
【はじめに】
唐突だが、扉絵のZO6は、ウチのやつだ。
私はこの車をローンで買ってもいないし、リースで借りてもいない。ちゃんと(嫁を騙して)お金で買った。個人的な借金もない。だからウチの車は当面、不良債権にはならない。
これを扉絵に使ったのは、背景の稜線が〝アメリカの自動車サブプライムローン不良債権〟折れ線グラフと似たようなラインだったから、というだけの理由からだw
で、今回は自動車のネタ。
今回の話は、ある意味このSNSが扱ってもいいカテゴリーだ。自動車ライフに関する話だからな。
といっても、アメ車のスペックが出てくるわけでもないし、次期コルベットのミッドシップ化ネタも一切ない。あくまで不良債権の話だ。
経済のハナシはややこしい、と思う方もおられるだろうが、今回は是非最後まで読んでくれ。今回のは、本編で紹介する不良債権リスクのなかでも、とびっきり発生の可能性が高い。
何より内容は不良債権の話ではあるが、そこから見えるのは、アメリカという国の本格的衰退についてであり、諸氏には逆に、これをお読みいただくことで、日本はこれからどうすべきなのか、真剣に考えて頂きたいのだ。
【自動車サブプライム・ローンとは】
1.停滞する消費
アメリカ合衆国連邦共和国…ご存知のように彼の国はクレジットカード社会。
アメリカ社会においては、借金は悪徳ではない。
しかしリーマンショック以後彼の国では、(雇用指標は改善しても)一向に賃金は上がらず、これによる社会不安から、平均的年収レベル以上の人たちの貯蓄率は、過去例にないほど高まっている。

平たく言うと、アメリカのordinary people たちは、お金を使わなくなったのだ。
リーマンショック直後の2009年から2010年の間などは、日本とアメリカの貯蓄率はほぼ同一だった、と言ったら、諸氏は驚くだろうか?
そしてそれ以後10年間も、アメリカにおいて貯蓄率がマイナスを記録したことは、一度もない。
嘗ては財政・経常・家計の三つをとって〝三つ子の赤字〟と呼ばれた浪費国家=超借金大国のアメリカにとって、これは驚くべきことだ。
2.何故か?
なぜアメリカ人は、お金を使わなくなったのか?
それは、時代の閉塞感故のこと…IT産業は既にアメリカだけのものではなくなり、新たなフロンティアたる筈のシェールガス産業も、世界的大デフレのなか、収益性は伸びない。
平たく言うと「我々の時代は終わりつつある」という諦念感…拡大する格差への絶望とか、成功者の輝かしい姿に対する自身の、社会から取り残されたような孤独感…このようなものが、アメリカの一般的な人々の消費意欲を減退させ、消費は低迷している。
嘗てはアメリカ経済の主役だった中間層が、お金を使わない。使うのは一部の成功者だけ。
国がいくらお金をばら撒いても、それは貯蓄に回ってしまう。
社会の活力は眠ったままだ。
消費は増えない、だからお金が回らない。
モノやサービスが過剰状態(デフレ)のままで、仕事がない。
大規模金融緩和(=Quantitative Easing 通称:QE)をしたのに、消費が増えない。
供給不足にならないから、価格が上がらない(経済学では〝収益逓減の法則〟という)。
価格が上がらないから、給与(=所得)が増えない。
3.エリートの悩み
政府や議会、FRB(アメリカ中央銀行)の連中は、頭を抱えた。
これでは成長など望めない。
困ったのは、ホワイトハウスやキャピタル・ヒル(議会のことな)だけではない。
一番困っていたのは
金融機関、それも商業銀行だ。
リーマン・ショック以後の、政府による市場刺激策であるQE…この追い風を受けながら、彼等の大多数の顧客は、
カネを借りてくれない。
カネを借りていくのは、マネーゲームに興じる富裕層のみで、投資銀行ばかりが儲けをさらっていく。
一般のまっとうなアメリカ人は、いくら低金利でも、彼等の前を素通りしていく…曰く「貯蓄は美徳」。高学歴の将来有望なファミリー層、所謂〝ミレニアル〟は、奨学金の返済で手一杯、借金どころではない。
一方でお上(財務省)からは、
「カネを市中に流せ!」と圧力をかけられる。
アメリカの商業銀行はこの10年間、政治と市場の狭間で、板挟みになっていた。
困った。売り上げが上がらない。
4.カモの餌付け
①カモを決めよう
何処かに“良いカモ”はいないか?
