1.はじめに
寝れん。
今日朝4時起きなのに。
とりあえず夜が明けたらフライト、師匠と共に佐世保基地でイージス艦に乗せてもらい、在日米軍にごはんを食べさせてもらう。
夜は
古庄元海上幕僚長と飲み会。明後日は大村航空基地訪問、その後特攻隊生き残りのじいちゃん(
井上萬二先生=人間国宝陶芸家)とお話しする。
レポート後日。
2.すっごく重要なこと~変わりゆく世界~
現在私たちは、とんでもない歴史上の転換点にいるのかもしれない。
それは、旧ソ連が崩壊した1980年代後半など較べるにも値しない、予測不可能な、混沌とした時代への幕開けを迎えている、ということだ。
それは、パクス・アメリカーナの終焉、ブロック主義、という世界史的な問題であることは勿論、〝日本という国の生存を賭けた〟とんでもない時代を迎えることを意味する。
それは既に、リーマン・ショック後のアメリカという国を見、ちょっとばかり想像力を働かせてみればわかることだ。
昨今の米大統領選に思いを馳せてみてくれ。
2008年の第一期オバマ政権成立あたりから、アメリカの大統領選はポピュリズム化が著しい。これは人口動態の変化、すなわち所謂マイノリティの有権者が爆発的に増大しているためと思われる。
特に21世紀になって初めて選挙権を獲得した、所謂“ミレニアル”たちが投票を始める今回以降2060年代に至るまで、アメリカはマイノリティ優先つまり内向化の政策をとり、モンロー化は深化するだけと私は思う(根拠は扉絵)。
ミレニアルたちは嘗てないほど大学進学率が高く、したがって在学中から就職後に至るまで、学費ローン負担が生活を圧迫し続ける。彼らの関心は安全保障よりも、生活負担の解消だ。家庭内のキャッシュ・フローだ。
彼らの貧困から、アメリカは間違いなく内向きになる。
しかもそこにはシェールオイル、世界最強の軍隊、という“鎖国“を可能にする要件が揃っている。
既にアメリカは“独善的に生きていく”下地を整えている。
トランプ、或いはサンダースという扇動政治家は、確かに世界にとっては“困ったちゃん”だ。しかしそれは、パクス・アメリカーナという秩序を大前提とする、私たちのドグマ的価値観の産物なのかもしれない。
アメリカは変わる。
TPPにしても、アジア・リバランス戦略にしても、(それが現実にはアメリカ自身をしていかに不利な環境を招くとしても)この先アメリカは方向転換していく可能性が高い。
トランプは“日本の核武装”さえ容認する発言をしている。在日米軍駐留費用すべての日本負担を公言している。これが、今後アメリカで主導権を握るであろう、有権者たちの声なのだろう。
私達は外交、安全保障、そして経済すべてにおいていずれ、好む好まないの是非もなく”自立“せねばならなくなるだろう。
ま、世界がどう変わっても、みんカラ は みんカラ のままなのかもしれないが。
今回、我が師匠のはからいで、そのような時代を迎えるにあたり、非常に意義のある人物と会うことが叶った。興味本位ではなく、本当に日本を思う心を持つ方には、是非後日のレポートをお読みいただきたい。
3.質問予定項目列記
現地では以下の事を訊いてくる。
【古庄元海上幕僚長宛】
①佐藤正久隊長が嘆いておられたが、ある講演で日本の高校生400人を相手にした。で、その400人中、尖閣・竹島・北方領土を知っているのは3人しかいなかった。尖閣の位置を言える者は殆どいなかった。これについてどう思うか?
②島嶼防衛問題について、武装漁民の上陸はじめ先制攻撃受けた場合の対処は、現状上陸後のままか?
③韓国は国営放送終了後、竹島の画像をテロップで流す。日本のNHKは籾井さんがトップになって多少はよくなったと思うが、もっと島嶼防衛の価値について広報すべきだと思う。どう思うか?
④民間と自民がようやく動き始めたが、日本海のメタンハイドレードや沖ノ鳥島レアアース鉱床は、九段線から列島線を押さえられたときに切り札になると思う。その防衛戦略は考えておられるのか?
