フロントハブベアリング交換　ハブ取り外し編１

フロントハブベアリングの交換方法を説明します。
準備編で紹介した工具やパーツを用意しておきます。

お約束ですが、ブレーキキャリパやハブ・ナックルの脱着を伴いますので、作業は自己責任でお願いします。
正しい工具、正しいトルク、正しい組み付けを守れば問題ないかと思います。

まずはハブのセンターロックナットを外しますので、車が動き出さないようにナットの緩め方向に輪止めをかけます。
まだジャッキアップはしません。

センターロックナットは緩み止めのためカシメてありますので、マイナスの貫通ドライバーで起こします。
ハンマーを使ってドライバーをぶっ壊す勢いで頑張ります。

カシメを起こしたら、30mmのソケットを使って緩めます。緩めるだけでOKです。今はまだ取り外しません。
200[N・m]（ホイールナットの倍）近い大トルクで締まっていますので、ラチェットを使うとラチェットが壊れる可能性があります。スピンナハンドルが無難かと思います。

ジャッキアップしてあると、タイヤが回るばかりで緩まないです。

緩みました。

こういう構造になってます。
ナットはまだ外しません。

センターロックナットが緩んだら
・フロントをジャッキアップしてタイヤを外す
・ジャッキスタンドを掛ける
・ブレーキパッドを外す
・ブレーキキャリパー・ローターを外す
を行います。
方法は別項で解説していますので御活用くださいな。

以上終わったらセンターロックナットを外します。

タイロッドエンドのナットの回り止めをしている割りピンを抜き、ナットも外します。
その後、タイロッドエンドセパレータを使ってタイロッドエンドをナックルから外します。
パン、という小気味良い音とともに外れてきます。

取れました。

組み付ける時のタイロッドエンドナットの締め付けトルクは43[N・m]です。割りピンの装着も忘れないようにします。割りピンは新品を使用するのが望ましいです。

この時ストラットブラケットボルト（ストラットとナックルを繋ぐ２本のボルト）も緩めておきます。

ロアアームとナックルを固定しているボルトを外します。その名もロアアームボールジョイントボルト。長い名前ですね。
このボルトは抜き取らないと、ナックルとロアアームが外れませんので、完全に抜き取ります。
ボルトを抜き取ってもナックルとロアアームが外れないときは、ナックルにある隙間をマイナスドライバーでこじると外れるようになります。
実際に現物を見れば多分わかります。

組み付ける時のロアアームボールジョイントボルトの締め付けトルクは55[N・m]です。

次回「フロントハブベアリング交換　ハブ取り外し編２」に続きます。