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2010年08月17日 イイね!

行ってきましたⅢ 『道の鼓動は愛』編 (長い紀行文・旅好きな人、どうぞ!)

行ってきましたⅢ 『道の鼓動は愛』編 (長い紀行文・旅好きな人、どうぞ!) 幾らなんでも10日も前の旅行記を書くのもなんですが・・・諸事情で今日更新します。











さて、奈川高原(前章参照)でお蕎麦をいただいた後は、いよいよ旅のクライマックスです。
県道39号線飛騨街道、つまり有名な野麦峠を東から西に横断し、国道361号線から開田高原に出るルート。
前半は狭い2車線レベルのツイスティロード、後半はそこそこ広い、いわゆるワインディングロードです。
いずれも高原の森林地帯を縫って走るルートですが、このルートを選んだには理由があります。
ひとつは、野麦峠のルートはそこそこ狭いため、観光バスはじめ大型車が入ってこないこと。また、大型車に限らず国道19号から高山へ抜ける観光ルートは、前述国道361号のほうが走りやすいため一般車も入ってこないこと。
もうひとつは、野麦峠を越えてから走る361号もまた、東から西に向かうルートは確かにそこそこ観光ルートとして使われることが多いのですが、逆方向は案外空いてます。

やっぱり、走りを楽しむなら道は空いているに限りますから、ね!
あ、勿論地元ナンバーの農作業車や路線バス、一般車輌には最大限気を遣って、どんなに遅くても我慢我慢で。

さて、野麦峠ルート。ここは有名な女工哀史のお話、山本 茂実著『ああ野麦峠』の有名なシーンの舞台。口減らしで故郷の飛騨を追われ、生糸女工として苛酷な労働を続けるなかで腸閉塞になり、仕事を失い兄に背負われて雪道を故郷へ向かう主人公 政井みね が、朦朧とする意識の中、「ああ、飛騨が見える・・・」と呟いて息を引き取る、あの舞台です。
有名な街道とはいえ、観光地にありがちな土産物屋もコンビニも、ペンション街も、ここにはな~んにもありません。麓の集落はいかにも雪国の寒村、という感じ。
特徴的なのは、みーんな平屋ばかり。通常この地方の集落は、嘗ては夏は農業、冬は生糸の原料となる養蚕を生業にしていることが多く、従ってたいてい母屋の2階には蚕部屋が作ってあるはずなのですが・・・平屋つくりには、どんな理由があるんでしょ?
今でも並走する街道沿いに車道こそは舗装されていますが、過酷な自然環境のせいでしょうか?崖崩れも多く、雪のため1年のうち半分は閉鎖されてしまう道です。

そんなことを心の片隅にぶら下げて、幾分か涼しさを増した、杉林の旧街道を走ります。3速に入るのもわずか、殆ど2速中心でまわります。コーナーにあまり変化がないといえばないけれど、路面はうねり、何度か渓流を横切りつつ峠の頂上までは一気に登ります。途中蛇さんが道を横切ったり、イタチ(テン、かな?)が飛び出してきたり、こんなとこで地元の生き物に迷惑かけちゃいけないから、結構気を遣います。
といっても、案外走りに集中してると、攻めたりしてなければ大抵回避できるんですけど、ね。

そんなこんなしてるうちに、“お助け小屋”の看板、野麦峠の頂上です。

旧街道に出れば可能なのですが・・・ここからは残念ながら遠く飛騨の里を眺めることはできません。
本来なら単車を降りて、嘗ての富国強兵日本を支えた女工さんたちに思いを馳せながら、旧街道を歩きたいところなのですが・・・しかし、そこには“ツキノワグマ注意”の看板。
これは怖い。熊よけ何ぞ持ってないし、昔ソロキャンプしたときみたいに、携帯の着メロをひたすら流すか・・・といっても、それで他の登山者に迷惑かけたくないし、なにより、もしも電池が切れようものなら・・・