商業銀行の連中は、市場を精査した。
シンクタンクを総動員し、大真面目に、必死で“借り手”を探した。
そうしたら…いた!
閉塞した時代のなか、安定してカネを使っている連中が!
グローバル化と世界的デフレ環境のなか、下がった物価を追い風に、奴等はむしろ消費を拡大している。
この不景気極まる時代にありながら、将来に対してあまり不安を持っていない、どちらかというと刹那主義的な価値観をもつ人たち…後先考えず、目の前の“安売り”に歓喜し、カネを使い続けているカモの群れ!
そう、彼等こそが世に言う
〝サブプライム層〟である。
直訳すれば、金融機関視点で
“二の次”な人たちだ。
商業銀行はじめ一般の金融機関は思った。
「コイツ等にカネを貸そう!」
…そのとき金融マンの頭の中からは、数年前の悲劇の記憶は何処かへ飛び去ってしまっていた。
②釣るエサは何が良い?
で…
何をネタにカネを使わせようか?
〝連中に大枚をはたかせ、市中のカネを動かすエサは、何にする?〟
金融機関だけでなく、
アメリカ商務省や財務省も考えた。
住宅売買の債券には既に、規制をかけてしまった。それに、“2007年の再現”は道義的にも国益的にも、絶対に無理だ。
エリートたちは、当然のように思った。
決まっている。
クルマだ。
クルマは、アメリカの命。
クルマなしにアメリカ社会は成り立たない。
何より、低迷する民間消費を押し上げる-
-高い付加価値と価格
-住宅の数倍にわたり捌くことのできる数量と
-関連産業に伝播する裾野の広さ
クルマこそが、住宅に代わる、新しい主役だ!
“サブプライム層”…あいつらに“クルマを買わせよう!”
以上が、自動車サブプライムローン勃興の経緯である。
【問題化】
市中の商業銀行たちは、サブプライム層に向け、こぞって自動車ローンを組み始めた。
その額、実に1790億ドル
=20,000,000,000,000円(20兆円)!
リーマン後、実に170%の増大である。
しかし、である。
サブプライム層…彼らは、(使用限度額が比較的低めに設定されている)クレカであっても返済を滞らせてしまうほど、
“消費について自制が効かないDQN”
である。
当然、一般のローンでは、審査は通らない。勿論“まともに返してくれない”からだ。
彼らが“サブプライム=二の次”にされる所以だ。
そこで金融機関のエリートたちは、返済期間を長くしつつ、月々の“元本”返済額を抑えたローンを組ませた。
月々払う絶対額を抑え、サブプライム層でも払えるよう配慮したのだ。
しかし、もともと長期のローンというものは当然、金利は高い。
加えて“返済が滞ることを前提とした”以上、貸し手である金融機関は、どうしてもリスクヘッジはしたい。
結果設定された金利は、
年率20%~30%!!!!!
それでも、月々に分割してしまえば、支払いについてどうということはない、と考えるのがDQN頭脳。
元本300万円、年利20%としても、5年60回で月々均等なら、返済は毎月8万円弱。
“月々支払額の安さ”に目を眩ませた連中は、嬉々としてこれを受け入れた…憧れの“新車”を手に入れるために!
…もうね、アホかと!
案の定、払えないバカがぞろぞろ出てきた。
返せなくなったDQNの割合-
去年の夏で5.6%…リーマン・ショック時を突破。
今年(2017年)に入っては、
10人に1人分のサブプライム・ローンが不良債権化。
600万人が90日以上、返済してない。
仮に月間返済金額が平均80000円だったとしても、これが3か月もの間、600万人が返していない…その額は、
実に14,400,000,000円(144億円)!
残りの元本が平均200万円だとすると、不良債権額は…
実に、12,000,000,000,000円(12兆円)!
いくら何でも、これはやり過ぎた!
