
やっぱり今年も行くことにした。一般論として,キャンプは夏!みたいになっているが,実はこれが大間違いで,できればこの時期は外したいのだが,子どもがいることと,そしてやはり経費節減のため致し方なくそうなってしまう。
だいたいが,この暑さの中,いい歳した者が四六時中外にいることは過酷だ。しかも火を使うことが多いのでさらに暑い。
これが例えば,夏山登山に付随したキャンプとなれば,それは致し方ない。しかも標高高しとなれば混み混みの山小屋なんぞよりはよほど快適だ。以前,屋久島宮之浦岳登山の折には,頂上付近のテント場でテントを張ったが,隣接した山小屋で泊まった仲間に後から聞いたら,それはそれは醜い場所取り神経戦が展開されていて,トイレにもおちおち行けなかったそうだ。ヘタな小屋よりよっぽど天幕だ。
あるいはこれが水浴がらみの幕営ならば,暑くなったら水につかれば良い。これは意外なほど快適で,椅子を川の中に置いて,足を川水につけながらだと,日向でも普通に何時間も本が読める。日向のテント内はドライサウナの最たるもので,日陰でスクリーンテントでもなければ居住は不可能なのにである。
とはいうものの,土地勘のないエリアに行く場合,誠に不本意ながら「有料キャンプ場」というもののお世話にならなくてはいけない。これはとっても癪に障る。
だいたいが,いくらオートキャンプだからといって,一泊2食風呂付きの民宿よりも料金が高いなどということが,常識的に許せるのだろうか。しかも,キャンプサイトというものは「土地貸し」のはずなのに,人数が増えると料金が増す,というのはおかしくはないか。
最近は減ってきていると思うが,キャンプ場の「管理人」というのがまた,「指導者」ぶって偉そうにしているのは最悪だ。「キャンプ=野外教育=指導」だと勘違いしている教師あがり,みたいな奴が出てくると,本当にぶちこわしになる。焚き火をするならフォークダンスを踊らなくてはいけない,というような刷り込みが,少し上の世代にはあるようだ。
私たちはボーイスカウトをしにきたのではない。
しかも,日本のキャンプ場の詰め込み具合は異常だ。まるで避難所のようになったキャンプ場が,夏には珍しくない。自分の感覚では,夜に隣の人の会話が聞こえてしまうのはもう既におかしい。そんなところでも泊まらなくてはいけないときは,自分たちのグリルの煙の行方にも気を遣ってしまう。
そしてこの狭さゆえか,禁止事項の多いこと!
○ 焚き火禁止(直火禁止ならまだましな方)
○ 花火禁止(音の出るものはもちろんダメに決まっているが,線香花火のどこがいけない?)
○ 夜○○時以降の会話禁止 等々・・・
ならばついでに「恋愛禁止」とか「スマホ禁止」とかしてしまえばいいのに。
しかし一方でどういうわけか,四六時中浮いた音楽をだらだらと流し続けていたり,カラオケなんぞやっていてもおとがめナシだったりする。BGMは外国人によくありがちだ。きっと木の葉の緑も鳥のさえずりもない国からやってきたのだろう。ここはお花見会場ではない。
さらに,キャンパーとバーベキュー客との混同にも腹が立つ。特に日帰りバーベキュー酔っ払い客ほど始末に負えない輩はない。とある川の河原で,奴らの散らかしたゴミを,地元の人たちが朝から総出で清掃ボランティアしている,そのすぐそばでキャンプしていたその朝のことは今でも忘れない。
朝,目が覚めたら既に周りは人だらけになっていて,みんな手に手にゴミ袋を持って歩いている のだ。その最中,自分たちもそれに加わろうか,それとも・・・・などと逡巡しつつ朝ご飯の支度・・・・なんとも情けなかった。
そのサイトには深夜に到着していて,周りの状況が暗くて分からなかったのだ。
「これだからキャンプ禁止の川が増えるんだよね」と,暗澹たる気持ちでその河原を離れた。
もとより自分たちのキャンプスタイルは変わっていて,基本となっているのは「カヤックによる川移動のためのキャンプ」だ。なので,水道もトイレももちろんAC電源なぞ不要。できるだけ周りに誰もいないところが理想だ。焚き火は必須で,そのための流木はたくさんあればあるほど楽しい。
買い出しは車があるからどうにでもなるし風呂も同じ。水はポリタンクで確保しとけばよいし,飲み水でなければ川の水で足りる。また,そういった使い道をしたくないような川は,そもそも選ばない。

トイレに関しては,野○ソができなければアウトドアをやる資格はないと考えている。野蛮で不潔だというにわかアウトドア人には,一昔前の山小屋のトイレを経験させてあげたい。あれに比べたら,オープンエアーで致すこと,そして作法に則ってちゃんと処理したトイレの方が,よほど文化的と言える。もっと言うと,トイレがないと立ち○ョンさえできないおちょぼ口の現代人のなんと多いことか。いい男がハエ一匹で大騒ぎするのを見るのは限りなく残念だ。
まあ,これとて,人口密度の高いオートキャンプ場なぞに泊まるから生じる問題なのだろう。
さらにさらに許されないのが「繁忙期の朝のキャンプ場の流し台」である。あれほど気持ちの悪いものはない。(以下自粛・・・)
・・・・なんで今日はこんなこと延々とぼやいているのか,自分でもよく分からなくなってきたが,やはりアウトドアに出るんだから「自由」でありたいと思うのだけは確かだ。自由体験を普通にしてきてしまっている自分たちからすると,マンションみたいに区画されたサイトでぎゅうぎゅう詰めになりながら,キャンピンググッズ自慢でやたら高額なキャンプをして,結局ランタンの明るさゆえに星さえ見えないアウトドア体験がすなわちキャンピングだと思わされてしまっている,それがすなわち子どものための頑張りなのだと騙されちゃってる世のお父さんたちが不憫でならないのだ。
キャンプは手段であって,目的にはしない方が楽なんじゃないかと思う。
そうは言いつつも,この夏,いろんなキャンプ場を渡り歩きながら,愛知→新潟→福島→宮城→カーフェリー→愛知 というツアーを計画中だ。またまたとんだオマヌケをしないよう,そして,
200000㎞を超えた我がランカスターが,途中で何とかならないことを祈りつつ,日々ちょっとずつどきどきしてきている,またまた懲りない夏のおとーさんの戯言でした。
Posted at 2016/07/25 15:36:51 | |
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