ハマーン様「なぜ通信を切った!?貴様、私が何度連絡をとろうとしたか、わかっているのか!?」

私「いえ、熊よけに携帯の電池を使い切ってしまって・・・」

ハマーン様「言い訳とはな・・・信頼すればこそ地球圏(野麦峠のこと)の偵察に出してみれば・・・貴様には失望したよ!」

なんてことになり、今度は夕食に、最高級地ワインでもご馳走させられてしまっては身も蓋もないので・・・。

仕方なく、人気のない駐車場に出ました。そして、そこから見る乗鞍岳の雄大さといったら・・・!
あちこちに啼くウグイス、カッコウの声。見たこともない蝶や虫達。乾いた涼風に雲は払われ、名に聞く大雪渓が遠くに確かめられます。
遠くは濃い蒼、織り成す緑色の山塊から、すぐ手前は野花と虫たちの黄色、ピンク、オレンジ・・・自然の何と、何と饒舌なことでしょう!
空気のにおいは軽ろやかで、透明で、まるで岩清水のよう。
思わず伸びをすれば、お天道様は蒼穹に銀色。

ここには自分しかいなくて、この景色は独占状態だけど、家に置いてきたみけにゃんことしばわんこに、ちょっと後ろめたい気持ち。あいつら連れてきてやったら、多分・・・
しばわんこは、到着早々その辺で糞尿を垂れ流し・・・
みけにゃんこは、脱走の後、小動物の虐待開始。
まあ、一気に環境破壊ですね。あ・・・ここに単車で来てるだけでも充分破壊者か。

この景色の暮れゆく様をいつまでも見ていたいけれど、そろそろ出発しないと夕食に間に合いません。
ここからは国道まで下り1.5車線。にわかに道が荒れ始めました。谷側の路肩からはススキの葉が飛び出し、山側路肩には落石の破片が沢山・・・クリッピングポイントの見えないブラインドコーナーが連続します。時折でかいミニバンが突然出てきたりして、冷っとすることもしばしば。こんなせまい道で何であいつらはイン側ギリギリを走るのかねえ・・・対向車のこと、考えてるのかな?
ていうか、そこまでデカイ車でこんな狭いとこ入ってくるなよ・・・。

でも、山の中腹を縫って走るなか、左側が深い谷で、右側は崖をえぐるようなヘアピンを走ったりしてると・・・その峡谷の大きさに感嘆し、また畏ろしくもあり・・・楽しいです。
注意深く高度を下げていくと、今度は木曽側とは異なる趣の、飛騨の集落がポツリポツリ。
気がついたんだけど、木曽側の民家に使われてる材木(ヒノキ?)は、どちらかというと明るい茶色だけど、飛騨側は濃いこげ茶色なんだな。使ってる木が違うのかしらん?
で、このあたり、都市ガスはもちろん、プロパンも使ってないんですね。各家々には薪木が沢山用意されてます。勿論、携帯は圏外です。

“かくてもあられけるよ・・・”

こんなふうにでも、人は生きていけるんですね。

陽はいよいよ西に傾いてきました。あたりは少しずつ藍色になって、遠くの峰々にはオレンジ色のフィルターがかかってきました。飛騨街道は国道361号に突き当たり、ここを再び木曽方面に西進します。道幅はうってかわって広々、学生のスポーツ合宿地域に出ます。中速コーナーから高速コーナー、ヘアピンと、多種多様な道のり。とにかく涼しくて、明るくて、道がやっと高原に差し掛かったことを教えてくれます。
峠をひとつ越えれば、本日の目的地、開田高原。
宿に入る前に、ちょっと路地に乗り入れて寄道。振り返ると背後には、野麦でみた乗鞍と優劣つけがたい迫力の御嶽山。
“木曽のナァ~なかのりさんはァ~夏でも寒いィ~”有名な木曽節を口ずさみながら、御嶽山に見とれます。雲ひとつない夕映えの空、宵の明星?一番星が顔を出しています。
御岳は灰色がかった藍色、その向こうに太陽が沈んでいきます。
と、面白いこと、発見。御嶽山は標高3056m(だったかな?)、完全な独立峰なので、周囲に高い山はありません。だから、こんなふうに背後から夕陽をまとうと、山の中腹から裾野にかけて、その向こうの地平線の影が真っ直ぐできるんですね(扉絵参照)。
へぇ~地球って、やっぱり丸いんだ。

日は沈み夜の帳が下り、もう秋の虫の音色が聞こえてきました。何処からか聞こえる、コロコロとした沢の音。すこし切ない心細さと懐かしさ・・・小さい頃、日がとっぷり暮れるまで外で遊んで、なかなか帰ってこない私を心配して(今は亡き)母が迎えにきた、あの頃のことを思い出しました。

