現状を踏まえれば補充缶200g×1本は丸々入れても問題なし=なおも不足ってことはあれど過充填にはならず、と判断できる。
3
4
先ずは低圧側圧力の測定とオイルの補充。
ツール接続先は写真赤丸、低圧側チェックバルブ。
灰色の「L」刻印のネジキャップを外して接続。
詳細はツール取説にて確認。
なお参考、
緑丸は高圧側チェックバルブおよびサイトグラスの位置。
5
エンジン停止状態でオイル→ツール→チェックバルブを接続。
各所のネジは手回しで充分。工具は不要。
6
エアコン始動前のガス圧。
まだコンプレッサーが回ってないので規定外の数値だが不問。
7
エンジンおよびエアコンを始動。
ゲージ表示は下がって一般的な値の0.2MPa前後。
ボンベを若干緩めて「プシュ」で再びしっかり締め付け(エア・パージ)、
缶切りバルブを全閉=開封→ゆっくり開いてゲージの針が僅かに動いたところで止める→缶を逆さにする(オイル取説にそうせよと書いてある)→充填。
50gと少量なので30秒ほどで終わる。終盤は缶が気化熱で冷たくなるので振ったり握ったり。
オイル缶が冷たく無くなり、中に液体がある感がしなくなれば充填終了。
缶は外さずに、エンジン停止→ツールをチェックバルブから外す。
この間のゲージの読みは事前~事後を通じて0.18~0.20MPa、大きく変化なし。
8
その後再びエアコンを稼働させてみたが、サイトグラスの見た目には大きく変化なし。
相変わらずのブクブク→シュワシュワ。
引き続きガスの充填に掛かる。
ツール末端のオイル缶をガス缶に取り替える→エンジン停止のままでツールをチェックバルブに繋ぐ。
9
オイル缶と同様、
缶を一瞬緩めてエア・パージ→エンジン始動&エアコン全開稼働→缶切り→ゆっくりチャージ開始→缶は正立で保持※逆さにしない《重要》→ゲージの読みがちょっと増えてるくらいでチャージ継続。
缶が冷えてきたら掌で暖めたり軽く振ったり。素手でするなら凍傷注意。
15分かくらい掛けて全量を充填。気温によっては時間掛かるかも。
缶が空になったらチャージ完了。
10
ガス充填後の低圧側は0.185MPa前後で大きく違わず。
ツールを外して元通りチェックバルブのネジキャップを締めて終了。
サイトグラスの見た目は、エアコン起動→液面が低くブクブク~シュワシュワしながら液面上昇→数分後には気泡皆無のクリアな状態(=写真)、となった。
なおワンポイント。
エアコン始動直後の液面の低い段階からじっとサイトグラスを見守ることを推奨。そうすれば、次第に液面が上がって泡がグラスに張り付く→泡粒が次第に細かくなって消えていく、の変化を見届けられる。最後の「気泡皆無のクリアな状態」からサイトグラスを見始めると「ん?ガスが全然無いんじゃね?」と不安になる(笑)。
かつてのR12ガスで言われてた「時々細かい泡が流れて見えるくらいが適量」ってな目安判断はこのHFC134aには通用しないっぽい。
11
その後、車内のエアコン吹き出し口(正面中央)の風の温度を料理用デジタル温度計@百均¥550で確認したところ、気温16℃にて2~3℃だった。
温度LO設定とはいえ気温がそもそも低い中なので最大能力を引き出すことは出来ないが、エバポレーターに霜がつかない程度まで冷やす能力あり/それ以上に冷やしすぎない制御がちゃんと作動してるのは確か。
まぁ今時分にできるチェックとしてはこの辺までか。
以前がどうだったか未測定で不明ながら、現状では問題なし(たぶん改善してる筈)、と思われ。
12
参考その1。
エンジンフード裏のラベル表示。
総じて工法的には難しくない。
自分みたく数年来の未補充状態で冷えなくはないがイマイチ?=ガスの自然減が原因だろう、がほぼ確かなら、DIYしてみるも悪くない。
ガス残量・充填量の判断や加減にちょっと悩むかも。最近はサイトグラスがないクルマも多いようだが、自分は有っても悩んだ。。。
もし毎年のように補充が必要な状況(修理に出す手前?)ならば、高圧・低圧とも同時に測れる「マニホールドゲージ」を使えばベターなのは確か。¥1万の出費にはなるが。
●AP HFC-134a マニホールドゲージ|アストロ
https://www.astro-p.co.jp/i/2007000011140
ってか、
圧力ゲージの低圧側だけの読みもサイトグラスの見た目も、あまりアテにはならないって話もある。
ならばでいっそ、ショップの誘いに乗っかって「ガスクリーニング」とやら※を受けちゃうのもアリかと。
確か¥8000かそこら掛かるが、一旦内部のガス全量を抜く→真空引きしてメーカー規定量のガスを再注入する(規定量ー事前に抜いた量=補充した量のガス代は実費請求)、で、最も確実なやり方であることには違いないので。
※「クリーニング」ってのが微妙にイミフ。。。ガスをきっちり規定量を入れるんだからエアコン本来の性能は復活して/良くなって当然、それ以上に何をどうしてる?ってな気もしないでもなく(苦笑)。
大気圧より高いところへ大気やそれに含まれる水分だのが入っていく訳がないのに、それを「取り除きます」って謳い文句に何の意味があるの?である。
まぁ効能に理論が伴わないのはこの業界「あるある」ながら。
なお余ったガスの大気放出はご法度。
またエンジンを回しての作業では巻き込み注意。
注入中のボンベは低温になるので凍傷注意。
くれぐれもご安全に。
13
参考その2。
外気温(≒外気導入時のエアコンOFFに於ける吹き出し温度)と、エアコンの最大能力時の吹き出し温度との相関を採ってみた。
エアコンの現時点の冷却能力は風量最大にて約16℃。
これから真夏に向けて逐次更新予定。
(最終更新2023/4/16)
14
参考その3。
補充して1ヶ月経過、大分暖かくなったので、フル稼働時の低圧側圧力を再度測ってみた。
気温23℃にて0.23MPa。
先日の寒い中(気温13℃)での補充完了時:0.185MPaよりは高い。
「圧力は温度に依存:気温が高いときは高めになる」のセオリー通りだし、数値的には一応それなりに正常、ってところか。
測定条件は上述の作業時同様のフル稼働状態=「温度Lo・風量最大・リアもONで同じく・窓全開」。
関連パーツレビュー
[PR]Yahoo!ショッピング
入札多数の人気商品!
[PR]Yahoo!オークション
タグ
関連コンテンツ( ガス の関連コンテンツ )
関連整備ピックアップ
関連リンク