• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

コンクリートロードのブログ一覧

2020年01月12日 イイね!

映画鑑賞雑感「フォード対フェラーリ」

映画鑑賞雑感「フォード対フェラーリ」映画「フォード対フェラーリ」。予告編が出始めた頃から楽しみにしていた。まさかキャロル・シェルビーが主人公の映画が出来るなんて何とナイスな企画なのだ!とワクワクしていた。

カーアクション映画というと、どうしても犯罪者の運転するクルマがパトカーの追撃から逃げる、とか、正義の味方と悪者の間での追いつ追われつ、みたいなのが多く、それも悪くはないのだが、やっぱり純粋に速さを競う話、それも実話を基にした話である事に、諸手を挙げて喜びたいのである。

公開初日は仕事があって行けなかったが、二日目の土曜日に観に行ってきた。
さぞや混んでいるだろうと近所のイオンシネマに早めに着いたら受付ロビーはガラガラで、本編が始まるまでに座席にいた人数は10人も無かったと思う。前の方に座ったのと、暗かったので確かなことは言えないが、少なくとも私の回りにポツリポツリと座っていた人達は、私と近い年代のオッサンであった。若い人は興味ないのかな、と寂しく思った。

上映時間は、実質140分くらいらしいが、映画全体に漂う熱病のような興奮状態にアテられ(私、このテのものに影響され易いんです)、あっという間に走り抜けた感じで気がつくとエンドロールとなっていた。そして充実感と言うより喪失感に似た感覚が残った。

ここから先は、ネタバレになるので、まだ観てない人は、ここで終わって下さい(^_^)。

物語の背景やあらすじは公式ホームページ等あちこちに書かれているから省略するが、よくぞ集めたと思えるほど、当時物のクルマ達が出てくる。主役のフォードGT40やフェラーリ330Pだけでなく、シェルビーが日常の足にしていたポルシェ356スピードスターと289コブラや、ケン・マイルズが経営している整備工場でリフトアップされているトライアンフTR4や客のMG-A、草レースで激走するC1やC2のコルベット、デイトナやル・マンを走るポルシェ906や下のクラスのフェラーリ250GTO、ムスタング等々、更に名前も判らない道行く一般車の数々。それらを観てるだけでも楽しい。

プロトタイプのGT40をマイルズが走らせては要改善点を指摘して細部を煮詰めて行く過程は、60年代前半当時は、まだ電気的な計測機器の精度や車載に足る軽さが不十分であり、玄人のアナログな感覚が不可欠である事がよく判る(今でも大事だと思うが)。無数の糸を車体に貼ってコースを走らせ、双眼鏡で眺めながら空力を煮詰めるシーン、かなり好きである。

印象的であり物語の最後まで付きまとう問題なのが制動性能と安全性能。すぐにフェードを起こして止まれなくなるブレーキや、衝突すると即炎上してしまう車体構造、ジェット型のヘルメットやホントに耐火性なの?と思えるスーツ、ル・マン式のスタートではドライバーが乗り込んでエンジンスタートさせてから明らかに皆んなベルトを締めないで車両を走らせ始めている。マイルズのGT40に至ってはドアが閉まらないまま一周してしまった。今でもレースは危険を伴うのは勿論だが、当時の安全性に対する意識が見え隠れする。

特に ブレーキは、真っ赤に焼けたディスクが象徴的に何度も描かれている。今でも赤くなったディスクは目にするが、当時はパッドの耐フェード性がまだまだ低かったんだろうな、と想像する。あの素敵なデザインのハリブラントのホイールでは、350km/hでユノディエールを巡航してきた車両を、ミュルサンヌの急カーブを曲がるために100km/h未満に減速させるために発生したディスクの熱を逃がすには役不足だったのかな、とも想像する。
80年代のCカーやシルエット・フォーミュラには、フィン付きのディッシュを被せて車体下面からホイール外側へと積極的に空気を流してディスクを冷やすタイプのホイールが付いていたなぁ、などと思い出に耽る。それでも更にストレートエンドでの最高速が上がり続け、制動性能強化だけではどうにもならなくなってユノディエールにシケインが設けられたんだよなぁ、などと。

