2025年05月21日
ジュニアサッカー談 ポゼッションvsハイプレス
子供のサッカーの試合を眺め続けて、早7年ほどになり、
長男は中学へ、次男と三男は小学生として
楽しんでいるのですが、
サッカーの競技経験のない私からすると、
このポゼッションとハイプレスのどちらのサッカーの方が
子供にとってよいのだろうか?というのは、面白いテーマの様に思います。
小学生の8人制サッカーで「強い」のは、
どう考えてもハイプレスサッカーです。
chatGPTもそう教えてくれます。
ハイプレスは、
戦術がシンプルで子供でも理解しやすい。
ピッチが狭いのでプレスがかけやすい。
などの理由から強いです。
足の早い子、体の大きい子、ドリブルの上手い子、当たりの強い子などが
活躍しやすく、点も取れるので、そういう子が目立ちます。
逆にそうでない子は目立たず、あまりサッカーを楽しめないかもしれません。
一方、ポゼッションサッカーは?となると、
認知と判断が子供には難しい。
止める・蹴るの正確な技術が必要。
オフザボールのポジショニングが難しい。などから、
子供には実施が難しい、というのが実情だと思います。
でも、判断力があって、止める・蹴るさえできれば、
身体能力は低くても、戦術的にサッカーを楽しめるというメリットもあります。
長期的な選手の成長や、
フルピッチになったときや成人としてプレイするようになったときは、
結局ポゼッションの考え方が重要になってきて、
ハイプレスだけでは成立しなくなってきます。
小学生年代まではハイプレス、中学になったらポゼッションを取り入れて
と考えるのが一般的なんでしょうかね〜。
熱血サッカー父ちゃんとかだと、小学生までは足元の技術が大事じゃ〜、
パスは禁止じゃ〜、体の当たりで強くいけー!
なんてのも耳にしますが、ねー、そういう考えもあるのでしょう。
多くのスポ少年団やクラブチームは「勝たなくてはいけない」ですから、
ハイプレス戦術を取るチームが多く、
実際に勝率も高いように思います。
前線から強くプレスにいって、ボールを奪い取り、
怒涛のドリブルで、即、シュート!というパターンですね。
ただ、ヨーロッパ式のメソッドを取りれているサッカースクールでは、
ポゼッションサッカーを小学生年代の子供に習得させようとしているチームもあって、指導者の熱意を感じます。
まぁ、サッカースクールでは「勝つこと」が絶対ではないので、
できることなのかなとも思います。
ただ、この辺は通わせている保護者の理解が必要なところで、
保護者が勝ちにこだわる場合には、生徒が集まらなくなるんじゃないかと
心配されます。
ポゼッションで勝ち切れたり、
所属チームでは勝ちにこだわったハイプレスをしつつ、
スクールでポゼッションを学ぶというのが、
理想的かもしれませんがね。
・・・・・・・・・
うちの子の通っているサッカースクールは
完全に後者でポゼッションサッカーを頑張って子供に指導しています。
スピードの乗せてボールを前に運ぼうものなら、急ぐなと指導されます。
DFの選手を無理にドリブルでかわそうものなら、後ろの選択肢も持てと声がかかります。
シュートを打っても、本当に今のは打つタイミングだったのか?と。
常に選択肢を3つ以上もって!、と。
こういうの、ハイプレスサッカーからすると、意味不明ですよね(笑)
そういうチームごとのカラーがあるので、試合は見ていておもしろいです。
うちのコーチたちが理想とするポゼッションサッカーで勝ち切れるのか、
それともハイプレスに屈して負けてしまうのか、
コーチたちがどんなコーチングをするのかも楽しみの1つです。
・・・・・・・・・・
先日、3-1-3のフォーメーションで、中心に10番の上手い子を据えているハイプレスのチームと試合をしたのですが、これは完敗でした。
この10番は足も速くて、シュート力もあり、まさにリベロ。
守備にも攻撃にも顔を出して、こちらのポゼッションはすぐに崩壊してしまいました。
こういう試合を見ると、ポゼッションは、やはり難しいなぁと思うわけですが、
同時に相手チームはこれでよいのかな?と思うわけです。
10番が負傷したり、欠場したりしたときは、成立するのかな、と。
前後の6人の選手の成長につながるのかな、と。
まぁ、余計なお世話ですよね。
それぞれが好きにやればいいんだから(笑)
ハイプレスを強いるチームには鬼コーチはいることも珍しくなく、
味方のFWの選手に走り続けろと檄を飛ばすことも、よく見ます。
休もうものなら、怒鳴られますから、子供がかわいそうです。
ボールをもったら、突撃です。
ドリブル練習は他所でやって欲しいなと思っちゃいますが、
多分こういう子の親もコーチも、勢いがあって、よろしいくらいにしか
思っていないです。
私は昔の日本軍の銃剣突撃をみる様で、なんだかなーと思います。
とられてもとられても突撃を繰り返し、ゴールをねじ開けることもありますが、
返り討ちにされることもあります。
相手チームのDFの子供も削られるので、その子の保護者もここから観戦している
ことを思い出して欲しいです。
極端なハイプレス陣形のチームと対戦したこともありました。
このチームは4-2-1なのですが、8人制サッカーで4バックは異質ですよね。
そしてこの4人が極端なハイラインなんです。
DFの4人が開始と同時にハーフラインまで上がってきて、塞いじゃうんですよね。
そして、前の3人が自由に攻撃をし続け、こぼれ球はDFの4人が回収します。
うしろにぽっかりスペースが開くのですが、裏へのパスは全てオフサイドになりますし、横幅が狭いので、ドリブルで抜け出すこともできず、捕まってしまいますし、一人スルーパスでしか裏にはボールが出せないという圧縮陣形でした。
ポゼッションサッカーだと自陣GKまでボールを下げて、DFとパス回しをして、相手のFWを引きつけたり、ピッチを広く使うことをしていきますので、真逆とも言えるかもしれません。
ここにも完敗でしたね。
ただ、やっぱりこのチームはこれでよいのかな?と思うわけです。
こんな極端なハイプレス・ハイラインは、ジュニア向けのハーフピッチでしか成立しないわけで、これを戦術として徹底して、選手の成長につながるのか、と。
まぁ、勝てばいいんでしょうけど(笑)
うちのスクールと同じ様なポゼッションのチームと対決することもあります。
これは、見ていて、大人のサッカーみたいだなと思いました。
お互い大きくパス回しをして、中盤での駆け引きがあり、
ピッチを広く使っていて、面白かったです。
勝ったり、負けたりでしたが、綺麗に陣形を崩して得点をするのを見ると、
子供でもポゼッションサッカーはできるんだな、と子供の能力に驚きます。
・・・・・・
きっとプロになれるようなすごい選手は、どこでどんな風にやってても
輩出されてくるのでしょうから、関係ないんでしょうけど、
サッカーウォッチャーのおじさんとしては、
多くのサッカー少年たちにサッカーをスポーツとして楽しんでもらいたいんですよね。
身体能力が低くても、駆け引きの妙を楽しんでプレイできるようになってもらいたいと思うので、小学生年代でもハイプレス一辺倒よりも、ポゼッションサッカーの方が良い様に思うのですが、まぁ、それは車選びと一緒で、個人の価値観の自由といったところでしょうか。(無理矢理、車の話にもっていった。)
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Posted at
2025/05/21 18:34:32
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