
この記事は、
空調機の基盤みたいだよね。【プリウスのリコール】について書いています。
・・・まずは、ちょこばさんのお話をご覧くださいませ。
【電制こわい】
プリウスリコールのお話。バリバリ文系人間なので、当該リコールの原因となった電子制御部品のことはサッパリなのですが・・・。
次の足車を秋までに換えなくてはいけない現状、ちょっと気がかりなお話です。
プリウスではないにしても、私が手にした車輌において所謂“想定外”、所謂“人智の及ばぬところ”で、電制の“暴走”なり起きたらどうしよう。
それが原因で事故…PL保険金だけで済む話ではないのは、ご承知の通り。そもそも物証や論理的説明を必要とされなくても、電制というブラックボックスで起きた“事件”なんて、訴訟になったらどう説明すればいいのか?
かといって昨今の自動車、電制入ってないやつを探すのも難しく…ちょこばさんのお話、読めば読むほど怖くなってきた“器《Utsuwa》”です。
【次の足車】
ところで個人的なことで恐縮ですが私、夏が終わるまでには次の足車を入れ替えしなければなりません。
その足車ですが、以下のような条件で次の候補を探してます。
即ち、
A 荷物が積めて(後ろの席がたためること)
B レーダー式クルーズコントロールがついてて(長距離が多いため楽がしたい)
C 大雪の上信越で一晩放ったらかしにしても簡単にリカバー可能で
D 燃費が良くて
E 後席にお大尽(熟女年齢不出・柴犬♀13歳・ぬこ♀14歳)を乗せても文句を言われず、ゲロを吐かれず
E かといって他人から見て謙虚さを感じていただける、
というようなやつが欲しいのですが・・・。昨今のこういう車って、みんな
電制の塊みたいなやつばかりの筈。
ということは、前節に戻ると、これは怖いことが起きる可能性、従来のやつより高くなったのではないか?
雪の上信越道で突然レーダークルコンが暴走したら、とか、東名の狭い3車線区間でレーンキープアシストが勘違いしたら、とか、中央道恵那山トンネル内で電動パワステがフルロックしたら、とか考えるだけでも怖いです。
電制は何かと便利ですが、やはり世界を人間の手から離した乗り物は、いやです。
(だから単車に乗ってるんですけどね…昨今の単車も電制オンパレードですが)
というわけで上記の条件を満たしつつせめて、電制から瞬時に手動に切替が利くシステムを持った、腰痛持ちに
お奨めのやつはありませんか?
予算は諸費用税サービス料入湯税込み6,000千円以内です。あ、席料も込みね。コンパニオン代は別で良いけど。
【ハクチョウは“白”鳥ではない】
さて、本題に移りましょうwww
今さらながらでございますが、皆さんナシーム・ニコラス・タレブっていうオッサンの名前、聞いたことございますか?
M.I.T.の教授。(にっくき)米金融業界のダメコン権威、(私の解釈では)リスクに特化したバタフライ理論(※蝶の羽ばたきによるわずかな風が数カ月後の台風の進路に影響を与える、ってやつ)の提唱者。
近年では
著作『
ブラックスワン(オリジナルは2007年出版、訳本版は:ダイヤモンド社より出版)』
で有名になりました。
このオッサン、『ブラックスワン』(或いは前作『Fooled by Randomness』にて)こんな事を唱道してる。
(私流の解釈で恐縮だが)簡単に言うと…
“世界(ここでは経済や社会体制)は、権威ある数式や積み重ねられた理論を実践することで直線的に発展していく、と約束されているわけではない”
“
世界というものは常に非線形的なカーブを描いて歴史を紡いでいく”
“その非線形を生み出す要因(=
ブラック・スワン)は、プロの連中なら大凡視野に入っているはずである”
“が、彼等はそこで生まれるリスクマネジメントよりも、
従来からの直線的発展を重視する”
“なぜならば、それが
人間の業だからだ”
故に
“
我々が自分が思っているほど物事を知らないと信じ、過去を単純に未来の予測に使うべきでない(Wikiより)”
「オーストラリア大陸(の黒い白鳥)が発見されるまで,旧世界の人たちは白鳥と言えばすべて白いものだと信じて疑わなかった」
「何千年にもわたって何百万羽も白い白鳥を観察して確認してきた
