
私が20代で不動産の営業マンをやってた頃だが、同世代の若僧の間でゼロハリバートンのアタッシュケースが流行っていたことがあった。
アルミ製のアタッシュケースで小洒落てリッチな印象が出るためである。
今思ってもデザインと造り自体は良かったんだが、ただベテラン営業マンがこれを使うことはまずなかった。
ベテランがこれを使わない理由は後述する。
アメリカのブランドだが日本では老舗の鞄メーカー、エースが販売していた。
で、私も当時、新人でも小金が簡単に手に入る状況だったことで舞い上がり、けっこうお高いゼロハリバートンのアタッシュケースを買ったんだが、1カ月ほどで嫌になり同僚にあげてしまった。
まずアルミ製で硬いわ柔軟性はゼロだわで満員電車の通勤のときにこのアタッシュケースがぶつかったり体に押しつけられると明らかに痛そうだったので「どーもすみません( ;∀;)」と文字通り肩身の狭い思いを強いられる。
もうひとつアルミ製といってもナイロン製に較べて何も入ってない状態でそもそもけっこう重い。
これに当時はペーパーレスとかそういうのの前だから、アポで外出する際に1年に1度使うかどうかという書類までパンパンに入れざるを得ず、そうするととんでもない重さになってしまい、交渉先の前に長い坂道があってそれを歩いて登るとなるとたどり着くまえから心が折れる。
…というわけで日本で使う以上アルミケースにするほど頑丈でダイヤルロックを付ける意味が全くなく、シンプルに不便で疲れるだけなので手放した。
最近私のなかでノスタルジックなものへの収集癖が立ち上がっているのと、モノ自体の造りは良かったので、ヤフオクで一応漁ってみるが、だいたいベコベコにへこんでいる。
そう、上述の欠点の他にアルミのアタッシュケースはちょっとぶつけるとすぐベコベコになってしまうのである。
そこまで高い相場でもないが「…これにこの値段だしたくねーな」と躊躇したところにANAがキャンペーンかなんかで出したのではないかと思われるアルミ製アタッシュケースがやたらきれいな状態で出てたので、これでお茶を濁す。
¥1600。1997年製らしい。
届いてからしげしげと見たが、使いみちはちょっとないと思う。
Posted at 2023/01/30 18:07:45 | |
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