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◇画太郎◇のブログ一覧

2024年05月22日 イイね!

ベルサイユのばら/池田理代子

ベルサイユのばら/池田理代子1972年、池田理代子による、フランス革命前夜の宮廷模様からフランス革命に至るまでを描いた漫画。
少女漫画だがシュテファン・ツヴァイクの小説『マリー・アントワネット』を下敷きにし、歴史漫画として大人の男性でもじゅうぶんに楽しめる。

出世作の『ベルサイユのばら』を描いた時点で池田理代子は25歳だが、歴史に対する姿勢は忠実というか真摯というか、一定の「節度」を常に保っており、『ベルサイユのばら』以降も歴史を扱う作品が多い。
少女漫画界隈で、他の作家によるあまりに荒唐無稽な歴史上の人物像をもつ作品が話題になると、池田理代子は批判的意味を込めて全く同じ題材をとりあげて自分が漫画で描いてしまうことがある。

オーストリアから14歳でフランス国王に嫁いだ王妃・マリー・アントワネット、軍人として近衛隊、のちにフランス衛兵隊に移る男装の麗人・オスカルを中心に宮廷周辺だけではなくさまざまな社会的階層、社会的境遇の人物たちによる人間模様を織り交ぜてフランス革命に至るまでを描く。

主人公でありストーリーの案内役であるオスカルは思ったよりも早い段階で物語の舞台から去ってしまう。
オスカルがいなくなったあとは、読者はどこか遠くから、俯瞰するようにフランス革命の展開を眺め、これまでのドタバタした喧騒からうってかわって静かに物語の進行を見つめることになる。
フランス革命について良い面・悪い面、マリー・アントワネットについて良い面・悪い面が淡々と描かれるが、作者はこれについて特に意見を述べず、読者に寄りそってただ黙って歴史上起きたことを見つめている。
Posted at 2024/05/22 22:48:36 | コメント(0) | トラックバック(0) | 漫画 | 趣味
2024年02月10日 イイね!

孔子と論語/原作・猪原賽 作画・李志清

孔子と論語/原作・猪原賽 作画・李志清紀元前497年、孔子が5人の弟子を連れて14年に及ぶ旅をし、紀元前484年にふたたび祖国の魯に戻ってくるまでの物語。
道中のできごとをきっかけに論語のなかの言葉をわかりやすく紹介している。

5人の弟子は、顔回、子貢、子路、宰我、子学。
顔回は孔子がいちばん期待をかけていた弟子で、バランスのとれた秀才。
子貢は顔回と並ぶ秀才だが、頭が切れるかわりにやや軽薄な人物に描かれている。
子路は孔子に心酔してるものの、力を恃む直情径行型の人物から脱しきれない。
宰我は現実主義者だがやや俗っぽいきらいがある。
子学は…、「?」「ちょっと思いだせないが、いたような気がする」と思って私は読んでいた。

5人の弟子のなかではいちばん未熟だが熱意だけはある子学の視点で物語は進む。
14年の旅の終わりには未熟だった子学もすっかり成長していた。
…最後、春の花びらが舞う頃、孔子とその弟子たちは魯にふたたび戻ってくるが、子学は魯の門をくぐらず立ち去る。
そして子学が誰だったのか、このときわかる。
Posted at 2024/02/10 04:18:39 | コメント(0) | トラックバック(0) | 漫画 | 趣味
2024年01月28日 イイね!