エンジンや駆動系の耐久性はレースの結果に直接関わって来るので、それに関するセリフや描写もあちこちに見受けられた。あの427ユニットのレブリミット設定は、当初6000rpmとしデイトナのレース終盤では7000rpmとしていた。427ciつまり7000ccの大排気量OHVでここまで回せるのって凄いと思う。因みにル・マンの終盤、ユノディエールでマイルズのGT40と競り合っていた330Pは(こちらは4000cc・V12・DOHCだが)、9000rpmレッドゾーン超えの果てにブローしてしまった。耐久レースの厳しさを感じる。
尺の関係で殆ど全く触れてないが、ここまでの車両を開発するに当たっての設計や実験の過程もNHKドキュメンタリー的に紹介するサブストーリーが有っても面白いだろうな、と思う。

フォードの経営陣達とシェルビーやマイルズなど現場組とのやり取りもまた印象的だった。社長のヘンリー・フォード二世、副社長のレオ・ビーブ(名前は知らなかったが嫌な奴に描かれてた)、営業担当のアイアコッカ(名前だけは良く知っていたが、こういうキャラだったとは知らなかった)の三者三様の思惑、巨大企業あるある的な現場への要望など、ル・マンで勝つというミッションの最大のハードルは、当の依頼主だったという笑える(笑えない?)構図。今でもあちこちの企業で有りそう。

それでも、この66年の123フィニッシュを皮切りに69年までフォードはル・マンを4連勝する。その翌年、1970年のル・マンを描いた映画が、あのスティーブ・マックイーン主演の「栄光のル・マン」である事に、大河ドラマ的な雄大さを感じたりする。
Posted at 2020/01/12 07:09:53 | コメント(2) | トラックバック(0) | 日記
2020年01月01日 イイね!

今年も宜しくお願い致しますm(_ _)m

昨年、義父が亡くなり喪中の我が家。
年賀状を書かず、おせち料理も作らない、そしてお年始回りもしない年末年始は、
正直なところ、
とても楽チン\(^o^)/

裏を返せば、人と人との繋がりを保つにも、相応のエネルギーが要るのだな、と実感してしまう。自身のエネルギーが充実している時は、そんな事は感じなかったけど。
という事は、すこしエネルギーを充電した方が良いのかな、と思うと、この喪中の年末年始休みは、心身の休息に充てられて有難い。

だがしかし、気が緩み過ぎていたようで、
「ゆく年くる年」を観ながら年が明け、
一緒に観ていた妻に、うっかり
「明けましておめでとうございます!」
と言ってしまったら、急に機嫌が悪くなり、とっとと寝てしまった。
あわわ、何という年明けだ。
波乱の予感もするが、できれば平穏な一年であって欲しい…(^_^;)。

今年も、細々と更新しようと思います。
Posted at 2020/01/01 09:15:24 | コメント(2) | トラックバック(0) | 日記

プロフィール

「[整備] #クロスビー 前後モノコックバー取付 https://minkara.carview.co.jp/userid/555630/car/3676727/8297867/note.aspx
何シテル?   07/13 17:58
備忘録的な書き込みが多いです。 細く長くやってます。
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2020/1 >>

    1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 

リンク・クリップ

プロアイズ筑波サーキットTC2000enjoy走行会 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2025/07/21 17:25:30

愛車一覧

スズキ クロスビー C/N:***869 (スズキ クロスビー)
2024年12月納車。 入手までの経緯は、’24.12.22のブログ参照。 こんどこそ、 ...
スズキ クロスビー C/N:***517 (スズキ クロスビー)
'24年6月成約、8月納車、12月保険会社へ引き渡し。 17年ぶりの買い替え、30年ぶり ...
トヨタ イプサム トヨタ イプサム
'07年10月購入、'24年8月売却。。 通勤に、家族の遠出に、子供達が小さかった頃には ...
スズキ ワゴンR スズキ ワゴンR
'04年5月、中古で購入。'14年12月売却。 家計への負担にならぬよう気を遣いなが ...
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation