
久々、というわけではないですが、5日分まとめて更新(
長編)です。
3連休、私の住む愛知県は、とにかく嘗て経験したことのない暑さ。
雨の気配もなく、はっきり言って“肌が痛くなる”ような陽射しに晒されています。
というわけで、あまりの暑さに連休最終日、エキシージにハマーン様を乗せて、避暑に行くことにしました。
行く先は岐阜県
蛭ヶ野高原、東海地方では著名な避暑地です。ここは四方を1000m級の山々に囲まれたなだらかな丘陵地帯で、いつも乾いた微風が吹いている高原野菜の宝庫みたいなところです。関東で言えば、バラギ高原や浅間サンライン周辺に似た感じと言えばわかりやすいかな?
で、午前8時、自宅を出発して名神高速に乗りました。車も少なく、流れも快調です。
快適なクルージング、の筈が・・・頬を伝って、汗のしずくが滴ってきた。
なんか、暑くね!?
時間が経つにつれてグングン上がる気温(この日、ここからちょいと離れた多治見市では、今年最高の摂氏39.1度を記録したそうな)、路面の照り返しと直射日光は情け容赦なく車内を
蒸し焼き風呂に変えていきます。
ラジエータ放熱孔越しに見える路面には陽炎が立ち、あまりの日差しの強さに、走り過ぎる風景は白と黒のモノトーンに近づいていきます。
UVカット処理など全く施していないエク君、窓を通る日差しは、むき出しの肌を針で刺すように痛めつけます。
‘むわ~’というより、“
ジリジリ”って感じ。
足下と後頭部あたりからは、ヒタヒタと・・・熱気が・・・
思わず剥き出しのアルミフレーム、サイドシルあたりに手を当ててみると・・・
熱っ!
掌を通して伝わってきた感覚は・・・殆ど“お茶漬けを美味しく味わえる”くらいの温度。
保冷保温製品を製造しているメーカーにいながら、忘れてました。アルミの熱伝導率の高さを・・・。
これはいかんいかん、このままだと〝中年夫婦、スポーツカーで熱中死〟なんて不名誉な新聞記事のネタになってしまう!世間様に知れたら、ただの物笑いの種だ!
どうなってんだ!?エアコンは…吹き出し口に手を当てると…
ドライヤーになってました…_| ̄|○ il||li
こ、こりは避暑どころではない…避暑に行く途中で、汗でびしょびしょ。って、洒落言ってる場合か!
エク君、キミって・・・電子レンジの親戚かぁ~!?
一気に予定変更、最寄りのロータスディーラー、ウイングオートさんへ向かおうと決心した時…
「貴様!! つけ上がるな!」
ハマーン様の雄たけびがクソ熱い(もはや暑い、では済まされない)車内に轟きました。
何だ何だ!?、オレ、また何かやっちゃったか!?(←もはや条件反射)
(えらく冷静に)ハマーン様「貴様には失望したよ…」足元を指差します。
その先には…
あの方がいらっしゃいました…_ノフ○
久々のご登場、GKBRの天敵、“ザ・スーパースター”
な、なんで、なんでこんなところに~!。外界のあまりの暑さに、ガレージ保管中に紛れ込んじゃったのでしょうか?
それがこの“熱さ”で隠れることに耐え切れずに…
うわぁっ!動いたぁぁ~!!
「おわぁ!」「おひょえ~!」車内一気にパニック!
「あっち行け!、あっち!」
「貴様、無礼は許さん!」
「うわ、クラッチのところに!」
「私に触れるとは…!」
「写真撮れ!ブログに載せるから!」
「そんなこと言ってる場合か!恥を知れ、俗物!!」
(以上、高速運転中です)
そんなこんなで、この高機動型モビルアーマーに出て行っていただくためにも、ウイングオートサービス工場へ。
エアコン修理に待つこと1時間・・・。
なかよしのロータス専属メカマン曰く、
「エアコンのリレーが逝っちゃつてますわ!」
「え!?」
「この暑さで焼き切れちゃったみたいだねぇ…とりあえず在庫あったから、換えといたよ」
えっ!?…( Д ) ゚ ゚
え…いや、あの…暑いからエアコンつけるわけで、そのパーツが暑さに負けるってのは…
さすがロータス
…そうなんだよね~、オレ、ロータスに乗ってんだよね~(今更ながら納得)
・
・
・
まあ、とりあえずエク君も治ったみたいなので、性懲りもなく再び蛭ヶ野高原を目指す私たちです。
高度もどんどん上がり、標高900m、涼しく…涼しく…
ならんやんか!?
緑色の牧草地帯は…赤いやんか!赤い田畑になってるやんか!
高原を渡る風は乾いていて…これ…涼しくないよね?てか、熱いよね?サバンナを駆ける熱風…カムシンっつったっけ、ギブリっつったっけ。
ていうか、エクくーん、エクくーん、エアコンは…えっ!涼しい風出てるじゃん…
負けてるやんか!
アルミフレームの熱浸潤と、過給機付き2ZZエンジンの熱気に、エアコン、歯が立ちません( TДT)…
軽量化のしっぺ返しが、これでした。
もう駄目です。陽が陰るまでどっかに避難しよう。
お昼ごはんに入った喫茶店、きっとクーラーが効いて…
ないやんか!
そうこうしてるうちに・・・
ハマーン様「 きもちわるい 」
私「え!?」
ハマーン様「気持ちが悪いと言っているのだ、二度も言わせるな、俗物!」
マジ!?
…ハマーン様、顔色が悪い。
額に手を当てると…げ、熱いよ。
ニュータイプだからか何だか知らんが、もともと汗かかない人だけど、ほんとに汗かいてない。
幾分か呼吸も荒い気が…
こりゃ間違いなく 熱中症 です。
いかん、まずい。速攻でエキシージを動かし、涼しいところへ行かなくては。
しかし、標高900mの避暑地でこれだから…どっかないか、どっか?
そこにはバイクツーリストとしての自分がいました。
モビルスーツで初めて大気圏突入を試みたパイロットのように焦りながら、頭の中の地図をめくります。
と、心の中で、「分水嶺を目指せ!」と、神の声が…。
エキシージ、即座に回頭。
数分後、私たちは近隣の分水嶺公園にいました。ここには、四国の四万十川と並び称えられる通称“日本最後の清流”長良川と、富山県砺波平野を流れる庄川の、文字通り分水嶺があります。
ここならば、間違いなく涼しい。
あたりはブナやカエデの原生林に包まれ、梢をわたる風はいかにも涼しげです。
苔むした岩陰には、水滴を含んだ苔が青々と繁茂し、ここからも冷気が立ち上っています。
流れ落ちる滝壺までハマーン様をおんぶ、近くの大岩に横たえます。
バンダナに冷たい湧水(長良川源流水)を浸し、これで清流に転がる石を包み、簡易型の水枕をつくりました。
澄みわたるマイナスイオン、ハマーン様、これなら美容にもよろしいのでは…。
って、もう寝ちゃってます、この人。
とりあえずひと安心、私も森林浴を楽しもうと、頭上を見上げると…
ん!?
何、アレ…
見上げた原生林の一部が、ポツンと…
紅葉している!?
ウソだろ!?
今、夏真っ盛りだよ?
地球がもたんところまで来ているのか!?
…(『砂漠化を実感した日 しばわんことみけにゃんこ編『へ つづく)
最後に雑知識を一つ…アシダカグモ様の主食である、GKBRですが、頭と体を引き離しても1週間生き延びるそうです。しかも死因は餓死だそうで…。
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2010/07/26 09:33:14