• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2014年09月19日

「低音は下からくる」は本当か?

 正しくは「低音楽器の定位は,低い位置にあるはず」というのは正しいのかどうか,ということなのだ。

 きっかけは,ある人に自分の車の音を聴いてもらっていたときのことだ。その方いわく
「定位が高すぎる。ウッドベースなどの低音の楽器までが目の高さにある。これはおかしい。」
と言われたことだ。
 我が車はこんな具合になっており,「音場的」な左右上下,奥行の広がりに関しては,その広がり方のいびつさはあると思うけど,まあいい線いっていると思っていた。

 この位置にスコーカーをいれたあとは特に顕著で,ボーカルの口は,ダッシュボードというよりは、ほとんど目の高さにあるのが普通となっている。「面と向かって」いる感じになっていて、あまり熱く歌われるとこっちが小っ恥ずかしくなることさえある。
 一方,クラシックのワンポイント録音に近いものなどを聴くと、ステージを見下ろすような感じに聴こえることもある。マーラーの一千人などは面白くて、室内楽的に少人数で演奏する部分と、まさに千人が一斉に演奏する部分では、聴きてのリスニングポジションが移動しているような感じになる。少人数の時は指揮者の場所、トゥッティの時は二階席の最前列のように。

 要は,音の高い低いだけで定位の上下が決まるわけではなく、どういう意図でどういう条件でレコーディングが行われたかによっても、かなり定位の場所は変わるのだろう、ということだ。

 例えばいわゆる優秀録音といわれる物の中には,低音なのに高く定位しているものはかなりある。よくあるのはティンパニーだ。ティンパニーという楽器は低音楽器と思われているが,実はオーケストラの中ではもっと低音を出す楽器は他にもたくさんあって、さらにティンパニーの音の成分の中にはかなりの高音も含まれているということからか、結構ティンパニーは高いところから聴こえてくることが多い。それに、指揮者経験のある方ならお分かりだろうが、ティンパニーという楽器は、楽団の最後列の最上段の中央などに置かれていることが多く、客席からすると「上からティンパニー」ということは多々あることだ。

 つまり、低音楽器なのに上から聴こえる楽器というティンパニーは、あんまり下から聴こえるとかえって変なのだ。

 パイプオルガンもそうだ。そもそもオルガンに定位を求めるのが既にかなり無理があることは、オルガンという楽器の仕組みをご存知ならば自ずと分かることだろう。一つの鍵盤を押した時に、何本のどの管が発音しているかは演奏者のストップ(音栓というつまみ)の塩梅による。一本しか鳴っていないのか、十数本が鳴っているのか、またその管がどこに配置されているのか、それはオルガン毎に違うし、もちろん低音の管ほど低い位置にあるかというとそんなことはない。
 パイプオルガンの低音は、生音で聴くと、必ずしも床の方から聴こえてくるわけではないのだ。天の方から降り注いでくる低音,ということも結構あるのだ。
 カーオーディオなどでパイプオルガンの音が地を這うように下の方から聴こえてくる(聴こえてきて欲しい)という感覚は、かなり先入観に支配された観念的なもののように感じるし、あるいは単純に、

「低い音が車体に共鳴してしまったものが体に直接伝わってきている」ということを意味しているのかもしれないし,ひょっとしたら、録音エンジニアがわざわざそういうふうな音作りをしているのかもしれない。
 
 そもそも、エンジニアの腕で定位の上下を作れるのだろうか。これも疑問ではある。

 様々な要素が複雑に絡んでとりとめもないのだが(オンマイク・オフマイク等の違いもあるし)、果たして低い音は下からくる「べき」というのは正しいのだろうか。
 
 ひょっとして、
 「2ウェイの低い方の音を受け持つスピーカーが、ドアの下の方にあるから自然とそうなる」
 という単純な話なのではないのか。

 あるいは、高い声は頭のてっぺんからくる「イメージ」
 低い声は腹の方からえぐってくるようにくる「イメージ」
という、観念的な「音の来る方向」に惑わされているのか。

