クラッチマスターシリンダーとレリーズシリンダー組付け〜エア抜き

レリーズシリンダーを外してあるので、プッシュロッドも抜いて状態を見ておきました。擦れて表面のメッキが剥げていますが顕著な段付きはないので、綺麗に拭いて薄くグリスを塗って差し込んでおきました。

レリーズシリンダーをひねりながら回し込んで元に戻します。ケーブルが邪魔になりますので、なるべく前方へ寄せておくと入れやすいです。結構な力でロッドを押すものなのに、シリンダーはたった２本のネジで留まっているだけです。

マスターシリンダーも取り付けて、握っては離しを繰り返しましたが、一度クラッチホース内がすっからかんになったため、なかなかフルードがレリーズ側に行きません。こんなもんかと仕方なくニギニギやってましたら、何故かマスターシリンダーのレバー根本のプッシュロッド付近がフルードで濡れていました。

結局つまらない組み付け方向の間違いで、ダストブーツのツバがある長手方向がシリンダー側に短い方がレバー側だったのを、逆に組んでいたのでした。ストロークが取れずフルードがうまく奥に送れないので、手前側に漏れてきたのだと思います。素人故の凡ミスの典型でお恥ずかしい話です。

ダストブーツを組むとこんな感じになります。シリンダー側も受け側の穴がプッシュロッドに合わせて丸くなっていますが、レバー側は角がある穴になっています。
マスターシリンダーを再度組み直してハンドルに取り付け、再びレバーをスコスコ握ってはブリーダーを捻り…というのを繰り返しましたが、ようやっとフルードがレリーズシリンダー側に来たところで、全然エアが出てきません。マスターシリンダーの組付けはマニュアルの順番通りに確認しましたが、何か具合が悪く吐出量が少なくなってしまっているのか…などと不安がよぎります。

マニュアルには「うまくいかない場合は、しばらく落ち着くのを待って再開を」などというふうに書かれていたので、中断して数時間後にやっても同じことです。困ったのでいろいろ先達のお知恵を拝見してますと、注射器で迎えにいく方法が効果的なことがわかりましたので、早速買ってきました（アストロで280円）。

ブレーキレバーを握った状態にして注射器吸うと、面白いように空気が抜けます。ただし、フルードが一気にレリーズシリンダー側にきますので、マスターシリンダーのフルードを切らさないように注意が必要です。
あぶくが出なくなるまで注射器で吸い、その後普通にエア抜きしましたら、クラッチレバーがしっとりと重くなっていき、エア抜きは完了しました。