【悪魔のリスクヘッジ】
リーマン・ショックで不良債権の山を抱えた金融機関は、善後策に走った。
“これ以上は絶対にババ握りはしない!”
その信念のもとに!
エリートたちは、リスクヘッジのため、三つの手を打った。
1.貸し渋り
まあ、常套手段だ。
グラフにあるように一昨年に比べ、去年は商業銀行や販売店によるサブプライム層への貸し出しシェアは、微量ながら縮小傾向にある。
本年はもちろん、もっと縮小している。
これは、激増するサブプライム層への貸倒につき、貸し手最前線の現場が手を引き始めた結果である。
2.債権譲渡
いまひとつは、この“自動車サブプライムローン”そのものを
“証券化”し、“投資家に売りさばく”、という処置。
不良債権処理についてご経験のある諸氏には、ピン!と来ただろう。
そう、これは所謂、
“債権譲渡”というやつだ。
このローンが焦げ付いたら、借り手に対してその元本や利息金額分に応じた担保なりを取り立てて自分のものにする…そういう権利を、証券として買い手に売り渡したわけだ。
これで貸し手である金融機関は、(目減りはしたが)少なくとも元本は、ローンの最終受け取り期日よりも前に入手できることとなった。
そして何より、このサブプライム・ローンが焦げ付いたとしても、
自らにかかる連鎖の火の粉からは免れることができる-投資家という名の犠牲者を盾にして!
この証券の割合は、リーマン・ショック直後には全自動車サブプライムローンに対して5%弱しかなかったのだが、今年の春先時点では
32.5%にまで達した。(上のグラフは2016年までしか表示していないが)その額、
6,500,000,000,000円(6.5兆円)!
3.ゴミはゴミ箱へ
金融機関が採った、三つの方法-それは最も辛らつだ。
それは二つ上のグラフにあるように、サブプライムローンそのものを、市中やメーカー系のノンバンクに任せる、という方法。
曰く「ウチではもう貸せませんので、
サラ金で借りてくださいね(はぁと)」
その結果、“もうどうやっても金を借りられない連中”…
DQNのなかのDQNたちが、こぞってこれを利用するようになった。
本国ではこれを、
“Deep Subprime”ローンという。
2014年あたりから、このノンバンク系のサブプライムローンが頭角を現し始めた。
メーカー系から市中サラ金まで様々だが、コイツ等には二つ、共通の特徴がある。
ひとつは、
“トカゲのしっぽ切り”
である。
顕著なのはメーカー系であるが、メーカーとしては、自社の販売台数は稼ぎたいが、自らDeep Subprime層に、返してもらえる当てのないカネを貸して、不良債権を背負いこむことはしたくない。何より株主が黙っていない。
だから、
“イザとなったら切り捨てればいい”
別会社に、この“時限爆弾”を押し付けたのだ。
これはその他ノンバンクもしかり、銀行系あたりのやつは、本家のコンプライアンス上貸し付けなどは絶対に許されないDeep Subprime層
…見放されたDQN中のDQNの、“押しつけ先”だ。
そしてもうひとつ。
ノンバンク…メーカー系であろうと市中サラ金まで、連中の最大の問題は、
与信管理能力の低さだ。
特に社内監査能力の薄い中小零細ノンバンクにおいては、借り手審査能力とその意識は、極めて低い。
連中は、“目の前の数字を上げる”ため、サブプライム層への貸し出し審査に目を瞑り続けている…結果、ノンバンクにおける自動車サブプライムローン…
その審査率、実に“わずか8%!”
連中は、
ほぼ無審査でDQNに、一人当たり数百万円というお金を貸しているのだ!!