『旅愁』が、心の何処からか、聴こえてきます。

更け行く秋の夜 旅の空の
わびしき思いに ひとりなやむ

恋しやふるさと なつかし父母
夢路にたどるは 故郷の家路

更け行く秋の夜 旅の空の
わびしき思いに ひとりなやむ

窓うつ嵐に 夢もやぶれ
遥けき彼方に こころ迷う

恋しやふるさと なつかし父母
思いに浮かぶは 杜のこずえ

窓うつ嵐に 夢もやぶれ
遥けき彼方に 心まよう


すっかり暗くなった道。メーターの色が、ヘッドライトの手前に淡く光ります。もう、ゆっくりと、ゆっくりと・・・静かに宿に入ります・・・エンジンを切り、キーを抜き、ヘルメットを脱ぐと・・・冷え冷えとした空気が、一日の疲れを教えてきました。冷房無しでも寒いくらいの夜に、宿の灯りがほんのり暖かくて・・・。
夜は星空を見に行こう。天の河を、見に行こう。カシオペアと、白鳥と、海蛇と・・・。その前に、浴衣に着替えて、黄色くにごったお風呂にゆったり浸かって・・・ごはんはきっと、鯉の甘煮、岩魚の塩焼き、山菜の天ぷらってとこかな?


部屋に通され、窓辺から一人静かに外を見ていたら・・・



「迎えにも来ず・・・貴様も偉くなったものだな、俗物!」



・・・部屋の入り口には、両手に抱えきれないほどの旅行バックを携えて、肩で息をしているハマーン様がおられました。

おしまい。
Posted at 2010/08/17 23:52:49 | コメント(4) | トラックバック(0) | | 旅行/地域
2010年08月11日 イイね!

行ってきましたⅡ 『旅人たち』編 (長い紀行文・旅好きな人、どうぞ!)

行ってきましたⅡ 『旅人たち』編 (長い紀行文・旅好きな人、どうぞ!) 中仙道木曽11宿、嘗ての尾張藩直轄地であり、伊勢神宮のお社をつくる主材である木曽檜を献上していた町、上松を後にした私。

ここで隣町の木曽福島に立ち寄ります。ここは江戸時代、尾張の国に外敵が攻め込むのを防ぐため、厳重な関所が設けられていたところ。街中には木曽川ギリギリにまでせり出した民家が密集する、通称“崖屋づくり”が並び、そこでは今もみなさん川と一緒に暮らしておられます。
それにしても、御岳と中央アルプスに挟まれた狭い木曽谷のなか、瓦屋根を被った木造の古い町並みが続く様は、ほっとするような、肅厳とするような・・・不思議な気持ちです。旧街道の傍らには足湯が設けられ、常に木曽川のせせらぎが聞こえて・・・いいなぁ~日本は。

ここで一端、JRでやってくるハマーン様と待ち合わせ。
この方はここからバスで、日本の森林浴発祥の地、赤沢自然休養林へ向かわれるのです。
私のバイクには荷物が載っているのでタンデムはできないから、このお方は駅からバスで当地へ向かい、森林鉄道を体験なさるおつもりなのです。

私が駅に辿り着くと、既にそこにはハマーン様のお姿がございました。
いつもどおりの肩にヒラヒラのついた黒いスキニータイプのスーツでしたので、すぐわかりました。

ハマーン様「今朝の自宅以来、また会ったな?この縁、不思議とは思わんぞ」








(そりゃ待ち合わせしたんだから、当たり前でしょ・・・)








ハマーン様「それにしても・・・私を待たせるとは良い度胸だな。お前には失望したよ!」








(まだ約束の時間まで10分はあるんですけど・・・)








ハマーン様「貴様は確かに優れた資質を持っているらしいが、無礼を許すわけには行かない!!」








アンタ貴女様が早く着きすぎただけだろでございますよね!?)