当たり前のことが,たった一つの観察結果で完全に覆されてしまった」
以上、山本靖氏のコラムより引用
この考え方、ともすると自己否定にもなってしまうからあまり好きではないのだけれど…少し思い出してみて欲しい。
阪神淡路大震災後、自衛隊出動が大幅に遅れたこと…ブラックスワンは、自社連立政権
東日本大震災と円高…ブラックスワンは、民主党を生み出した国民の狂騒
ジャスミン革命…ブラックスワンは、たったひとりの焼身自殺
リーマン・ショック…ブラックスワンは、金融資本主義への盲信
タレブはリーマン後の米国権威の失墜や欧州危機を示唆したが、思い起こせば我が国に留まらず、世界には沢山のブラック・スワンが生息していたし、これからも生息し続けることだろう。
【権威主義のリスク】
先の都知事選について、私はこのSNSのどこかで、“もし田母神さんが勝てば、これ(都知事選)は旧来の権威(マスゴミ)と新たな権威(ネットや皆さんの拡散行為)の、最終戦争として記録されるかもしれない”と述べた。
しかし結果は(意図的であったにしろないにしろ)、情報隠蔽と論点すり替えに終始した、旧来の権威に流されることとなった。
しかし先にも述べたように、タレブによれば
古(いにしえ)からの権威は、
“直線的発展を生み出すという盲信”
を呼びこみやすいらしい。
盲信…タレブはこれを喚起する“権威”につき、相当辛辣な言葉で批判している。
『ナシーム・ニコラス・タレブ氏は、金融危機で損失を被った投資家はスウェーデン国立銀行(中央銀行)を訴えるべきだとの見方を示した。
同氏は、ノーベル経済学賞が投資家の損失や公的資金による救済をもたらす原因となったリスクモデルに正当性を与えてしまったと説明している。
(中略)
いわゆるシャープ理論はリスクを過小評価しているにもかかわらず、受賞を受けて投資家らが利用していると説明。「わたしは彼らにアイデアが浮かんだことを責めているのではないが、
その考え方に正当性を与えたノーベル賞を非難する。(以後略)」と語った。 (2010年10月9日付 ブルームバーグニュースより)』
権威ってのは、盲信されやすいが故に、こわいよ。
ご用心ご用心。
【プリウスはブラックスワン…ではないと信じたい】
立て続けの消費税…内需を抑制する要因も相変わらず根強い今日この頃…。
円安とシェールガスバブルにより石化業界が喘ぎ、シャープ、パナに続いて、ソニーまであんなことをしなきゃならなくなった。
家電業界がこんなんである以上、(株価を上げるのではなく)
国富を稼ぐには、
輸送機器と機械産業への期待ウエイトがどんどん強くなってくる。
(でも重厚長大の株価、確かに上がってるね)
しかし、その折にこのリコール…ここへもうひとつ新型スカイラインあたりで同じようなネタが出てくると、嫌な空気が流れはしないだろうか?
ブラックスワン…プリウスの制御基盤が、日本のモノ作りへの信用に響かないか?それが株価に響けば、次に日本は何を武器に投資を呼び込むべきか?
医療、介護?それは雇用を伸ばすことができるのか?外貨を稼ぐことができるのか?
農業集約化、法人化?それが一気にCOOL JAPANブームを巻き起こせるのか?
代替エネルギーシステム?それがすぐに商品化できるのか?
やわらか銀行あたりが過去最高益出しても、雇用や賃金底上げ効果は薄すぎます。
電制の事故が“ブラックスワン”になりはしないかと怖がることは、不毛ですか?
せっかくBIISTが揃って防衛策取ってくれて、これから、というときに・・・
【ジャパン・ペシミズム】
尊敬する中西輝政先生は、20年近く前(だったと思う)から、“ペシミズム”を提唱されてきた。
“国民がペシミズムを持つ限り、その国家(或いは文明)は存続の可能性を高める”
“(ローマからマルクス・レーニン主義まで、例に挙げるまでもなく)オプティミズムに趨るものは、歴史から葬られる”
都知事選に限らず私達は、眼前の事象につき、もっともっと想像の翼を羽ばたかせるべきだ。
特に、リスクというもの、それが引き起こす可能性について。
特に選挙の時は、よく考えよう。
ペシミズムを軽んじること、勿れ。
おしまい