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2012年08月28日 イイね!

モノローグ、オリジナルデザイン考

モノローグ、オリジナルデザイン考時々書いている、独断的モノローグである。
お時間の無い方は、どうかスルーして頂けると有難い。


我が家の正面には月極めの駐車場がある。そこに、数か月前から初期型のトヨタRAV4が住みはじめた。ラジエターグリルやバンパーの造形などから初期型の、それもマイナー前のモデルである。近頃見なくなったなぁ、と思いつつ改めて眺めてみると、意外にも新鮮さを感じる。

‘94年デビューのこのクルマ、横置きエンジン+フルタイム4WDというFFのレイアウトをベースにした成り立ちをクロカン車に初めて採用した。「ライトクロカン」などと呼ばれるジャンルを開拓し、その後ホンダCR-Vなど他社にも影響を与えた。
しかし、マイナーチェンジで5ドア車の追加、更にオーバーフェンダーや大型バンパー追加で3ナンバーボディに。そして初のフルモデルチェンジで全車3ナンバーボディとなり二度目のフルモデルチェンジではエンジンが2.4L、車幅は1.8m超の堂々たるクルーザーとなり、もはや初代のコンパクトな面影は無い。主な輸出先の北米のニーズを優先した結果と言われているが、同じような例をいにしえのジャガーEタイプにおけるシリーズⅠ~Ⅳへの変化にも観られるのが興味深い。

話を初代RAV4に戻すが、とにかく先駆者である初期型の中でもごく初期にあたる個体である。市場の反応は未知数の状態で世に送り出した商品である。そう思いつつ改めて車体を眺めると、作り手の思想のようなものを強く感じる。
当時の流行である曲面を多用しつつもシンプルなデザイン、ウエストラインからフロアまでが薄く、キャビンが大きく独立しているように見える。従来のクロカン車のデザインとは全く異なる造形思想である。パーソナルカー的、タウンカー的、独身の新しい物好きな男女の購買欲をそそるように仕向けたものだろうか。軽快さ、若さ、シンプルさ、といった印象である。
当時の記憶でも、このクルマは売れたように思う。あちこちで見かけた。その後、市場のニーズなるものが入ってきて、更に後発のホンダCR-Vの参入も影響して、次第にオリジナル色は薄れてくる。前述のような変化である(ただ、私は初期型の5ドアモデルも結構好きである)。

また、このRAV4がクロカン車の造形へ影響を与えたとも言えるかもしれない。
同じトヨタのランクルにおける60→80や70プラド→90プラドへの変化では、明らかに丸みを帯びたソフトな造形に変わっている。日産サファリやスズキジムニーも、フルモデルチェンジのタイミングで丸みを帯びた造形にシフトしている。

そんな、その後を知っている目線でこの18年落ちのクルマを眺めるにつけ、作り手の思想と市場のニーズとの間に常に存在するギャップや、革新的な造形が与える他車への波及効果などを思ったりする。
そして、このRAV4に限らず、セラやサイノスやWillなどといった社会実験的なクルマを量産できていた’90年代のトヨタの凄さも改めて感じる。
Posted at 2012/08/28 18:00:18 | コメント(2) | トラックバック(0) | クルマ | 日記

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