
【まえがき】
今回は久しぶりに自動車の話を書く。
本来ならテキサス親父を巡っての話につき、ちょこばさんへのコメとかしなきゃならないのだが、まずは面白い(?)ネタが来たので、こっちから書くことにした。
【手紙が来た】
本24日…Xmas Eveにロータス本隊から手紙が来た。扉絵のがそれである。
要約すると、
『アンタのエヴォーラSはオイルクーラーへまわってる循環パイプが不良品で、これが破損するとオイルがエンジンルームから溢れ、これが道路に流れ出したりリヤタイヤにかかったりすると…
①まともに操縦できなくなる(
まあ、そうでしょうな※筆者注)
②火事になるかもしれない(
まあ、そうでしょうな※筆者注)
③従って大怪我、命に関わる大事故につながる(
ロータスですから、驚きません※筆者注)』
だそうだ。
『だから、速やかにディーラーなどできちんと、対策部品への交換修理をしてもらってくれ。このことはディーラーにはきちんと話しをつけてあるし、対策部品も揃えてあるはずだ。作業はたった3時間で済むから、お願いです。(
そりゃあ、これで大事故起きたらもう、オタクの会社は終わりでしょうな※筆者注)』
『もし何かお困りのこととか聞きたいことがあったら、電話かメールをください。もしアンタが既にエヴォーラSを手放しているのなら、ウチらにそのことをメールするか電話で教えてくれ。そして手放した先のオーナーのことも教えてくれ(
そんなんわかるわけ無いだろ!?※筆者注)。もし教えてくれたら、とても感謝するよ。(
ウチに菓子折のひとつでも持ってこい※筆者注)』
『お手数をかけてほんとうにごめんなさい。でも、こういったお手紙出したのも、お客様のためなんですよ(
当たり前です!※筆者注)。以上、ロータスカーズCS管理責任者 ニール・ターナー』
…なんか最後の方は
“誰のための手紙なのかわからん”な。
それに、リコールナンバーも書いてない…
それに、
“今後どうするか”も書いてない。
【ロータスの企業文化】
大体だな、このリコールネタ、既に
日本では
“2012年の”10月末に発表済みだぞ?
よりによって、
1年以上前のネタを蒸し返すとは…
勿論ウチのブリュンヒルデ(=EVORA Sの通名w)は対策済みだ。
思わず…
“That's a big fat duh, Are you OK?”
ってメールしてやりたくなった。
と思って本国サイト見てたら…
リコールへの言及、一切ナシwwww
LOTUS CARS…マレーシア国営親会社のプロトンが、民間のB.R.E.ハイコムとやらに払い下げられたんだっけか。
そして払い下げたと同時にLOTUS CARSの株の4割が放出され、結果プロトン株が高騰したとかしないとかw
で、ねえ・・・この会社…未だに
“大英帝国”の残照を受け続けてる気持ちになってるらしい。
『ここの連中は時間が止まっているのか…?(引用:機動戦士Zガンダム)』
だから高飛車
だから上から目線
だから自省しない
ユーザー目線?…ないない!
顧客第一主義…何それ美味しいの?の世界。
こんなだから、
大事故につながる問題も、今頃になって知らせてくる。
そんな企業文化を裏付けるように…(ちょっとデータ旧いが)成績はこんなん↓
そして、人件費はこんなん↓。
更に見てみると…
管理職報酬、少しでもTQMに回せよ…
と思ったら…誇らしげにこんなこと発表してやがる。
『
Multi-Million Pound Boost for Lotus
Lotus has secured a £10 million government grant which will see the firm create more than
300 new jobs.
The Regional Growth Fund (RGF) has awarded Lotus £10.44 million, which will be used
for research and development of products, along with staff training. In addition Lotus is expected to create 313 new full time jobs to support production over the coming years.(以上、本国サイトより)』
…国から17億円もらって、300人雇用して研究開発…まあ、本業のためだからいいけど…
いくら良い製品作っても、品質とか顧客対応悪かったら、
コイツらの掲げる“ブランド”化なんて望めないぞ。
それ即ち、雇用の安定には…ry)
と思ったら、今度は…
『Lotus Cars Opens New
Dubai Showroom
Lotus Cars is delighted to present its latest showroom in the Middle East. ‘Lotus Dubai’ opened its doors today at its prestigious waterside premises in ‘Dubai Festival City’.(以上、本国サイトより)』
…あのー、現在の世界経済って、先進国主導で動いてるんですが。
何でカントリーリスクの高いところに投資して喜ぶ?
それに本当にTQMをやるなら、
顧客がうるさい先進国に投資して“学ぶ”
べきだと思うのだが…。
なーんか、シナ進出とか中東進出とか、やってることが“斜め上”なんだよなあ。
まるでどっかの南トンスルランドみたいだ。
思うにこの会社は、ベンツやポルシェやビーエムやフェラーリの真似事がしたくて仕方ないんじゃないだろうか?
先代CEOの兄ちゃん↓が同じようなことやって失敗したこと、もう忘れたのか?
本当に高級車をつくるメーカーになりたいなら、まずドアの
リフレクターにママチャリの部品使うの、やめるところから始めろよ。
この部品だって、“人命”に係わる重要部品だぞ?