 そんな観点でも最近はよくいろんなジャンルの音源を聴いてしまうので、「音楽」を聴けない嫌な自分がいる。

 確かに、ダンプの走行音も地震の振動も地面の方から来るから、こういう刷り込みって大きいと思うけどな。

 バスドラは下でシンバルは上だしな。

 でも、混声合唱でソプラノは上でベースは下だったら、変な定位になるよな。
 ピアノだってそうだ。低い鍵盤になればなるほど定位が下がっていくものだろうか。

 もっというとそもそも,低い音になると方向性がなくなるらしい。
 ジャズでウッドベースが下の方から聴こえているのは、ウッドベースの出している音の成分の高い方のものが下の方に定位しているからこそそこから聴こえる,ということなのだろう。

 まあ,人間というものは末広がりが好きということなのかもしれない。
 安心感かな。

 そうだ,ぜひフルレンジャーの方々の意見を聞きたい。最も定位に有利な単音源のシステムでは、低音はどこから聴こえてくるのか。ちゃんとした録音のものならば、それぞれの「あるべき場所」からちゃんと聴こえてくるものなのだろうか。

 ・・・・・・・この話はまだいつか続くようだ。 


ブログ一覧 | カーオーディオ | 趣味
Posted at 2014/09/19 23:12:47

イイね!0件



タグ

今、あなたにおすすめ

ブログ人気記事

新型RAV4!^^
レガッテムさん

蛍がいましたよ🐝
ポンピンさん

素敵なワゴン
バーバンさん

ノンアルも美味しくなってる🍺
chishiruさん

脂摂取タイム‼️
チャ太郎☆さん

ルノートウィンゴⅢについて
P.N.「32乗り」さん

この記事へのコメント

2014年9月20日 10:05
フルレンジャーピンクのメタリコと申します(汗

私の車で調整CDかけると、低域は下、高域は上から聴こえます。サウンドナビのカタログにもフルレンジの場合はそうなる、というようなことが書いてあり、そこで高域に遅延をかけ低域と高さを同じにするのが調整のコツだとか。

音源によっても高さは変わり、ボーカル高さもバスドラの高さも変わります。気になるので、PC音源をイヤホンで確認してみると、音源側にそういう傾向があるみたいなので、そういう意味では忠実に再現できてるのかもしれません(汗

コメントへの返答
2014年9月20日 21:16
いつもいつもページを覗かせていただき、勉強させていただいています。素朴な疑問にコメント頂き、光栄です!
いやあしかし面白い、フルレンジでもそうなりますか。高かろうが低かろうが同じ場所から音が出てるのに上下するんですね。また、遅延というのは、マルチウェイでやるところの、タイムアライメントということになるのでしょうか?フルレンジだったら左右のやつしかいらないもんだと思ってました。いずれにせよ、調整用のピープ音で確認のため、早速やってみます。ちゃんとしたソースをちゃんとした装置で聴けば、上下もちゃんと聴こえてくるような気がしています。
2014年9月20日 14:21
はじめまして(^^;;
生意気ながら少し意見を・・・。

良く良く考えると純粋に低音だけ鳴る楽器ってそんなに無いのではないかと・・・
だからツィーターを弄ったのにバスドラの音が変わったりしちゃうんだと思います。

で、当然定位は高音に引っ張られるから低音の定位が上がって聞こえる事もありますし、フルレンジでなくても繋がりがマトモなスピーカーシステムなら低音の場所は録音の仕方で色々動いて当然だと思います^ ^