火に油は注ぎたくないので、だまっていたら・・・わさび味ソフトクリームをおごらされますた。
カミーユやジュドーくらいに、怖いもの知らずに言い返せない私・・・(-_-)


さて、ハマーン様をバスに乗せたので、気を取り直して再びひとり旅を続けます。

19号線を離れ、薮原から野麦峠へ進路変更。
と、その前に、ここから先はスタンドも無し、給油給油。スーパーモトR、操縦性重視でタンク容量を絞ってるから、ガソリンすぐなくなります。おまけにROMセッティングはオーストリア本国のフルパワー仕様、ツーリングで15km/リットルはあまりに哀しい・・・。

とりあえずガソリン満タン、再出発。
このあたりからはめっきり通る車も少なくなり、谷沿いの田園地帯を快調に駆け抜けます。連なる高速コーナー、付近には民家無し。ギヤは3速主体、2気筒とは思えない伸びのある加速が楽しい。リヤ旋回重視でおしりをシートに押しつけ、スロットルはパーシャル、グィーっとタイヤが潰れるのがわかります。
広い青空の下、入道雲に向かってアクセルを開き続けます。








━━━━━━m9(^Д^)━━━━━━ !!!!!!








楽しいな、楽しいな!









やっぱバイク、いいわぁ~!


田園地帯を抜けると道はだんだん細くなり、渓流沿いの急坂に変わります。ここからが今回のハイライト、野麦峠から開田高原に抜けるまで、数十キロのツイスティロードはじまりです。

と、その前に・・・以前ちょびっと立ち寄った、山の中の溜池脇にある公園に立ち寄り、ジュースを一杯。
池の畔の東屋で、山中を駆け下りてくる風に涼んでいたら・・・蒼い夏空の下、緑濃い山々が池に向けて急峻に影を落とすなか、一羽の白鷺が、水面を滑るように渡っていきます。









おお・・・なんて・・・




生まれて初めて、“滑空”という言葉の意味を知らされました。
白鷺は羽ばたきもせず、僅か数秒で池の向こうに飛んで行ってしまいましたが、私はしばし呆然と、その見えない軌跡に心を奪われてしまいました。

はい、皆さん、期待の台詞ですね。。。









美しいものが嫌いな人がいて?」


しかし、そこには・・・勿論そんな台詞を投げかけてくれる黄色いワンピースを着たお姉ちゃんはおりません。
ただ、池向こうの民家に、おばちゃんが洗濯物を取り入れているのを認めただけだったのですが・・・

思わず見とれ続けてしまいました。
これだけで、今回の旅は大成功、ひとりだったからこそ、味わうことのできたひとときです。


この感動をやはりいつまでも残したい・・・キッチリと、スケッチしましたよ。
誰もいない夏の午後、水面を吹き渡る微風に吹かれて、私、黙々とデッサンを続けました。
水性絵の具を取り出して、空と、緑と、水の色と較べながら、簡単にレタッチしていきます。遠くの水色、近くの緑、そして記憶のなかの白鷺の色・・・
うん、なかなか良いぞ!こういうときは仕上げまでじっくりやらなくて良し、本当に思い出に残すんだから、自分の記憶の範囲で色塗りすれば完成。
家に帰ってアルバムにでも挟んでおきましょう。

お絵かきもしたし、そろそろ出かけます。
唐松林を縫うように2.5車線程度の登り。野麦までに峠をひとつ、越えます。ヘアピン、S字、路面はそこそこ荒れてますが、長脚のスーパーモト、こういう道は大得意。不快なキックバックもなく、股の間で右に左に面白いように倒れます。
うん、この前セッティング出しておいてよかった。
ブレーキング、おお、このタンク形状だよ、押さえ込みやすい!膝と腿でタンクを押し込み、頭を伏せて前荷重。フロント中心にリーン、クグィっと旋回。すぐに次の複合コーナー。更に押し込む。加速と同時にリヤにお尻をずらす・・・なんてスムース!路面を噛む感触がしっかり伝わります。
ホントにこのタイヤ、パンクしたやつか?

峠の頂上、杉木立の向こうに乗鞍岳が青空に蒼く・・・!
一瞬ため息ついて、もう下りだよ。
左手はガードレール越しに沢が流れてます。道幅も若干広くなったかな?所々にダート林道の入り口・・・走りながら、“今度オフ車で来た時は、ここへ入ってみようか?”なんて余裕も。
下りも絶好調!アプローチからクリッピングポイントまで、ちょっと前荷重を長めにかけると・・・



ずり、ずり、ずりり・・・
 
とテールがスライド始めます。猫背になって、尾てい骨でテールを押し込み、アクセルを開くと・・・
ドゥルルー!ってV-Twinの音とともに、車体が起きはじめ、一直線に立ち上がります。フロントが軽くなり、路面の感触がなくなります。




もう、サイコー!


