![思わぬ苦戦 ~インプレッサWRC98~ 思わぬ苦戦 ~インプレッサWRC98~](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/blog/000/016/716/013/16716013/p1m.jpg?ct=e52db976b5a0)
先代のWRC97がエンジントラブルが多発したことから、主に98年モデルはエンジンの信頼性向上に主眼を置いて開発され、ボディワークやカラーリングはほとんど変更はありませんでした。
ただし、フロントスポイラーは冷却口が拡大され、洗練されたWRC97よりも、よりエグイ顔になったのはちょっと残念でしたが、チンスポイラーが分割されたことで、グラベル仕様はかえって独特のムードを醸し出していたように思います。
実践では開幕4戦目のポルトガルで、熟成不足のカローラWRCを下してマクレーが勝利を挙げますが、三菱、トヨタの開発が上がるに連れ、中盤以降はやや苦戦するようになり、中盤戦2戦目のニュージーランドでは試験的に投入したアクティブダンパーのセットが決まらず、かつては鳥肌が立つような滑らかなドリフトワークとライン取りでライバルを圧倒してきたマクレーでも思うような走りが出来ず、タイム向上を狙って、いつもよりも激しいインカットをしたのか、左右のタイヤを覆うバンパーがくっきりなくなっているフロントはあまりにも痛々しいものでした。 その後のラリーもこの流れが続くかのように、オーストラリアではマクレーがターボブローで後退、グレートブリテンではまたもマクレーがエンジントラブルでリタイアし、長年親しんだスバル最後の一戦を飾れませんでした
この時期の唯一のトピックは、99年モデルにつながる新機軸である、待望のセミオートマが、最終戦のグレートブリテンで、3台目のアリ・バタネン車に初めて搭載されたことでした。
開発能力のあるエリクソンをシーズン前半でのヒュンダイへの移籍で失い、少なからず開発に影響が出たと思われた98年のインプレッサでしたが、99年は思わぬドライバーの加入とピレリの逆襲、そして、新機軸のポテンシャルが噛み合い始め、不振続きだった98年からは一転、快進撃が始まりました。
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2010/01/30 00:51:49