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僕が新年早々に武漢に入ったのは1月10日のこと。

熱心な中国のファンに対して予定を先延ばしにすることは出来ず
イベントは遂行。

しかしこの時点でまだ日本では一切報道されておらず、実は僕が知ったのは
武漢渡航前に香港の数人のファンから英文でウィルスに対するあるニュースと
その情報が送られてきたため。

"Outbreak"　久々にこの名詞を見たな、と思ったが
送られてきた情報によると2019年12月31日時点で「中国政府は現在調査中」
となっている。
香港のファンの、彼らのおかげで、マスク、アンチヴァイルスリキッドを渡航前に用意が出来た。

今回のイベントのビジネスパートナーに問い合わせるも「それは噂であり、公式にも発表されていない」との事だった。
武漢渡航前の情報で例の「海鮮市場近辺」で20人ほどの感染症状者がおり、死者はないとの事だった。


武漢到着翌日、武漢で初めての死者が出る。それまで中国政府は人人間で感染はなく、一時的なウィルスによるものと発表しており、今回の死者も既に癌やその他の末期症状患者であり、ウィルスが死の主たる原因では無い、と発表していた。

そして今日、死者は1000人を超え、感染者は30000人を超す。中国では戸籍も無い人が多く存在する為、実際の数はもっと増えると思う。
帰国後自分がこのような危険に晒された経験からSARS、MARSに関しても色々と調べた。


帰国の14日まで誰も騒ぎ出すものはおらず、街中の誰もがマスクもつけず過ごしていた。むしろ、几帳面で綺麗好きな日本人、と彼らには映ったかもしれない。
14日の帰国後、直ぐに日本の病院にかかるも未だこの症状の重要性が日本でも認知されておらず、熱も咳もなければ診る事が出来ない。保健所へ連絡を、との事だったが保健所の対応も同様だった。

1月25日、いよいよ日本でもこのウィルスの重症性が認知され始め、私も近隣の感染症対応病院で検査依頼をする。結果、陰性。
14日から換算する2週間のオキュベーションピリオド（潜伏期間）は1月28日で、2月11日現在何も症状が出ないのでほっとしている。
無論毎日、1日に数回の頻度で体温をチェックしてる。


中国での食文化についてだが、今まで行った上海、北京、深センはとても日本人になじめる『中華料理』的であり、誰もが食せる事の出来るものだと思う。

しかし、なんでも食べれる僕でも武漢の料理は結構クセがあった。
昨年武漢へ行った際は初日、フライト後に招待されたレストランではカエルがそのままの姿で山積みになった鍋が、「おいしいから食べてみろ」と言われ摘むと丸々一匹の顔がこっちを睨んでいた笑
摘んで戻すのは日本の食文化ではおかしい事だしそのまま戴いたが、その後は手をつけなかった。味もどちらかと言うと上海、北京、深センの様な醤油ベースでは無いし、自分にとっては少し掴み所の微妙な感じに思った。

色々なものに挑戦したい自分だし、経験を積むことは良い事だ。
しかし今回ばかりは身の危険を感じるし、ましてや他人に迷惑をかける可能性が大いにある。
仕事も慎重に行わなくてはならない、改めて責任のある人間として思うところだ。


武漢のスタッフ達の人懐こい性格、ファン達の熱心さ。またこの件が落ち着いて安全が確保されたなら、皆に会いにいきたい。
今回の武漢渡航時にウィチャッドを初めてインストールし、武漢のスタッフ達とやりとりしていた。帰国後も何度かやりとりしていたが、彼らの中には感染者はおらず安全である、とは話していた。
1日も早くこの件が改善、終結する事を望む。