諸怪志異/諸星大二郎

諸怪志異/諸星大二郎諸星大二郎が中国・清代に成立した怪異小説の短編集『聊斎志異』にヒントを得て、中国の様々な年代を舞台に一話完結の物語を掲載している。
…が、途中で煮詰まってしまい、後半は登場人物である怪異が見える子供「阿鬼」が成長して主人公になり、時代を宋代に固定して江南で起きた「方臘の乱」をめぐる冒険活劇に切り替えた。

1巻発売が1989年、2巻発売が1991年、その後8年空き1999年「阿鬼」が成長した「燕見鬼」を主人公に再スタートして3巻発売、6年空き2005年に4巻を発売して中断、「16年かけて読んでるのにどうすんだよ( ゚Д゚)」…と思っていたところ6年後の2011年、双葉社版とは別に光文社版を発行してそのなかに描き下ろしページを加え足かけ22年で完結した。

通して読むと、やはり1・2巻が『聊斎志異』の怪奇趣味の世界をベースに伝奇SF をちりばめていて、そこに「東洋的無常観」がそこはかとなく漂い、おもしろい。
Posted at 2024/01/28 14:56:43 | コメント(0) | トラックバック(0) | 漫画 | 趣味
2024年01月03日 イイね!

はたらく細胞/清水茜

はたらく細胞/清水茜作者が卒業制作に描いた漫画が出版社の目にとまり、同じ内容をベースにしてそのままデビュー、大ヒットしアニメ化、また多くのスピンオフ作品ができた。

人体で日々起こる出来事を、体内を人間社会になぞらえて、そこで活動する赤血球、白血球、血小板などを擬人化することで描いている。
私はそういえば昔、近い内容のものを学研の学習まんがで読んだ記憶があるが、この漫画はさらに踏み込んだ内容で、かなり複雑でわかりにくい体内の働きを、高い画力でわかりやすく表現している。

各話ごとにたとえば肺炎、擦り傷、インフルエンザ、食中毒などがどのようにしてひきおこされ、体内の免疫細胞などがどのように活動して治癒されるのかが具体的にイメージできておもしろい。
Posted at 2024/01/03 03:57:52 | コメント(0) | トラックバック(0) | 漫画 | 趣味
2024年01月02日 イイね!

BOX~箱の中に何かいる~/諸星大二郎

BOX~箱の中に何かいる~/諸星大二郎えたいの知れない招待状を受けとって集まったさまざまな年代の男女が、謎の少女にいざなわれて巨大な箱の中に入る。
招待状を受けとった男女以外にも、ひとりの女性が好奇心から箱の中に入る。
箱の中は建物がパズルのようになっており、入り口は完全に閉じられてしまったため、入場者たちはパズルの謎解きをしながら箱の出口を目指さなければならないのだった。

招待された人物たちはみな共通して何かしら解決のできない生きていくうえでの問題(つまり謎)を心のなかに抱えている。
招待者たちをいざなった少女は、その謎への好奇心から悪意を持って招待者たちに接し、招かれざる客である、ただひとりの招待者ではないはずの女性は、好奇心から善意をもって招待者たちに接するのだった。
女性の名前は“興子(きょうこ)”さんというらしい。
招待者たちがやっかいな箱から脱出できるかできないかをめぐって、謎の少女と興子さんは対立を深め、とうとう最後に対決する。

興子さんと招待者たちは協力して箱から脱出するが、箱の中に取り残されてしまった者、自ら箱を出ないことを選択した者もいた。
箱から脱出したときに招待者たちそれぞれの「何かしら解決のできない生きていくうえでの問題」が消えているのだが、彼らはそこに理由のわからない喪失感を感じるのだった。
そして興子さんはそれに対して特に好奇心を示さず別人のようになっていた。
謎の少女との対決のときに何か大事なものをなくしてしまったらしい。

Posted at 2024/01/02 04:58:08 | コメント(0) | トラックバック(0) | 漫画 | 趣味

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「新ポケット版 学研の図鑑 野菜・くだもの。
こうしてみると今ふつうに流通して食べてるものも、よくこれだけ世界じゅうから集めてきて広く普及させたなという感が強い。
日本国内で野菜・くだものが充実してきたのは江戸時代後期~戦後にかけてで、それまでは長期間、需給がかなり貧弱だった。」
何シテル?   07/06 02:50
おもしろきこともなき世をおもしろく-高杉晋作
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