と、遊んでたら、お腹がすいたことに気がついた。
峠を下ったところは、奈川高原

もう一回



お蕎麦、食べますヽ(°▽、°)ノ










Posted at 2010/08/11 14:04:11 | コメント(4) | トラックバック(0) | | 旅行/地域
2010年08月11日 イイね!

行ってきました 『道を継ぐ者』編 (長い紀行文・旅好きな人、どうぞ!)

行ってきました 『道を継ぐ者』編 (長い紀行文・旅好きな人、どうぞ!)












さて、8月7日から8日にかけて、南信州は御嶽山の麓、『日本一美しい村』開田高原へ行ってまいりました。私はオートバイ(KTM990SuperMotoR)で、相方は某氏の助言を受け、当初予定の飯田線をとりやめて中央線で参りました。

(こっからは私のお話)
前日までの激務からやっと開放され、朝9時に自宅出発、名古屋インターへ。
久しぶりのロング単独行、気持ちも昂ぶります、が・・・

のっけから暑い!っていうか・・・



“あ、熱ちィ~!!!


ヂリヂリ(←こう書いたほうがわかりやすい)と針で刺されるような陽射し、焼けて陽炎の立つ路面の照り返し、木陰なし、ドライヤーみたいな熱風、999ccV型2気筒という火鉢を股の間に抱え込む、という拷問。
おまけにメッシュ素材とはいえ厚手の長袖ジャケット、皮のグローブ、フルサイズのヘルメットを被り、皮のパンツ、そしてレーシングブーツ・・・身体保護前に、脱水症状で熱射病になるぞ・・・。
先だってのエキシージのエアコンが効かない、なんて、可愛い問題であることに気がついた。
ほんの数年前まで繰り返してたとはいえ、よくもこんなバカなこと毎年やってたもんだ。

トドメに、中央道、土岐より15キロの渋滞・・・



そんなにオレに死んで欲しいか!?


とにもかくにも、涼しい、と感じられるまで、ひたすら北を目指します。

高速降りて、走り慣れた国道19号線。
それにしても、大型車ちっとも少なくない。お盆前の最後の輸送かな?登り道が多いから、どんどん失速していきます。頼むから道開けてくれ~!!・・・と言う立場じゃないですね・・・こっちは遊び、あちらはお仕事ですからねぇ。
地元の軽トラも同様、爺ちゃん婆ちゃんがゆっくり走ってても、ナンバー見ると腹立てるわけにもいかないな。むしろ申し訳ない気持ちが・・・。ごめんね、こっちが邪魔だよね。私も自宅が観光地近く、休日の外来者の傍若無人ぶりには辟易してますので・・・心中、お察ししますです。
いっぽうで、他県ナンバーのマナー、ちょっと悪すぎじゃない!?真っ直ぐ走るかと思えば、ちょっと街中に出るとあっちフラフラこっちフラフラ。大きい車でそれやられると、前見えないんだよ!狭いところでも有名観光地ならところかまわず路上駐車するし・・・。そ・れ・か・ら!片側一車線の道で、さっきから後ろで煽ってるミニバン!加速したくてもこの道は白バイルートで有名なんだよ!お前単車が普通に走ってたら自分がちぎられるの、わかってんの!?

さらに、さらに辛いことに・・・途中、道の駅 大桑にトイレ休憩に立ち寄ったのですが・・・駐車場で発見。


パ・ン・ク!


リヤタイヤに思いっきり釘がめり込んでます。最近は釘なんてあんまり見ないのに・・・さすが樹の国“木曽”。木造建築多いから、道に釘が落ちてても仕方ないよね。
仕方なし、その場で車体から修理キットを取り出して、修理。
プライヤーで突き出た釘の頭を引っ張り出し、穴をドライバーでこじ開けます。
途端にエアがドンドン抜けてく・・・でも、この風が顔に当たって、それなりに涼しい・・・

゚・*:.。..。.:*・゜ヽ( ´∀`)人(´∀` )ノ・゜゚・*:.。..。.:*
ひとときの清涼感。ちいさなしあわせ。
ゴムのり付けの補修材をねじ込んで、近場のスタンドで給油とエア補充。トイレのシャボネットをかけてもエア抜け無し。再び出発!