結果、それまでの市中銀行への債務不履行を含め、借り手であるDQNの
半分以上(55% UBS銀行調べ)が、
〝所得に対して借り入れが多すぎる〟
状態となった。
彼等が連鎖倒産しても、本家への影響は少ない。
故に、これらの問題は
放置状態だ。
【破綻の予兆】
これまでに述べた数字以外にも、既に予兆は顕在化している。
上のグラフは、5年前から今年春先までの、アメリカ中古車市場の価格推移を指数化したものだ。
2015年の春先あたりから本年同時期までの2年間、その
価格は下がる一方である。
(シナ資本となる以前のロータスみたいな特殊な奴は別として)クルマなんて当然、買ったその日から値落ち開始の最たるモノだ。
持てば持つほど価値は下がる。
そういった前提条件に加え、高金利で借りた金が返せなくなったサブプライム層が続出、結果手元にあったクルマたちは、担保として差し押さえられた。
クルマを差し押さえた金融機関は、更なる値下がりを防ぐため、当面
“金融流れ品”として、これを叩き売りする。
これ等が市場でダブつくため、ローン支払い中のクルマたちの
担保価値は、連動して下がる。
だから更に中古車買い取り業者は買い叩くし、売ったノンバンクはじめ金融機関も、更に安く中古車市場にこれ等を追加投入する。
この時点で
担保価値はフル加速で下落状態となる。
下のグラフは、ローン残債が残ったまま中古車市場に流れた自動車台数の推移であり、これはこの9年増え続け、市中金融機関がサブプライムローンの貸し渋りを始めた昨年あたりから、やっと減り始めた。
この二つのグラフから言えること…それはつまり、サブプライムローンを利用してクルマを手にした大量のDQNが、収入に対してあまりに負担の大きいローンに耐えかね、ついに担保としてクルマを手放したことを意味する。
…当然ながらそのクルマは中古、数がダブついている以上、市場価値は低下している。
価値の低下分は、当然ながら不良債権、というわけだ。
自動車サブプライムローンの不良債権は、
中古車市場と金融機関で持ち合いしている…これが現状なのだ。
この価値がどんどん下がり、含み損として中古車屋や金融機関の決算書に計上され、いずれ最終利益が赤字になり、
純資産が赤字になった時…
自動車サブプライムローンは破綻する。
【狂気の綱渡り】
いくら金融機関がリスクヘッジをかけても、不良債権が根源から消滅することはない。
何故なら、サブプライム層がクルマを買い続けている限り、この問題は決してなくなりはしないからだー
いずれ誰かがババをひく。
いくら貸し出しを絞っても、市中商業銀行におけるサブプライムローンの延滞率の増加と、その行き着く先たる不良債権の数は、現在も増え続ける一方だ。
これを受けて商業銀行を中心とする金融機関が手を引き始めるなか、サブプライム・ローンの新たな引き受け手となったノンバンク。
自動車サブプライムローン破綻の危険度は、彼等の手でさらに加速度的に増している。
また、金融機関によるサブプライムローンの証券化-
勿論これは、
「どうせ焦げ付いた(=不良債権化)って、損するのはオレ等じゃないし!」という思い上がりの結果なのだが、この“証券”を買った
投資家は、この先いったいどうなるというのか?
『Recoveries on subprime loans fell to 34.8 percent in January, the worst since early 2010, S&P data show.(3月11日付 Bloomberg 記事 U.S. Subprime Auto Loan Losses Reach Highest Level Since the Financial Crisis より)』
記事によれば、(単月ではあるが)2017年1月における、
サブプライム自動車ローンの延滞率は、実に65.2%。
そして、自動車サブプライムローンを利用している
アメリカ人の5人に1人が、
自らをして“来年の4月までに支払不能になる”
と言い放っているのだ!!!!!
危機はもう、目の前だ。
【評価】
では実際に、自動車サブプライムローンの破綻が起きた場合、アメリカはともかく、我々の経済生活には大きな影響があるのだろうか?
1.楽観論
①友人Aの意見
私の友人であり、本編を書くきっかけをくれた某外資系のバンカーは、楽観的だ。
曰く「ダブついた中古車の購入先は、アメリカだけではない」
曰く「ロシアや東南アジアといった市場では、日本車中心にまだまだ捌く余地が沢山ある」
②友人Bの意見
また別のストラテジストは、自動車サブプライムローンの規模がそれほど大きくはないことを指摘する。
曰く「自動車サブプライムローンの規模は、ローン市場全体のうち、その割合は僅かだ」
自動車ローン市場が、アメリカのローン市場全体に占める割合は、10%に満たない。しかもサブプライムローンは、(このグラフでは出ていないが)うち4%未満。
曰く「市場が大騒ぎしなければ、つまり噂が噂を呼ばなければ、つまり人の心が委縮してモノの流れが止まらなければ、ダメージは少ないだろう」
2.器《Utsuwa》の考え
なるほど、上記友人二人の意見はもっともだ。
確かに自動車サブプライムローンそのものの影響力は、微弱だ。
しかし、その影響はどうか?
