目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
![](/images/icon_difficult_on.svg) ![](/images/icon_difficult_on.svg) 中級 |
作業時間 |
6時間以内 |
1
これは部品取り車のタンクです。汚い見てくれの割に中身は薄錆程度のこちらを活用します。現車のタンクは腐ったガソリンでコテコテなのと内部が錆だらけで、皮肉なことに新品のような外観とはまったく裏腹な状態です。なんとかそちらも綺麗にできればと思っています(結局腐ったガソリンの汚れがしつこ過ぎて取りきれず後日廃棄しました)。
Vmaxはタンクを外すのが難儀です。普通の単車のタンクならシート外してネジを緩め、燃料ホースと切り離せば簡単に外れますが、こいつの場合タイヤを外してリアフェンダー、テールカウル、バッテリとその周辺等諸々、フレームの一部を外してやっと出てきます。
2
まずは外側からやります。タンク内のガソリンを念のため最後まで抜いて乾燥させてから、浮き錆はワイヤーブラシで地道に落としていきます。装着したら見えないところですのでガシガシやりますが、ブラシが入らないところは仕方ないので妥協です。
3
錆の部分はPOR15で封じ込みます。幸い見えないところなので容赦なくベタベタと塗り込んでいき、ワイヤーブラシが届かなかった隙間にもこれでもかと埋めます。困ったことに泥除けを留めていたネジが錆で固着して解けず、邪魔ですが仕方なくそのまま進めました。
4
上記までの工程から1ヶ月くらい放置し、塗料が完全に乾いたと思いますのでいよいよ内部の錆取りをします。8月ですので高温も味方して錆の除去を促進してくれると思います。
使ったのは定番のワコーズのピカタンZですが、タンク内にまず全量を投入して濃い状態のまま一晩置きました。翌日、お湯をお鍋にぐつぐつと沸かして80℃程度にして、タンク内に加えて満たします。鍋は食事に使いますのでこっそりと洗って戻しておきました。このタンクはおおよそ15リットルですので、希釈しても充分効果のある濃さです。
5
参考までに製品の説明部分です。60〜80℃と結構高温での使用を推奨していますのでそれに倣いましたが、やけどの恐れがあり扱いに充分注意が必要です。夏場は液漏れを考慮しトレイなどで受けた上で、高温になる車の中に置いておくのもいいかもしれません。この後希釈液の状態で車中に一晩置きました。使わない倉庫代わりの車なので気になりませんでしたが、ガスの発散などもないようで、開けた時に特に異臭もありませんでした。
錆取り処理後のことをワコーズさんに☎して聞きましたら、ピカタン希釈液を抜きマジックリンを満遍なく行き渡らせ中和し、水洗いしてドライヤーで乾かすのがよいでしょうとのことでした。
6
タンクの中身を撮るのはうまくいきませんが、サッパリ綺麗になりました。細かいところで薄い錆が残っている部分はありますが、現実的には問題ないようにも思いますので、そこは神経質に考えないようにします。あとは当座の防錆にWD40を内部に吹いておきました。コーティングなしでこのまま使います。
7
最後に外側を軽くコンパウンドを掛けてワックスしておきました。
なお、ピカタン注入はタンクキャップやコック等は外して行うこととありますが、開口部をテープ等では塞ぎ様がないので、キャップとセンダユニットともにそのまま使って蓋をしました。
注意書きに鉄製タンク用でアルミタンクには使用不可とありますので、非鉄金属に何かしら影響があるのだと思います。いろいろ推奨されないやり方も試しましたが、自分の単車なのでその辺はまぁよいかと考えています。しかし、万全を期す方がよいのは言うまでもありませんのでご注意を(真似されて何かあっても、当方責任は負えません)。
【追記】
その後、センダユニットは特に誤作動なくフューエルランプは12.5ℓ前後消費で点灯しています。
8
タンク周辺のパーツリストの画像ですが、四輪車のように燃料ポンプやフィルタがある構造で、出口が2本あり、一本はフィルタ〜ポンプへ(赤い方)、もう一本(黄色い方)はピンホール状の小さい穴があり、タンクの内圧が上がるとそこから抜ける構造になっています。実際、錆取り中に高温のピカタン希釈液が穴からぴゅ〜っと出てきました。
揮発したガソリンは下へいくので、下向きの長めの配管にチェックバルブが備えられており、思慮深く考えられた構造になっていると改めて思いました。
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