さて、腹立つことはあるものの、大岩転がる木曽川の流れを左に見て、南木曾、三留野、須原と、江戸時代の中仙道と併走しつつ、私、北上を続けます。
木曾街道11宿、須原の集落には私が好きな家並みが続きます。
特に観光地化されていないところがいい。ゆったりのんびり、国道をそれて走ります。低い軒先、格子窓、卯建(うだつ)の残る民家。真っ青な夏空の下、これらが里山を背後に谷沿いに連なる佇まいと言ったら・・・!
集落の所々には湧き水を受け止める水舟があり、ここで単車を止め、ヘルメットを脱ぎます。とたんに降り注ぐ蝉時雨。とどまることなく流れ落ちる湧き水を頭からかぶります。


おーっ!冷てーっ!!



後頭部から背中までびっちゃびちゃ!



持ちいいー!! ヾ(*´∀`*)ノ



やっぱ、来て良かったわ~!



愛知県は三河平野が故郷の私ですが、本当ならこんなところが故郷だったらなあ。この水舟でスイカなんか冷やして、土間の残る古民家に爺ちゃんと婆ちゃんがいて、縁側でこのスイカにかぶりつく、なんてやってみたいよね!
ところで、うだつって、木造家屋が軒を連ねていた古来の町屋では、防火壁の役割をしてたんですよね。皆さん、“うだつが上がらない”の語源、ご存じですか

さて、小休憩をしてたら、お腹がすいてきました。上松なる標高500mクラスの街まで来ると、さすがに少し涼しい。
ここで普通なら、木曽谷随一の名所である“寝覚の床”に立ち寄るところですが、ひとり旅のバイク乗りは、こういうことはやらないんだな。
そこからほど近いお蕎麦屋さん『越前屋』で、とろろそばをいただきます。ここは創業以来260年の老舗、有名どころだから、選択がちょっとミーハーかな?
でも、このお店、広い土間のなかにテーブルが並べてあって、涼しいんですよ!クーラーなんかなくても、木曽川から上がってきた風が窓辺から入って、ほんわか気持ちいいです。昔の建築って、すごいなあ。電気仕掛けにしなくても、こんなに涼しいんですから・・・越前屋、おぬしも悪よのぉ~!


自動車にたとえたら、エリーゼみたいですね。


とろろそばをつるつるっと流し込み、熱気の籠もった身体を内側から冷やします。
本当に身体が湯たんぽ状態になってたみたいで、冷たいお蕎麦が胸元を過ぎ、胃袋に届くのが実感できるほど。
それにしても有名どころ、次から次へとお客さんが入ってきて、テーブル空きの順番待ちが長くなってきました。少しゆっくりしたかったのですが、仕方ない。再び、“炎天の道”へ。
まだまだ旅は前半戦、道のりと楽しみは続きます。
Posted at 2010/08/11 01:33:25 | コメント(2) | トラックバック(0) | | 旅行/地域
2010年08月06日 イイね!

哀・戦死・・・

私の直近のブログを見てくりゃれ。
Posted at 2010/08/06 02:38:30 となっている。
つまり、今日の午前2時、私は起きていたのだ。
つうか、会社で仕事をしていたのだ。
私の勤め先は名古屋市内だ。当然、地下鉄は止まっているから、今日は徹夜で会社にいることになる。

で、みんカラブログもさっと編集して、最期にメールチェックして、誰か来るまで一眠りするかと、受信ボタンをポチっと。
端末がメールサーバーにアクセス、おぉ、こんな時間なのに数件入ってきた。
と、現在開発中の商品を作るに必要な機械の、メーカー開発担当者様からのやつに目が止まった。
先方の送信日時は、8月5日、つまり昨日の、夜9時。

曰く、「たたき台になる試作品が本日上がりました。来週はお盆休みに入るので、盆前なら明日(つまり今日)だけお見せできますよ!都合よかったら、テスト用の材料持って来てね・~ヾ(゚ー^*) 」とのこと。
おぉ、できたか!見たい見たい。私は文型人間なので、機械の動作や設計レベルのお話はまったくわからない。でも、運転した結果、つまりウチの商品の出来具合は見てみたい。

で、疲れた頭をフル回転させ、粗相のない文面でお返事をした。
曰く、「メール拝見いたしました。いろいろと無理面倒を申し上げ、ご迷惑をおかけいたしました。明日にでもご披露いただけるとのこと、願ってもないお話かと存じます。明日13時頃、試験材料持参のうえ、伺わせていただきます。よろしくお願い申し上げます。」
で、送信、ポチっと・・・。

う~ん、明日かぁ。楽しみ楽しみ。嬉しいなぁ・・・嬉しい・・・なぁ・・・(だんだん眠くなる)・・・嬉い・・・


なあぁ!!!!!?