“客が為されて嬉しいことをやり、客が為されて嫌なことはしない”
…私がもしロータスのトップなら、社是にこれを考える。
故コーリン・チャップマンは、東洋の禅思想に惹かれ、社名を“LOTUS(蓮)”にしたそうだ。
ならば、経営陣はせめて“茶道”でも学び、
“禅”思想の爪の垢でも舐めてみて欲しいものだ。
まあ、最近は徐々によくなる兆しは出ているみたいだが…
『英ロータス再建、70%完了…プロトン会長
2-3年後に黒字化へ
国民車メーカーのプロトン・ホールディングスは、子会社のスポーツカー・メーカー、英グループ・ロータスの再建が70%進んでいると明らかにした。2-3年後には黒字化できる見通しだという。
プロトンのモハマド・カミル・ジャミル会長は、経営側がロータスの問題をすべて特定したと言明(
自助努力ではないのね※筆者注)。
問題点には、新モデルの不足、
品質やオペレーションの問題(
ホラ、やっぱりwww※筆者注)、ブランドの存在感の無さやネガティブな評判(
大爆笑※筆者注)、ディーラーのネットワークなどが挙げられるとした。
ロータスは17年前にプロトンが買収したが、
直近の15年は赤字
2009年度の赤字は1,460万英ポンド
(7,200万リンギ=
24億8200万円!!!!!!!!!!※筆者注)で、
累計赤字額は11億リンギに達している。
プロトンは2012年にDRBハイコムに買収され、DRBが現在、プロトン及びロータスの再建を進めている。ロータスは
2015年には既存車種のフェイスリフト車と新型モデルを発売する計画(エスプリ?)。
現時点での世界全体での販売台数は年間1,000台程度(
エヴォーラシリーズの年間生産力は、確か2000台だったよなwww※筆者注)だが、再建を通じて3,500台の達成を目指す。(Responseより)』
…
まあ、頑張ってくれ。
私としては、エヴォーラSの部品供給が滞らないでいてくれれば、それで良い。
おっと、勿論重要なリコール通知も遅滞なくしてくれれば、後はもう何も言わない。
ブランド化なり高級化なり、好きなようにやってくれ。
と思ったら、こんなネタもあるのね。去年の夏の話だけど。
『
フォルクスワーゲン、英ロータスカーズに買収を提案か
英国の名門スポーツカーメーカー、ロータスカーズ。経営不振が伝えられる同社に、フォルクスワーゲングループが買収を提案したとの情報が舞い込んできた。
これは7月25日、ロータスカーズの親会社プロトン(マレーシア)の筆頭株主、DRB-ハイコムを率いるモハマド・カミル・ジャミル社長が明らかにしたもの。同社長は「名前は公表できないが、ある外国企業から、ロータスカーズを買収したいとの提案を受けた」と発言したのだ。
同社長のこの発言を受けて、一部メディアは、「買収を提案したのはフォルクスワーゲングループの可能性がある」と報道。2018年までに新車販売台数と収益性でトヨタを抜いて、世界ナンバーワンを目指すフォルクスワーゲングループの拡大戦略の一環との見方だ。
ただし、この報道に対して、フォルクスワーゲングループは「憶測にはコメントしない」との立場。DRB-ハイコムのモハマド・カミル・ジャミル社長も、「ロータスカーズへの買収提案は断った」と明かしている。 (Responseより)』
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(= ̄Д ̄)y━・~~~
何で断る!?
【感想】
私は大変立腹している。
本来“お詫び申し上げる”なら、日本での国交省届出と前後して、
“オーナー”に向けて、“迅速に”通知を行うべきであろう?
ブランド化望むなら、まずそこからだろう?
“fatal”な話しだというなら、対策部品とかディーラー通知前に、“まずユーザーに対する通知”が先だろう?
新聞広告とか、メールでもいい。顧客第一主義を目指すなら、とにかくまず“使用者”に通知しないと。
そもそもコイツら、
“CS”とは何か、を理解してない。
カタチばかりのTQM導入しても、6Σはじめても、
それが“何のために行われる”
のかを理解しているようには思えない。
私は LOTUS CARS がそういう会社だと知ってて乗ってる“確信犯”だからいいが・・・
世間様はそうはいかない。
“ブランド化”を目指すなら、まず先にそれに足る、社内への
“意識づけ”をやれよ、と。
マーチャンダイズなんてその後だ!(どうでも良いが、ロータス本国サイトの通販で売ってる、ロータスブランド品のクオリティはとても高いし納期も信じられないくらい早い。そして通販窓口の対応もすごくいい。本隊とは雲泥の差である。私がロータスの経営者なら、ここのマネージャーをCSグループのトップに置く…外注だろうけど)
そして、正規輸入元のLCIにも言いたい。
こちとら高い金(並行車との価格差300万円くらい)払って、正規車を買ってる。それは、
“正規車故の信頼性とサービス”の対価の筈。
今回のことは重大事項だから仕方ないかもしれないが…従来からもそうだが、
並行車へのサービスを正規車と同一にする理由は、一体何なんだ?
改めて…何のためにトヨタ(正確には豊田通商)と商売やってるんだ?
学ぶものはないのか?
トヨタグループの対応を見て、自省することはないのか?
こんな調子じゃ、絶対にV字回復なんて期待できない。
F-1やってる場合か!
【おわりに】
LOTUS EVORA S…確かに、ひとつの機械としてはスゴイ、と思う。
内装以外、否定するところがない。
壊れないし、エアコンも効くし、静か(?)だし。
トヨタのハイメカツインカムエンジンを小馬鹿にしたり、ボディの重さを嫌う連中もいるようだが、コイツのハンドリングととてつもない限界性能、異常なまでの乗り心地のよさ、限界時の素直さ、スポーツモード時のパワー…雑誌やWEBの記事なんて、その1割も書けてない。
1週間、山岳地帯を共に味わえば、わかる。
LOTUS EVORA S…とにかく心に訴える情感は、スゴイ。
LOTUS CARSよ…これだけ素晴しい機械を作れるのだから、ハードウェアはもう、十分だ。
会社を建て直したいのなら、まずは足許を固めよ。