⑤先頃、自衛隊の武器使用に、正当性を証明する為のカメラ装備が決められたが、命の危機にあるときにそんな悠長なことはやっていられるのか?
⑥PAC3の射程を超えた弾道迎撃につき、部隊配備のアンバランスを感じないか?
⑦アメリカのリバランス戦略は、原油デフレの関係から再び中東危機重視の方向にあると思う。日本としては、真珠の首飾りや龍の蜻蛉戦略、あるいはシルクロード経済圏に対抗する、ASEAN経済共同体や自由と繁栄の弧ネットワークの構築は急務だと思うが、インドネシア高速鉄道やフィリピンのAIIB参加など、ここのところ綻びが大きい。現場におられた身として外交に歯がゆさを感じないか?
⑧アメリカが12月に石油の純輸出国となった。リグを減らし、原油デフレと在庫調整に1年半かかると言われるこの時期に、あまりに不自然である。中東で何か起きるのではないか?
⑨(某氏質問)五島の無人島の外国人による買収の話もあるが、陸海問わず自衛隊基地の周辺には、どうも半島の不法滞在者が多くみられる。元幕僚として言いたいことはないか?
⑩特秘法で相当制限されたが、在日外国人の公務員採用について、どう思うか?そもそも国会議員でさえ、日本の国益を損なう人物が多々当選しているが、文民統制とこのあたりの矛盾を感じる。スパイ防止法さえないこの国の盾として、不安に思うことは無いか?
⑪第一列島線と台湾海峡を押さえられたら、日本のシーレーンは終わりである。既にパラセルにシナが戦闘機と爆撃部隊を展開し始めた。また、白樺油田はじめ尖閣からの東シナ海油田にレーダー網が展開されつつある。これと先述航空兵力がリンクするところは、すなわち制空権の掌握と思える。現有戦力でこれに対抗できるのか?
⑫辺野古埋め立てが中止されたが、戦略を変更する必要はあるか?
⑬(師匠に訊く)沖ノ鳥島のレアアースも、中国は鉱床の保有を目指している。既に新華社通信で報道発表したが、なんとか東大の加藤教授が先行学術発表で日本の領有を主張している。
インドネシアは不法漁船を爆破、フィリピンはスプラトリへの軍事展開を進めており、日本も島嶼或いは資源防衛についてもっと態度を明確にすべきである。尖閣だけでなく白樺周辺、竹島にも実効支配を展開すべきだとは思うが、その際中国はメンツにかけてこれに対抗すると思う。これにつき、ロシアとの北方領土分割をはやく進めて、中国包囲網を作るべきだと思うが、どう思うか?
⑭(某氏の質問:師匠に訊く)先頃のオバマと習近平会談で、習近平は国内事情でかなり苛立つ様子が見て取れた。現状の産業構造転換は上手くいくのか?ハードランディングが起きた場合の安全保障とアジア経済への影響は?為替は?
【井上萬二先生(人間国宝で特攻隊生き残りのじいちゃん)宛】
①(嫁より質問)特丙飛(特別丙種飛行予科練習生)のには、台湾や朝鮮半島出身者が多くいたと聞くが、当時の彼らの様子はどんなものであったか?(…『ホタル還る』を読んで、アリランを歌う特攻隊員の話に影響を受けたらしい)
②(嫁より)戦後の日本について、これは戦前のほうが良かった、と思える点はどんなものがあるか?
③そもそもじいちゃんは、何故予科練に志望されたのか?予科練では震洋や回天への搭乗転属命令もあったと聞くが、軍務とはいえ、そのようななりふり構わぬ戦略に疑問は持ったか?
④(嫁より)どの時点で日本の敗戦を予感したか?
⑤WGIPで、日本は相当欧米思想や文化に染められた。しかしそれでいてなお、日本の何処を残していきたいか?
⑥(嫁より)復員なされたときの、率直なご感想を教えてください。
以上である。
【おわりに】
現場の元指揮官や歴史の証人に訊くような話ではなかろう、というものも多々ある。が、お話いただける範囲でご回答賜り、後日うpできるものはレポートしていこうと思う。
ただ、ひとついいたいのは、
もう日本にはあまり時間がない
ということだ。
…眠れぬ。
てか、もう3時過ぎてるじゃん(涙)