明日って・・・明日って・・・このメール、昨日送られてきたやつだよねぇ・・・。

ってことは・・・今日じゃんかぁ!

今、午前2時半過ぎ。あと10時間後に見に行くって・・・。

相手、和歌山よ!?

名古屋から和歌山って、高速使うと、距離にして250キロくらい。
普通に走っていくと、ドアtoドアで4~5時間かかるよ!?

で、明日は単車でツーリングよ!?

つまり、金曜はこのまま徹夜して、朝一そのまま車で和歌山に向かい、現地で試運転立ち会って、打ち合わせして、そのまま運転して名古屋に帰って、しばわんこ散歩して、土日の準備して、土曜日は早朝に信州へ出発予定。

死ぬな、こりゃ。営業車なんかで行ったら、間違いなく死ぬな。


HS出すか!?事故っても会社から金は一銭も出ないだろうが、HS以外この大役を果たせるやつはいない、な。

でも・・・でも・・・HS、タイヤが・・・いまだスタットレスなんだな。
こんなことなら、リハビリ後すぐにノーマルタイヤに戻しとくんだった。

ええい、仕方がない!予定に更に付け加えよう。
今日はこのまま徹夜して、朝一で誰か来たら交代でそのまま自宅に戻り、HSを叩き起こし、ノーマルタイヤを持参してGSへ直行し、タイヤ交換してそのまま車で和歌山に向かい、現地で試運転立ち会って、打ち合わせして、そのまま運転して名古屋に帰って、しばわんこ散歩して、土日の準備して、土曜日は早朝に信州へ出発だ。

いかん、胃がキリキリしてきた。慢性持病の十二指腸潰瘍が痛い(良い薬をおしえてください)。



で・・・現在。
首尾は・・・やりましたよ、ええ、やりましたとも!
体調?プログ書いてるくらいだから、まだ大丈夫。
やっぱりHSで行ってよかったよ。あの椅子と乗り心地は絶品だよ。
しばわんこも散歩しましたよ。あとは明日の支度するだけですよ。

大丈夫、そんなに疲れてない・・・疲れてなんか、いない・・・疲れてな・・・い。
あぁ・・・夕方の和歌山市の渋滞を甘く見すぎてました・・・。

本日のLEXUS HS250h 
総走行距離 580km
ねんぴ 17.8km/LITER(レギュラー)

プログ書く暇があったら、早く寝れよ、オレ・・・
Posted at 2010/08/06 23:49:53 | コメント(4) | トラックバック(0) | HS250h | 日記
2010年08月06日 イイね!

盆前旅行 (固い随筆である)

盆前旅行 (固い随筆である)









相方が人が休んでいるときに忙しい仕事をしているため、GW、お盆、秋の連休、年末年始と、私は一人になってしまうことが多い。
で、これが幸いして、若い頃から、毎年最低3回は単車にテントを積んで、3泊程度の一人旅をするのが楽しみだったのだが・・・。

今年は春先の脊椎手術でGWはひたすら療養。
おまけに3年前に両親を立て続けに亡くしてからは、長男という立場もあり、お盆は完全に法事主催/実行者。
兄弟も親戚もまったくいないため、迎え火送り火、お墓の掃除から棚経、お寺のお手伝い、施餓鬼会、と自分の家の法事をほとんどひとりでやらなきゃならない。
母方の家も殆ど女系であるため、既にお墓の面倒を見る人がいない。それでやっぱりお墓の手入れからお盆行事まで、こちらで請け負っている。

