劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [前編]ED曲
Kalafina 『Magia「quattro」』
『ひかりふる』のカップリング曲です。
『Magia』はご存じTV版のED曲です。
魔法少女モノとは思えないような力強く恐怖感ある曲調、歌詞は衝撃的でしたね。
工工工エエエエエエェェェェェェ(゚Д゚)ェェェェェェエエエエエエ工工工
これはイントロをイメージした梶浦さん公式「Magia顔文字」ですw
本当は「エ」だけじゃないそうですが(^^;
こんなイントロから入り、力強く打ち鳴らされるドラム、怪しい旋律を奏でるヴァイオリンが印象的ですね。とにかく大好き過ぎてKalafinaに一気にのめり込んだキッカケの曲でもあります。
ちなみにヴァイオリンを多用する梶浦さんの曲ですが、この作品においては「恭介」の演奏含めて重要な役割を果たしています。
「さやか」が関連する曲にもヴァイオリンが必ず入ってますよね。それが「さやかの想い」として伝わって来ます。

この曲は「魔法という奇蹟を願う『人の信じる強い力』を込めて歌った曲」と言われてますが、未だにその歌詞の意味は理解出来ないままでいます。。
←この「アニメ盤」ジャケットから推測すると『コネクト』と同じ事を歌っているようにも聴こえるし、もっと大きな何か?
完全新作となる「第3部」の脚本を書き上げた虚淵氏がこの歌詞を改めて見た時に、「第3部」そのものだとおっしゃっています。モチロンそんな事を考えて作られた曲ではありませんが、梶浦さんの作品に対する想いがブレていなかったという事でしょう。
そもそも『Magia』はこんな曲になるはずではありませんでした。
製作スタッフから梶浦さんに発注された曲はもっと明るい、それこそ「魔法少女モノ」的な曲だったそうです。
梶浦さんは劇伴作業で作品の世界観を理解されてますから、直感的にこういう曲を作ってしまったそうです。それがスタッフに受け入れられたのだと。
そしてこの曲は「Hikaruの声」があるから作りたくなったとも言われております。
透明感ある伸びのあるヴォーカルと思ったらこんな力強い曲も歌えてしまう。
これは私が参戦した「After Eden」の時の画像です。こうして観ると3人の役割がよく解りますよね?
間奏以降はKeikoが主メロを歌っていますが、本来こういう曲はKeikoが歌うのが自然です。
Hikaruは「希望」を感じる光り輝く曲が似合うのですが、それでもHikaruに歌わせています。
もしこの曲をKeikoが歌ったら、それこそ「絶望」の曲になってしまうでしょう。
「希望」と「絶望」のバランスを見事にとった、この作品だからこその采配ですね。
私がいつも言うように、Kalafinaの曲はこの3人でしか歌えない、この3人の為に作られた曲だという事。そしてこのように「目的」があって作られた曲であるという事。
FictionJunctionとはある意味そこが違うのです。
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さて、この『Magia「quattro」』ですが、一体何が「quattro」なのでしょう?
予告編ではずっと使用されて来ましたが、全く違いが分かりませんでした。
私の推測では「quattro」とは「4」の意味ですからゲストヴォーカルでも招いて「第4の声」が入るのかな?と思っていました。
まさか「死」の意味でダークなアレンジがされている訳でも無いだろうと・・・・・
この曲が使用されたのは[前編]のエンディングです。
つまり、TV版での第8話終了後に流れます。
杏子が絶叫し、QBがとんでもない一言を言った直後です。。。
あの流れから始まった曲、イントロから既に違っていましたね。
基本的には『Magia』そのものですが、全般的に「弦」(玄ではないよ♪)が追加されています。
キーも下げられたかと思いましたが、弦のせいでそう感じただけでした。
ヴォーカルは恐らく録り直しているでしょう。
この曲がキッカケで世界的に活動の幅を広げたKalafinaですから、そういった経験による成長が原曲と比べると分かります。
そんな曲を劇場で聴いた後の感想ですが・・・
梶浦さん、『Magia』に何てコトしてくれたんだいっ!
ただでさえ恐ろしい曲なのに、更に凄いことになってる・・・
しかもこの場面には強烈に効果的過ぎて、力尽きて暫く立てませんでしたよ。。。
しかし不思議な事に、原曲を聴くと何か物足りなく感じる・・・
『Magia』も作品と共に成長したのですね。
『コネクト』が『ルミナス』になったと同じ効果ですよ。
『ひかりふる』は別目的で必要だったので、この『Magia「quattro」』が必要だったのですね。
そして「quattro」の意味、これは追加された「弦」が「第4の声」として機能しているのです。
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今まで書き続けて来た「梶浦サウンド」について、今回4部作のブログで集大成になります。
今なら私が伝えたかった事が理解していただけるのでは?と思います。
おヒマな時に読み返してみて下さい。
さて、私が時々使用する言葉に「歌を奏でる」というのがあります。
本来「奏でる」というのは楽器を演奏する事です。
梶浦サウンドはもちろん「梶浦由記」さんが作った楽曲ですが、それを表現する為の手段として「楽器」があります。
「サントラ」を基準として考えてください。
様々な楽器、音源を駆使し、重ねて1曲作り上げるのですが、必要ならばコーラスが入ります。
そして「造語」ですが、意味の無い言葉ですが「響き」の良い言葉を並べています。
それは楽器が奏でる音と何ら変わり無いものと思っております。
楽器ではなく、人が奏でる音。
言い方はオカシイですが、そういう物と認識して聴いています。
ところが矛盾した事に、「造語」とはいえ立派な「歌詞」なので、「歌」でもあるのです。
梶浦さんのライブは歌姫が前に並びますが、バンドメンバーもFBM(フロント・バンド・メンバーズ)と呼ばれるように歌姫と同率の扱いです。
奏でる手段が違うだけで、皆が同様に梶浦さんが作り出した音を紡いでいるのです。
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たかが1枚のシングルCDに4件もブログを書いてしまいました。
ここまでお付き合い頂いた皆様、本当に有難うございます。
損はさせない内容だと思っておりますが、ご意見はお気軽におっしゃってください。
それこそ「連コメ」なんて意見交換する為には「必要」だと思っております。
しばらくレビュー記事は書かないと思いますが、今後ともお付き合いいただけたら
それはとっても嬉しいなって♪
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最後にオマケをひとつ。
「魔法少女まどか☆マギカ」という作品は、1回観ただけでも十分に面白いのですが、繰り返して観ることでその真意が解ってきます。
そういった「ループ」がこの作品のポイントである事は十分ご理解いただけているものと思います。
今から書くことはあくまでも「私感」です。
前回書いた「未来」はマミさんのテーマであるのですが、ある意味「キャラソン」とも考えられます。
TV版BD特典にはサントラの他に「まどか」「杏子、さやか」のキャラソンが収録されています。
ところが「ほむら」だけありません。
何故だと思われますか?
『コネクト』こそが「ほむら」のキャラソンだからです。
そして皆さん、この作品の主人公って誰だと思いますか?
「暁美ほむら」です!
特に詳しく説明しませんが、そういう考え方もあるという程度に受け止めてください。
もちろん、そう言うからには根拠があります。
そして、こういう見方が出来るようになると、この作品の真意に近づくことが出来ると思うのです。
そして、「第3部」の予告から推測される内容にも筋が通ります。
来年夏公開と噂されておりますが、それまで妄想しておきましょう♪
と、爆弾を落として終わりにしますww