
唐突にハナシを始めますが、一般的な小型、中型車両では、ほぼ例外なくドアにスピーカーが付いてますが、これが、所詮どんだけ頑張ってみてもホームオーディオには遠く及ばない、カーオーディオにおける大きな障害のひとつになっております。
そもそも、フツーのステレオ装置のスピーカーは両スピーカーとも同じ向きに人間側に向けて置くもんですが、それが平行して対面で設置されてるんですから何おか言わんやですねw。
しかも、エンクロージャが無い(あるいはドアそのものがソレに相当)ので、逆相で出てくるスピーカー背面の音波は、それこそ周波数ごとにあらぬ方向へぐちゃぐちゃに反射してしまうワケです。
やっかいなのは、スピーカー背面から出た音波が後ろのカベのたまたま存在した平行面に当たってそのまま返ってきてしまい、特定の周波数の音を打ち消してしまう『定在波』という事象で(モチロンスピーカー正面でも発生し得ます)、どのクルマでも、400Hz~500Hzあたりに発生し易いと言われています。言わば持って生まれた宿命というワケですw。
特に、この帯域の音量レベルが下がってしまうと、特に女性ボーカルが奥に引っ込んだようなさみしーカンジになってしまいますが、音波同士が打ち消し合っているため、イコライザーでいくらこの帯域を持ち上げても、さほど音量が変わりません。
そして何を隠そう(隠してるワケじゃないけど)、ワタクシの車両はこの事象が酷く顕著なのです。
これではいけません(TmT)。なんたって『音質向上計画 for KARA』 なんですから(爆)。

※写真はあまり関係ありません。どっちかってーと、これはうれし泣きシーンwww
で、世の中には、スピーカー背面のひどい音波の反射を何とかすべく、さまざまなアイテムが百花繚乱に販売されております。
主に吸音を目的としたものと、細かく乱反射させて散らすのを目的としたものに大きく分類されますが、今回採用のアイテムは、
コ
レ
だ
ぁ
・・・・・
どどーん。
これを、ドアのこんな位置に貼り付けることによって、背面の音波がドア裏に平行に反射してもとに戻ってこないように、反射角を強制的に変更させるというのがこのアイテムの主旨です。
実物は、どーみてもタダの梱包材にしか見えませんw。
テレビなど家電のハコの四隅に填まってる、最近は発泡スチロールに代わる素材として良く使用されてますが、まさにアレです。
こんなものが2個で3,000円もしますw。
いや、見た目そっくりでも素材が全く別モノなのだ・・・・・と信じたい( ̄▽ ̄;)
ここのうんちくを読んだら最後、もやは買わずにはおられませんw。
って、ジツはコレ、ワタクシの永遠のプラシーボライバル(爆)であるcovaりんが
まだ前車のCX-7時代、2012年の10月に先んじて採用し(つか、こんときに教えてもらった・・・w)、その絶大な効果を目の当たりに(いや、耳の当たりにw)したものの、『こんなモノが3,000円も・・・』という心理的障壁をなかなか越えることが出来ず、よーやく購入に踏み切ったのが、
それから1年後の11月。
そんときのブログによる、『施工は来年の春だな・・・』とかいう予想は見事に的中しw、5/11によーやく施工したのでしたぁ。
・・・・・
し
か
し
、
ここまで仰々しいウンチクをタレておきながら今更ナンですがw、
少し前に車室内のシロート音響測定をしたところ、ウチの車両の400~500Hzのディップは、ひょっとして背面の定在波が原因ではないかもしれないというギモンがふつふつと沸いてきまして、、、( ̄▽ ̄;)アラー
せっかくの秘密兵器を施工する腰が重くなってしまったのも、こんな経緯があったからですが、まあ、ともかくいったんは取り付けてみようと。。。ハナシはそれからだw。
ドア内は、約2年前にこんな風に吸音材、反射材を貼り付けて以来ほとんど変わっていません。
(そのときの施工の詳細は
コチラ)
インナーパネルからスピーカーを取り外した穴から覗くと
このあたりが真裏になります。
この下の方に取り付けたいのですが、既に音波を細かく乱反射させる『レアルシルト デフュージョン』が貼り付けてあったので、下半分をちょん切って取り除き、
こんな風に取り付けました。
そしてさらに、こんなものもサブウーファのエンクロージャの底に貼り付けて、、、
スピーカーボックス用のインシュレータです。
コイツで、ボックスの振動を吸収し車両に伝わりにくくします。
こんなちっこいゴム板が、これまた3,000円もするのはなぜ? きっと素材がタダ者ではないに違いないと信じるwww。

ナナメに貼ったのは、covaりんの直感的アドバイスによるもので、、、、、(爆)
さてさて、
スピーカー、内装を元に戻して、早速400、500Hz順にサイン波を流してみます。
その結果は、、、、
おおーっ、こ、これはぁーっ <(@◇@)>
見事に、さっぱり変わりません <( ̄◇ ̄;)>
ツカ、かえって悪くなってます <(T◇T)> ばく
し
か
も
・・・
低音が少し濁ったカンジで、ミッドバスとサブウーファーとの繋がりも何だか悪くなってるよーな <( ̄口 ̄||)>!!!
だめじゃ~んwww
と
こ
ろ
が (今回は良い意味w)
暫く続いたしおしおなキモチを何とか立て直し、クロスオーバーを調整してみたところ(この先、よりマニアック路線ですw)・・・・・
今までは、サブウーファーとミッドバスは56Hzで繋いで、サブウーファーのローパス、ミッドのハイパスのスロープは同じく-24db(サブウーファ逆相)でした。
-24dbのスロープはどちらかというと急勾配な方ですが、スロープが『緩い』ほど、繋がりは自然になるが、2つのスピーカーから出る同周波数帯の重なりが多くなるので、キレが無くなる傾向があり、スロープを『急に』するとその逆になる・・・というのが一般的な傾向らしいです。
ウチのは、慢性的に低音があまりスッキリしないため後者を選択していたのですが、試しに、今までは全然ダメだった、-18dbの正相で繋いでみると、なんと以前よりずっと低音のエネルギー感が増し(単純に音がデカくなったというより、密度が増して前に出てくる印象)、いいカンジになったではないか\(*T▽T*)/。

ゴゴサマの低音が今までに無くきもちぃ~(爆)。
まだまだ荒削りで、調整の余地が大いにありますが、何はともあれ『何か』が大きく変化したことは確かなようです。
この『何か』の要因をシロートなりにあれこれ考えてみました(根拠ナシwww)。
今回貼り付けた『BP Diffusion』、意外と厚みがあり、その結果スピーカー背面と相対する音が反射する面との距離が、以前と比べて物理的に大幅に変わったワケですが、それが背面の音波の反射具合に思った以上の変化をもたらしたのではないかと想像しています。
副次的な効果として、もともとウチのミッドバス単体での位相は、実はハイパスのスロープ-18dbが最も良いのはワカッていたものの、それだとサブウーファとの繋がりが悪くなるので妥協して-24dbを選択してましたが、改めて-18dbに設定出来たことで、中音域の音まで密度の高い滑らかな音になったように思えます(あくまで主観w)。
いや~、サスガ3,000円もする梱包材(否、反射材w)、よくよく考えたら本来の課題は全く解決してないのだが、怪我の巧妙的効果がいっぱいあったので、コレでいいのだ、んはははは。
元々は定在波のハナシでは無かったのか( ̄▽ ̄;)?。 前段のフリ、全く意味なしw