
東京都による尖閣買い取り宣言をした17日から明けて翌日。
各新聞の社説なんかがまとめてあったので、いちいちこちらで探すのも面倒だったから“渡りに舟”と、ごそっと引用させていただいた。
最近のwindは手抜きが多い、というご指摘もいただいたが、一度楽を覚えると、なかなか自分で調べなくなるのが私の悪いところだ。
(1).各新聞の意見
『やはり筋が違うのではないか。本来ならば国が保有し、しっかり管理すべきだ』…
日本経済新聞
『都が出てくるのは筋違いというものだ。石原氏は政府に対応を委ねるべきである。(中略)領土を守り、周辺国との対立をいかにコントロールするかは、国家の安全保障の根幹だ。(中略)国が責任を負うべき問題であり、都民が都政を委託した知事の仕事ではない。無用な摩擦は互いの国益を害する。日中両国には、大局を見すえた行動を強く望んでおきたい』…
毎日新聞
『所有者には、中国側から数百億円の買収話があったとの報道もある。一刻も早く公有化して、実効統治を強めなければ中国の思うつぼだ。きのう「あらゆる検討をしたい」と語った野田佳彦首相は、石原氏と危機感をどこまで共有しているのか。』…
産経新聞
『中国などとのトラブルが想定される以上、やはり政府が関与すべきだろう』…
読売新聞
『発言は無責任だ。外交を担当する政府が所有する方が、まだ理にかなっている』…
朝日新聞
『中国世論をいたずらに刺激することは逆効果ではないか』…
中日新聞
(2)突っ込み
いや~、特色出てますねえ。
【日経】
ある意味正論だけど(先のブログで私が言ったように)、“筋論”だけでは今の日本は治らない、って言いたくなる。対中投資を無駄にしたくない、中国市場に障害を出させたくない、というのが苦し紛れに見えますね。
《プリベンター“wind”の意見》
いや、私も自由主義論者だが、安全保障無視の“自由奔放”は反対。どうせ市場重視するなら、(安全保障との相乗効果をねらって)アジアの親日国とのマーケット拡大しろよ。
国益損ないながら反日国の市場重視って…最終的に自分で自分の首を絞めることになるぞ。
確かに日本の“アジアの奇跡”的発展は、“お家大事”即ち“法人企業社会”が生み出したものであるが、ここには対外安全保障の要素は含まれていなかった。即ち日本は“コーポレートランド”を生み出すには至らなかったのだ。
それでも尚今、“民間経済>国益”を謳うのなら、投資を担保する“安全保障体制”は不可欠だ。日本にそれが無い以上、無原則な“自由奔放”は、“企業は残っても日本人は滅ぶ”事にもなりかねないのだぞ。
民間経済を担保するだけの安全保障体制の整備が国益、と認識されないとダメだ。
そして今回は当然台湾も怒ってるけど…そりゃあ台湾との関係も大事だけども、台湾との関係>領土保全、ではないだろ?だって、そもそも“領土”を守るために“台湾と手を結ぶ”のが本筋だもんな。
だから、台湾が怒ろうが何だろうが、まずは“国益”大事ではないの?
【毎日】
あらら、珍しく本当に“形式的には”正論だね。
《プリベンター“wind”の意見》
でもね、『今年は日中国交正常化から40周年の節目である』なんて言ってるけど、
それでシナの中華政策が正当化されるわけじゃないでしょ?
それに、『国が責任を負うべき問題であり、都民が都政を委託した知事の仕事ではない』って、そんなことわかってるって!その上で、このままじゃ保たないからブレイクスルーしようとしてるんでしょ?
『無用な摩擦は互いの国益を害する』って、
誰の国益ですか?
日本が自国領土を守ろうとして何が悪いの?
【産経】
“公有化”して“公の目”に晒すしか、安全保たれない。
《プリベンター“wind”の意見》
よく見てるよね。本音、出したいだろうなあ。
【読売】
“トラブル”の方が(当然我が国に処するべき)国益喪失よりも“心配”らしい。
《プリベンター“wind”の意見》
トラブルなんか既に起きてるんだよ!お前等が報道しようとしないだけで!
“今はトラブルを起こさない”なんて出遅れた社説出すより、“既出のトラブル”によって損なわれる
“国益”を、これ以上喪失させないために何をすべきかを書くべきじゃない?
【朝日・中日】
“オマエはシナの出先機関か?”って言いたくなるのがコイツら(当然東京も)。
《プリベンター“wind”の意見》
『外交を担当する政府が所有する方が、まだ理にかなっている』って、それをやらないのが、君らが大好きな輿石中心の民主だからってのが…。
そして『いたずらに刺激することは逆効果』…って、じゃあ
“順当な効果”って何よ?
尖閣と周辺海域の漁業資源やエネルギー資源を、シナに奪われることかい?
なんかさあ、中日って、普通に見ててもなんか胡散臭いんだよね。気がついたのはやたらジェンダーっぽい記事が強調されはじめた頃からかな?
(3)新聞なんてどれもみんな一緒、って思ってない?
以上、今回の尖閣ネタについても新聞ごとに色々見方あるよね?
で、この“見方”に従って取り上げられる“記事”が決定されたり、“書き手の意図”が絡んで報道されたりする。
新聞に限らず
すべての情報は多かれ少なかれ発信者の意図が込められている
という現実を忘れず、きちんと取捨選択しようね。
かくすれば かくなるものと 知りながら 已むに已まれぬ 大和魂
by 吉田松陰先生
…石原先生の御心が偲ばれます
ついでに・・・
「中国は大国、ほかは小国。それが事実だ」――by楊潔チ。
(4)危機管理大原則
→こんなの国際政治学の初歩の初歩だぞ。ブンヤ共、これちゃんと知ってるのか?
①危機発生の未然防止…危機が発生しないような情報収集とこれに基づく戦略的対応シナリオの策定
(現状)70年代のソ連による『東京急行』、韓国の竹島実効支配、そしてシナの尖閣周辺での示威行動で日本海から沖縄エリアについては既に無実化
②危機発生後の被害極小化…これは以下A,B,C,の3つに分解される
A.危機の発生と態様をより早く正確に把握する情報能力整備
B.危機の間生き残るための対処存続能力(←法制度整備・危機管理体制確立・軍備)←いまここ
C.危機拡大を阻止し、それを排除する抵抗能力(空母持ったりするなどの“抑止力”整備)
③危機からの回復能力(危機の去った後、元に戻すための経済体制や食糧生産力など)
あ、コレ↑ウチの会社でも実践させてるよ。不良債権起こさせないために、営業・経理・営業管理に連携させて。Visioでマニュアル作るの大変でしたが。
以上
追伸:次はエヴォーラSのお話を書きます。