というわけで、私にとってはお盆に旅行など、これから未来に向けて一度もすることはないのだろうが・・・今年は何とか相方とも休みの調整ができたので、今週末に長野県は木曽エリアへ、1泊2日の小旅行をすることになった。
余談だが、愛知県の三河地方から静岡県の西北部、長野県の南端エリアは、三遠南信エリアと呼ばれている。道路もなく僅かにローカル線が一本だけ走っているような、文明から隔絶された土地柄からか、日本古来の民俗芸能が数多く今も生活に息づいている。特にお盆の時期の奥三河地方では、一遍上人が興した律宗の“踊り念仏”が各地で行われ、大変情緒に富んだ光景が見られるので、皆様も是非訪れてみて欲しい。夜の闇が本当に紫黒色に深かった時代の、幻想的な光景に巡りあえること請け合いである(だよね?はらすけさん!)。

さて、旅の目的のお話に戻ろう。目的は、星空観察と民俗要素の強い盆踊りをみること。これがふたりで楽しむ分。特に今週末は月の入りも早いとのこと、夏期休業のスキー場あたりまで歩けば、おそらく夏の大三角形をぬって流れる天の河を望むこともできるだろう。地の銘酒を片手に、北のカシオペアに心惑わせ、南の花冠に母を思い、うしかい座の灯りに温もりを感じ、うまくすればペガサスさえ見ることができるかも。

さて、問題は、一人で楽しむ分だ。どうせお盆からは二人でやらなきゃいけないことも多くなるし、今回は短い時間ではあるが、思いっきり自由を満喫したい。それで、目的地は同じにして、そこまでの行程は単独行動、ということにしているのだ。当初は運転手付の小バカンスを気取ろうとした相方も、たまには私のすなる“ひとり旅”なるものをやってみたいと言い出した。

で、相方は、私の「たまには電車もよろしいのではないでしょうか?」という提案を受けたこともあり、時刻表片手に、往路と復路は電車での一人旅をご選択なされた。鈍行列車に乗り、無人駅で降り、土地の人里風景を楽しむなど、のんびり自由時間を満喫するそうだ。
昨日は既に「青春18切符」を買ってきよった。
もっとも、彼女は別に“鉄女”ではないので、最大の目的はどうも別のところにあるらしい。ネットで熱心に道程をチェックしているかと思ったら、何のことはない、一生懸命沿線の名物駅弁をチェックしておった。「肉がつきますが、よろしいのですか?」と訊いたところ、曰く、「どう言われようと、己の運命は自分で開くのが私だ・・・勝手に人の心に入るな、恥を知れ!俗物!!」とお叱りを受けてしまった。その割には、地図の見方も時刻表の見方も全く知らなかったのだが・・・ダイジョウブか?

で、私は、バイクで行くのだが・・・問題は、オフ車で行くかモタードで行くか、だ。
モタードで行くなら、小さなスケッチブックと文庫本(山川健一と宮沢賢治、それと大仏次郎か新撰組もの)を持って、ツイスティロード重視。途中で適当に脇道に入ったり、簡単なグラベルルートを走って、気に入った景色のところでスケッチブックを開き、道中で買ったほかほか弁当をほおばる。パーコレーターとストーブ持参で、お中元でいただいた熱いお茶を飲み、お腹がくちくなったらお昼寝。こんな感じでメリハリある行程を楽しみたい。
オフ車で行くなら、重い荷物は早々に宅急便で宿に送り、国道沿いにあちこちの林道を訪ね、パワースライド、ブレーキングドリフトをかましまくる。また、獣道に入れるだけ入って、ひたすら汗をかく。汗をかいたらアルプスの清流で顔を洗い、お腹がすいたら地元のお蕎麦屋さんで笊蕎麦を食いまくる。
目的地の周辺は、(ここ数年訪れていなかったが)女工哀史で有名な野麦峠に抜ける著名な林道もあり、ここの頂上から、乗鞍をはじめとする飛騨山脈を望むのも良い。麓の温泉に浸かってから、宿に入るのも悪くない。

いずれにしろ今から楽しみである。早く明後日にならないかなあ。
Posted at 2010/08/06 02:38:30 | コメント(5) | 日記

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「5年乗ったスピトリRSから乗り換えた。旅先でどうしてもダートを見ると心がときめくからだ。林道レベルならモタードはオフも走れる。問題はタイヤだが、純正のスーパーコルサSPはナラシ終了時に坊主になってるはず。次はスコーピオントレイルあたりにしたい。だが情報が大陸に漏れるのは必至。」
何シテル?   09/19 00:51
平成30年2月現在、 【四輪】 家車…モデル末期、叩き売りのアウディA4 AllroadQuattro。 使用用途は主に近所のスーパーへの買出し、...
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