少し重い話。しかも長いww
末期ガンである父親の予後はそう永いものではないと認識している。
秋雲が七色に染まり寒風を肌で感じる頃まではどうやら保ちそうにない。
昨日一般病院からホスピスへ転院させた。
思えばここ1ヶ月で急激に弱った親父。
人間という生き物はこうも簡単に弱っていくものかと改めて知った。
命というものが死に直面している様を毎日々々感じてしまう。
スキルス性胃ガンと告げられ余命は2,3ヶ月と言われたのが5年前。
スキルスはなすすべなく亡くなってしまうのが常。
ところが奇跡的?に抗ガン剤が効いて外科的手術の見込みが見えてき、3ヶ月目に胃を全摘した。
胃を取ったからといって食が細ることや、脂っ気の多いものを食べないこと、海藻類を食べないこと以外は我々健常者と同じ生活だった。本人も“死”を意識しながらも上手いこと傍らへ追いやって生活していた。
ところが1年半前に大腸へ転移し10cmほど切った。この頃から少しずつ弱まっていったように思う。
この頃まだ体重は50kg程度あった。
覚悟はしていた。およそ5ヶ月前に2種類目の抗ガン剤が効いていないと告げられ3種類目のとてもキツイ抗ガン剤を試すかどうかを本人・家族で話し合って決めてくださいと選択を迫られた。
齢81歳である。胃を全摘しているのでそれまでも食は細く体力的に保つかどうかの心配をしながら治療することに(3種目の抗ガン剤を入れることに)決めたが、いざ打つと、とてもとても見ていられないほど苦しんだ。全く食事ができず歩くこともままならずその週は丸1週間ぐったりとしたままで「しんどい、辛い」と言い続け床に伏せる父親を見ていると1クール続かず「中止しよう。止めて人間的な生活に戻ろう」と進言した。
その後、医師から「手は尽くしましたが、もうこれ以上内科的に治療すべき事がありません」と告げられた。「退院してからどのようにお過ごしされるか教えておいてください」とも。
若いのに親身になって手を尽くしてくださった主治医であった。後日私たち夫婦で医師を訪ねると
「もういつ病状が急変してもおかしくない、そんな時期に来ていると思います。予後はおそらく半年は無いかもしれない」
「今後は緩和ケア(ホスピス)を視野に入れたケアをしてあげたほうが良いかもしれない」と。
私はいつかそう言われると覚悟していたので驚かなかった。
しかし親父には「もしかしてもしかすると治るかもしれない」という揺れている心情を吐露された。すでに自分で歩ける距離は100メートル程度なのに。
病状告知はしてきたし、先の医師の言葉も予後の時間以外は伝えた。医師からも告知していると聞かされていたので、てっきり死というものを覚悟しているもんだばかりと思っていた。
なまじネットができない老人で良かったかもしれない。自身が置かれた状態によって予後の程度がわかってしまうから。それはかなりのショックであろうと思う。
気がつくと体重は39kg。とても痩せてきた。
6月中旬までは車にも乗っていた。自分でも怖いと言い出したのでキーを預かった。梅雨頃までは立って歩くことができた。排泄も自分でしていた。7月中頃から急激に筋力が低下してきて自力で立つことが困難になった。私か嫁が毎日車いすを押した。経口食が全く採れなくなりみるみる弱り始めた。
8月1日に裏の病院に転院した。治療はすでにできないので体力温存の点滴が主な処方である。タバコを吸うので外出願いを出して帰宅しては一緒にタバコをふかした。(火の始末がおぼつかないので見守る役目もあった)
もうこの家に親父が帰って来るのは今日このときが最後かもしれないと毎回思いながら。
そんな親父を看ていると何とも言い難い気持ちになってしまう。
言葉では「いつでも帰ってきて良いんだよ」と言うものの、心底そう思ってない自分が居るのである。
なんだろうそれは?
帰宅後急変するのが怖い?下が垂れ流しで世話が大変なのが嫌?タバコの不始末が怖い?わがままを言われるのが腹立たしい?
・・・どれもそうだし、どれとも違う。各家庭にそれぞれの事情がある。自責するも自分一人では解決できないことも含まれ。。。それもあって蕁麻疹になったのか?
まぁいい。
今朝はホスピスで薄いパン1枚、マーガリンとジャムを塗ったものを半分ほど食べた。小さなパック牛乳は全部飲んだ。スープは要らないと言い残した。
体重はなんと29kgにまで落ちていた。骨と皮である。筋肉は全くと言っていいほどない。。。
血液検査結果とCT画像を見せられ、ホスピスでの担当医師と夫婦で面会。
やはり胸水・腹水が溜まり肺や大腸、腎臓を圧迫し息が辛いこと、食欲減退、体のだるさを派生させていると。これを抜くのではなく尿として出せれば或いは食欲回復や、少しでも人間らしい生活を取り戻せるかもしれないと。我々ホスピスのチームは患者に対し尊厳を取り戻すこと、人間らしい終末を迎えさせてあげることの手伝いをするのだと仰った。
私ら夫婦の本意もそこにある。ただ“死”を恐れるだけのものとせず、死と向き合ってなお人間らしく生きること。最後まで。人間らしく。
なので子供としてしてやれる最後の親孝行と(勝手ながら)思い、ホスピスという場所を選択した。
無宗教、ノンポリ、リベラル・・・新興宗教など興味の欠片もなかった私なのだが、人の死というものをとても頻繁にかつ身近に感じざるをえない状況に置かれ、少し死後の世界やスピリチュアルリズムというものに最近よく目を向けるようになった。
このサイトが宗教なのかそうじゃないのか全く知らないのですが、霊感があったり感受性強い方はあまり読み進むと気持ち悪くなるかもしれません。(リンクが上手く張れないので文字列で)
http://www5a.biglobe.ne.jp/~spk/sp_newsletter/spnl_backnumber/spnl-39/spnl-39-1.htm
こんなこと書こうか書くまいか迷ったのですが・・・
近況報告というには重い話ですが。。。
ホスピスに入ってからの平均予後は30日ということらしいので、まぁ、一応今しかないかと。
そうは言ってもFDのメーターを修理したり、ふとGTウイングを戻そうかと思ったりするわけですが。。。
こんな私は阿呆なのかね?地獄へ堕ちますかね?ww
ともあれそんな状況です。
しばらくバタバタが続くと思います。(*´・ω・`)ノ
Posted at 2014/08/22 17:35:37 | |
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