器≪Utsuwa≫のブログ一覧

出がけに春の来訪を全身で感じたので、ちょっと綴る。













淡黄（たんこう）の漣を瞼に感じ、薄目を開けた。

来訪の足を速めた陽光が、障子越しに部屋をほの明るく満たしている。
枕元に擦り寄ってきたぬこが、甘えた声で外出を促す。


夢現の頭でごそごそと布団から這い出す。
夜気の寒さがなりを潜めたことを確かめ、障子戸を開き寝着のまま、乾いた下駄の鼻緒に足をつっかけた。



懐に手を潜らせたまま、未だ覚めやらぬ頭で裏庭に出てみた。
南天の朱はいつしか地に消え、いささか未練に重ねあう、冬枯れ落ち葉の名残あさまし。

早春の寒気はいくらか薄らいで、裏山に木霊する、柔らかな啼鳥。
耳を澄ませば、未だ拙き鶯の声ひとつ、声はすれども姿は見えず。

ただ東風（こち）の羽衣のみが、勿忘草（わすれなぐさ）の空を泳ぐ。



主役の座は譲らずとばかりに、咲き誇る紅梅にメジロが一羽。
枝から枝へ、麹塵（きくじん）の子拍子。



山の端に続く裏庭、奥の緋梅はまだ蕾。



前庭に周れば、植えたばかりの花桃の蕾、艶やかに膨らむ。


今年の春―梅と桃の競演に、心が想像の手を伸ばす。

『ながれのきしのひともとは
みそらのいろのみづあさぎ
なみ ことごとく くちづけし
はた ことごとく　わすれゆく』
ウィルヘルム・アレント『わすれなぐさ』より―

朱鷺色（ときいろ）の春、出がけに食べた、早春の朝。


いいか?
どんな服を着てもいい。
どんな自動車に乗ってもいい。
ただ、もし貴方が･･･拙文ではあるが、この修辞に少しでも心動かされてくれたら―それが、その心そのものが“やまとごころ”なのだ。
その心、大切にして欲しい。
それが、日本を守る、ということだ。











･･･ところでだな。
スーパー南京虫には気をつけろ。


『政府観光局によると、円安やビザ発給要件の緩和などにより、２５年に初めて訪日外国人が１千万人を突破。２７年には２千万人にも迫る勢いを見せたが、それに伴って南京虫の相談件数も飛躍的に増加している。
　特に中国からの訪日客は昨年、国・地域別で１位となり、「爆買いマネー」が飛び交った時期とも符号する。ある専門家は「あくまでも推論だが、中国からの訪日観光客や往来の増加との関連を疑う声もあるほどだ」と指摘する。（産経WEST）より』

（ ｀ハ´）よ、やっぱりオマエが悪い。