中古車市場に出回り、市場全体の価値を落とした金融流れ品の山は、どうなる?
全部ロシアやA.S.E.A.N.で捌けるわけではあるまい。
だいたい、一般には言われていないが、A.S.E.A.N.では購買力はあっても、
“買ったものをメンテする技術者がいない”
-だから、売れ行きはいずれ頭打ちになる。
そしてまだまだアメリカ国内には、格安で程度の良い、高年式の中古車が沢山あること-これは
新車の販売に影響は出ないか?
ここへもし、不動産屋のオヤジが提唱する、
NAFTAからの脱出が始まったとしたら?
輸入税がかかったとしたら?
域内調達率ハードルが高められ、部品調達コストが上昇し、高人件費のアメリカで作られれば…更に輸入関税がかかったら・・・
新車の価格は跳ね上がるだろう。
結果、アメリカの新車販売台数は激しく落ち込みはしないか?
それは、特にメキシコでの生産比率が圧倒的な日産はもちろん、トヨタや本田への影響も大きくなる。
更に私は、
“経済による安全保障”に思いを馳せる。
ブラックスワンとバタフライ・エフェクト…問題はアメリカの経済ではない。
それは
きっかけにしか過ぎない。
問題は、この問題を機に、アメリカがより内向きになることだ。
曰く「東アジアや南シナ海の問題よりも、
俺たちの暮らしを何とかしてくれ!」
…外交や安全保障が票にならないのは、アメリカも同じだ。
自動車サブプライムローンが破綻したら、ラスト・ベルトやカトリック・ベルトの住人達-トランプ政権の支持者たちだけではなく、金融ストック商品で儲けている富裕層からも、
内向き志向の声は大きくなる。
二選目を目指す不動産屋のオヤジは当然、次の中間選挙に向けて、その声に従わざるを得なくなるだろう。
彼は太平洋の向こう、シナの海洋進出や北の黒電話よりも、
国内の不良債権処理に関心を持たざるを得なくなる。
自動車サブプライム・ローンの破綻と予備選挙が重なると、アメリカのモンロー化は色めきたてて進むだろう。
折から、
『米国が南シナ海や東シナ海で中国と軍事衝突した場合に米軍が米領グアムまで一時移動し、沖縄から台湾、フィリピンを結ぶ軍事戦略上の海上ライン
「第1列島線」の防衛を同盟国の日本などに委ねる案が検討されていることが15日分かった。(16日付毎日新聞)』
というハナシも出てきた。
そのとき日本や台湾は、A.S.E.A.N.の国々は、
自分たちだけで自国を守らねばならなくなるだろう
(南トンスル? 知るか!)。
スパイ防止法もなく、国内には大量のテロリスト予備軍を抱え、敵基地攻撃能力や継戦能力は持たず、交戦権さえ認められない我が日本-列島線を支えるには、法的にも軍事的にも、クリアせねばならない課題が多すぎる。
現在のままでは我々は、
アメリカの軍事力なしには、生き延びることさえままならない…だから故に、
自動車サブプライムローン…それは
日本の生存を脅かす、ブラックスワンにもなりかねないのではないか?
【最後に】
このSNSって、自動車のSNSなんだろ?
なんでこういうコトは話題にならんのかね?
ポルシェやレクサスの新型よりも、よっぽどインパクトある話なんだが。
まあいいや…前章に続き諸氏には、冒頭示した通り、
本章にても“アメリカの凋落”
を垣間見ていただけたことと存ずる。
たとえあなたが投資家でなくとも、いいや、そうでないが故に、私含め諸氏には、
“アメリカのいない”世界で日本はどう生きていくべきか?
改めて思いを馳せていただきたいのだ。
知らないで危機を迎えるより、備えて危機を予測し、回避し或いは受け止め、回復するー危機管理の王道だ。
どうか、備えあられたい。
次章につづく