低音(楽器)が低い所から鳴るはず!と思っている方は一度FALって所が出しているフラットスピーカーの音聞いてみると楽しいと思います^ ^
コメントへの返答
2014年9月20日 21:34
生意気などと仰らず気軽にお話しくださいね♪
確かに低音の楽器には多数の高次倍音が含まれていますよね。方向性をつかみやすいその高い音域によって、低音楽器の定位が決まる、その理屈はわかるのですが、どうやら世間には、ベース音を低い位置に定位させている(意図的に)録音が多いんじゃないだろうか、という思い付きです。ポピュラー音楽を中心に聴くことの多い大多数の人たちにとっては、それが安心なんじゃないかということです。録音エンジニアの一仕事が加わってるんじゃなかろかと。なんか返信になってますでしょうか。
2014年9月21日 0:05
結局聞いている曲によるって所っすかね(^^;;
正解と断言できるホームオーディオが必要になりますね^ ^
コメントへの返答
2014年9月21日 7:53
そういうことになるのでしょうかねえ。大変だ!
2014年9月21日 13:22
自分はスピーカーの数なんて関係ないと思います。
定位も同じようにどうにでもなるし、好みの問題でしょう…自分の場合は、モニター的な音は合わないので、立体的な音「スピーカーの場所より後方まで立体的に見える音」そういうふうにしてます。最低音域は下から上に舞い上がり頭上から降ってくる感じですかね。
コメントへの返答
2014年9月21日 23:32
自分が余りにも知らないことが多すぎる,ってところから始まってる話でして・・・。
 奥行の定位って何で決まるんでしょう。もっと言うと,高く定位させたかったら,何をどうしたらいいのか・・・・そのあたりのことはオーディオ手練の方々なれば常識的にご存知言うことなのでしょう。でも知らないことがたくさんあるって,楽しいですよね。
2014年9月22日 0:53
奥行きの定位は正面からの表現力で、定位を高く安定させるのは、スピーカーの音離れの良さだと思います。
自分の場合は、最低音域でふわっと全音域を浮かび上げる感じでやってますが、音離れが悪いと出来ませんし、最低音域が鳴ってない場合も難しいです。可能な限りワイドレンジで鳴るようにた状態でダイナミックレンジも高める必要があります。

また、定位を下げたい場合は、これと逆の事をすれば定位は下がります
コメントへの返答
2014年9月22日 16:36
左右の定位は主に音量差で決まるらしい,というのは何となく分かります。奥行き(前後)の定位は,どうやら直接音と間接音のバランスとディレイタイムとあと高音の減衰加減だそうです。しかし,二つのスピーカーを二つの耳で聴いているに過ぎないのに,上下の定位の違いが「何によって生まれるのか」というのがよく分からない,ということなんです。
 聴き手の脳内で補正をしているという説もありますが,でも以前,シェフィールドというレーベルの大太鼓を聴かせてもらった時には,三尺だったか六尺だったか,かなりでっかいやつが,正面の上方,見上げる角度に見事に定位していました。舞台に置いてたたいているのではなくて,台に載せて叩いているのが手に取るように分かる録音だったんです。何でそんな事が起こりうるんですかね。もしヘリコプターの音なんかが入った優秀な音源だったら,ちゃんと上空に定位するんですよね?
 再生側の装置でどう定位をコントロールするか,という高度な話でなくて申し訳ありません。まだその前のことが分かってないんです!

プロフィール

 2019.8 250000㌔を共にした前車から乗り換え,スバル エクシーガクロスオーバー7で,新たな旅に出ます。  ※ 2020/08/05 東北遠征2...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/5 >>

    123
456 78910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

リンク・クリップ

またまた散財・・・ 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2025/03/15 16:59:11
バックプレート取り外し(異音対策) 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2024/11/09 21:33:56
インテークパイプの蛇腹撤去→シリコンホースと交換 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2024/08/29 16:14:18

愛車一覧

スバル エクシーガ クロスオーバー7 くろすけ (スバル エクシーガ クロスオーバー7)
 スバルAWDであること,前車ランカスター同等の積載量を持つこと,サイズ(特にガレージの ...
スバル レガシィ ランカスター とーちゃんぶぅー (スバル レガシィ ランカスター)
キャンプ&カヌーでアウトドアの足として,普段はオーディオ車として活躍中。画像は錦川遠征の ...
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation