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2017年09月01日 イイね!

【ワキガテロ】有人在来線爆弾

【順風】

湾岸エリア、鉛色の空。
近付く台風を知らせる小雨は、残暑を一気に秋冷に染め上げてしまった。
肌寒ささえ覚えさせられる今朝の話だ。

都内某所に向け、その身を軋ませながら走る青い在来線。
乗車率は100%ちょいくらいか、座席は満席でも、それなりに何とか移動出来る程度の車両真ん中辺り。
私は、着座することもなく、スマートフォン片手に立ち乗車していた。

そこそこ空いているとは言え、いつもなら羽織ったスーツの上着が煩わしくなるほどの暑気と人熱れ、漂う化粧臭や整髪料の臭いににうんざりするところだが、幸いにも今朝の涼気はそれを上回るほどで、朝の通勤快速に乗車する煩わしさも、さして気になるほどではない。

晩夏、というよりも初秋。
8月末の出張で手に入れた思いがけない幸運に、ひそかな感謝の意を覚えつつ、私はディスプレイに流れる今朝のニュース一文字一文字を、眼で準えていた。


【予兆】

乗車してから3駅目を過ぎたあたりだろうか、窓外が密集気味の住宅地から錆び色の工業地帯に変わり始めた頃のこと。車両は緩い右カーブに差し掛かった。
軽い振動を帯びた横Gを覚えた私は、無意識に吊革に手を伸ばし、視線を窓外に向けた。
けたたましい社内の騒音とは裏腹に、窓越しに見える景色は相も変わらず無彩色で、それは然したる速度で流れ去るわけでもなく―些か大仰に過ぎる車両の躾の悪さにたたらを踏み、翻弄される老若男女の乗客たち。

心中舌打ちしつつ、その日初めて顔を出す、心の弱さ。
座りたい―そう思った。

幸いにして次駅はそこそこの分岐点、そこで停車すれば、空席も生まれる―そんな期待を胸に描きつつ、私は降車支度を始める乗客を眼で探り、自身の“移転先”に数点の目星をつけていた。


【急転】

程なくして、列車は駅に着いた。
小川を流れる笹舟のようにさらさらと流れ出る、数人の乗客たち。

そして―代わりに躍り混んできたのは、人の濁流!
出ていった乗客たちの十数倍のスピードと質量を以て雪崩れ込む、新たな客人たち!!

―冗談ではない!

それまで100%を多少超える程度だった乗車率は、ここで一気に250%を超えるレベルに達した。
押し寄せる肉と肉の圧力―身動きどころか、今や立っているのがやっと、という状態である。
今更ながら、都内23区に犇めく900万人という数字に、戦慄する。

最早そこには、秋冷の涼気などという風雅な言葉は見当たらなかった。そんなものはとうに、開いた乗車口から脱兎のごとく逃げ出してしまっていた。
代わって訪れたのは、暑気と人熱れ、漂う化粧臭や整髪料の臭い―そう、“いつもの夏の終わり”だ。

乗り換えで一瞬生まれた空席はあっという間に埋め尽くされ、私は車両中程から更にその奥、通路と車両連結部の中間辺りに押し込められてしまった。
咄嗟に右手でスマートフォンを胸ポケットに押し込み、書類ケースを抱え込む。左手はこれ以上人の奔流に弄ばれぬよう、吊り手を握りしめる。
列車は、再び動き出す。


【脱出】

どれくらいの時間が経っただろうか?
吊り手を握る指が白く変色し始めた頃―私は、あることに気づいた。

車両連結部の向こう、つまり隣の車両の、此方の車両に程近い辺りに、奇妙な空間が出来上がっていたのだ。

満員の更に満員、と言っても過言ではない通勤電車―その一画に生まれた、たかだか畳二つ分ほどの“不自然”な空間―そこには、数人分の空席さえ見受けられる。

―座りたい!

狭く、人と人がひしめき合う車内。
慣れぬ都内の通勤電車に翻弄され続け、疲れ果てた私。

そんな私にとって“そこ”はたった一ヶ所だけ、まるでスポットライトを当てられたように、この上なく魅力的な場所に見えた。

―あそこに行けば、助かる!
―あそこに行けば、この苦痛から解放される!!

或いは、砂漠でオアシスを見つけた旅人のように
或いは、絶海で大船を見つけた漂流者のように
或いは、緞帳の陰から銀幕の舞台を伺う、場末の道化師のように

私は、“そこ”に向けて幽鬼のように歩み始めた。


【栄光】

道なき道を歩むがごとく
或いは密林の獣道をかき分けるがごとく
人と人の間に挟まった書類ケースを半ば強引に引き抜き、這うように歩いた。

たった数メートルをゆくに十数秒―何度「すみません」の言葉を費やしただろうか?
人肉が蠢動し、吐き気を催すようなその圧力に抗いつつも、ようやく私は、“そこ”に辿り着いた。

それに要した時間と体力、その対価として
すり減らした心への、当然の報酬として

私は“そこ”へ、どっかりと腰を降ろした。

位置でいえば、立っている連中の頭は上にある、というのに
目線でいえば、私のほうが見上げる立場にあるというのに

―ざまあみろ!!!!!!!
私は心から、勝ち誇っていた。
勝者の気分を謳歌していた。

目の前の連中をみろ!
表情もなく、暗い目をして、無言で、この暑気と人熱れ、漂う化粧臭や整髪料の臭いにがんじがらめになって、古ぼけた電車のなかで揺すられ、掻き回され―まるでジューサーのなかのミンチじゃないか!!

冬のインフルエンザよろしくハンカチを握りしめ、マスクで顔を覆った輩さえいやがるwww

私を見ろ!
私は“座って”いるぞ!
優雅にスマートフォンを片手に、VIP板なんて覗いちゃってるぞ?
現在のお前らに、こんな真似が出来るか?

私は心から勝ち誇っていた―“それ”に気付くまでは…


【霹靂】

束の間の勝利だった。
たった数秒の美酒だった。

幾ばくかの時が過ぎた後、私は思い知らされたのだ。

私は何故“そこ”が空席であったのか、知らされることとなった。
私は何故“そこ”に人がいなかったのか、思い知らされることとなった。

それに気づいたのは、私が“そこ”に腰掛け、乗降口の上に掲げられた、路線図に目を遣った時だった。

列車の進行方向から見て左手前方、つまり腰かけた私から見て右手方向から、不意に吹いてきた、生暖かなそよ風。

それが私の運命を狂わせた。

閉めきった車内、空調もでしゃばらず、吹く風など起こるべくもない環境のなか、“それ”は突然、私の頭上から首もとをなぞり、胸元から足に向けて、ゆっくりと舞い降りてきたのだ。

生暖かなで、たっぷりとした湿り気を帯びたそれが、否応なしに私の触感を励起させ、脳髄を伝って思考を促す。

ああ、前の人が上着を脱いだのか。

冷房が効いているとはいえ、この込み具合だ。
立っていたら、暑いもんなあ―私は“座ってる”から平気だけどw

ティースプーン一杯程の同情と、大ジョッキ満タンの優越感。
再び勝ち誇りかけた、その時―

―激臭!!!!!!!!!!!!!!

そよ風が舞い降りた後、間髪置かずに訪れたのは、鼻が曲がるほどの臭気だった。
それはまるで雷撃のように私に打ち付けた。
思わず身を縮り込ませ、膝を抱え込み、無意識に顔面をガードする。

―“強烈な鉛筆+揚げ餃子臭”!!!!!!!!!!!!!!

咄嗟に鞄からハンカチを取り出し鼻を塞ぎ、呼吸を鼻から口に切り替えた。目から涙がにじみ出、臆面もなく、咳き込んだ。


【敗北】

嘗て味わったことのない、猛烈な臭い。

咳き込みながら、悟った。

何故“ここ”が空席であったのか?
何故“ここ”に人がいなかったのか?

残暑残る晩夏に何故、周りの連中がハンカチを手にし、マスクで顔面を覆っているのか?

立っている連中…奴等は気付いていたのだ。
乗客ひしめく通勤電車にあって、奴等が敢えて遠巻きにするこの一画―私の眼前のこの空間の脅威、この“ワキガ野郎”の存在を!!

見るがいい。
涙を流しながら咳き込み悶絶する私とは裏腹に、周りの連中は既にハンカチで鼻と口を抑え、マスクをつけた奴等は、その上を更に片手で覆っている。

目の前のワキガ野郎は、広々とした空間に仁王立ちし、涼しい顔でスマートフォンを取り出し、何やらメールでも打っている。

その間もモワモワと絶え間なく降り注ぐ、激臭の粒子。

遠退いていく意識のなか私は、“ワキガ野郎の人権”について思いを寄せる間もなく…敗北者たる我が身を呪い続けた。

せめて諸氏にはお伝えしたい。
満員電車のなか、不自然な空き地があっても、不用意に近づいてはならない。そこにはきっと、“ヤツ”がいるからだ。
そして、満員電車を利用するワキガ野郎たちよ。乗る前には頼むから、事前策をとってくれ。
君にも人権があるように、私にも人権があるのだ。






どんとはれ
Posted at 2017/09/01 14:10:04 | コメント(3) | トラックバック(0)
2017年08月25日 イイね!

【精神論:修辞修正】金美齢談話についての〝抒情的〟一考察

【精神論:修辞修正】金美齢談話についての〝抒情的〟一考察【まえがき】

今回は精神論。
ずっと延び延びにしていた、金美齢談話についてのエントリー。

お仕事絡みのパワポレポートに沿うかたちで綴る。
だから、叙情的ではあっても、散文的な表現はしない。

それと誤解を生みそうなので予めおことわり―私は、安倍晋三氏の信者でもない。特にこと経済財政の各政策については正直、戦術としては評価するが、戦略としては否定的だ。
社会保障政策も嫌いだ。
寧ろ、外交政策についてのみ部分的に評価している程度だ。

しかし、今現在の日本国リーダーとして、安倍晋三氏よりも適任と思える人材はいない、とも思っている。
諸氏には誤解無きようお願い申し上げつつ、本エントリを綴る。


【金美齢女史と池田佳隆氏】



今回のエントリは、本年7月24日に名古屋マリオットアソシアホテルにて開催された、池田佳隆衆院議員の政治資金パーティーでの金美齢女史講演を踏襲しつつ、ここへ私見を織り交ぜるかたちで構成されている。

従ってまずは、金女史と池田氏について簡単にご紹介申し上げる(面倒見いいだろw)。ちな、池田氏についてはまだ2期生ということもあり、ハッキリ言うと無名の政治家だ。
しかし、今後の日本において“保守愛国”を自認する諸氏においては、覚えておいて損はないひとりであることは間違いない。

1.池田佳隆氏の為人

 ①御経歴
  年齢…器《Utsuwa》よりは年上である
  前職…三興コロイド化学代表取締役・2006年度JC(日本青年会議所)会頭
  公歴…2012年12月衆院選にて、自民党候補として愛知三区より出馬、初当選
       2014年12月衆院選にて、比例東海ブロックにて再選
       ※当選挙区特に愛知は、古川元久、赤松広隆、近藤昭一、ガソリーヌしおりたん、というトンでもないメンツが揃った革新…もとい、売国王国である。

  ②現在
  清和政策研究会若手の旗手として、衆院文科会部長代理、拉致問題特別委員、日本の名誉と信頼を回復するための特命委員会 事務局次長等を務め、安倍晋三の秘蔵っ子として、教育面を中心に“やまとだましい”を守り、次世代につないでいくことに邁進している。

  ③特記事項
  奥さんがすごい美人である。

2.金美齢女史の為人
…まあ、今更だがw
 
①御経歴
  早稲田にて英米文学博士号取得
  元中華民国(台湾ともいう)総督府国策委員
  平成21年、日本国に帰化(R4と比較用に、ホンモノの戸籍謄本を出して欲しい)

 ②現職
  評論家として、李登輝前総統より“やまとだましい”を受け継いだ数少ない“日本人”として、多方面にて活躍中。
  ※この修辞は当然、某政党元党首に向けた“皮肉”である

3.金女史と池田氏の関係

 ①JC所属の時分、講師として招かれた金女史のサポートを池田氏が務めたことが縁。
 ②その折、池田の謙虚にして誠実な人柄に、金女史が惚れる。
 ③以来、早くに母を亡くした池田氏の母親役を金女史がつとめるようになる。

…ま、こんなところか。


【私見:ミクロ視点からみた現在の日本】
…あとパワポシートで7ページ分あるw

現在の日本社会の風潮―これについては、今更語るまでもなかろう。
私自身はこれを指して“壊れかけのやまとだましい”と評価する。

W.G.I.P.が産みだした戦後“ポピュラリズム(※人気主義)”は、左翼お花畑の徹底した反権力志向に利用され、これが“弱者という名の強者”を生み出し、“結果平等”という幻滅につながっていった。

この流れがノーブレス・オブリュージュを歪め、そこにあった高邁な精神性はいつしか法体系に組み入れられて社会における拘束力となり、変遷していくこととなった。

結果として21世紀に入る少し前辺りから、日本人の精神性の変化と共に、社会の活力は徐々に削がれていくことになる。

そこにおいては、権力や財力を持つ強者に要求されるのは“高邁なやまとだましい”ではなく、その成果―結果としての弱者救済、マイノリティの保護、人権ガーッ! 等―が彼等に“押し付けられる”こととなった。
このような圧力は―経済的(=税)或いは政治的(=法)に、時には社会的圧力となって彼らにのしかかるようになり、これは時が経つにつれ、彼等から誇りを奪い取り、その士気を徐々に削いでいくようになる。

一方では、強者のおこぼれに預かることに味をしめた一部の弱者は、このプロセスそのものを既得権化することで一定の社会勢力を保つようになり、“弱者の名をかたる”ことで自らを“強者”にまつりあげ、社会の活力を奪っていったのである。

“ゆとり教育”しかり、“ジェンダー”しかり、“ザイニチ特権”しかり、諸例については枚挙に暇がないほどあるのだが、ここでは最近の例を数点挙げてみよう。

1.大阪急性期・総合医療センターでのマタニティハラスメント事件
…当院新規採用に応募した女性医師が、就業直前になって産休申請したが、非常勤採用に切り替えるよう勧めた病院側が男女雇用機会均等法違反であるとして、アカヒ新聞はじめマスゴミに叩かれまくる事件が発生。
まともに働いてる医師や看護婦はじめ職員たちは、モチベーション滅茶苦茶落ちたらしい。

2.自民党政治大学院講義における、中谷元 元防衛相へのセクハラ弾劾
…中谷氏が国際情勢と安全保障について講義中、蔡 英文中華民国総統を指して「女性としては大したもの」と評じたのであるが、これに「差別ニダ!」とファビョり、「謝罪汁!」と斜め上の反応みせたま~ん(藁)がいた。聴講していた私と嫁は( ゚д゚)となり、早々に退席した。
中谷さん、笑ってたけどやる気なくなったろうなあ。

3.工藤彰三衆院議員「わけわからん」事件
…『東京都議選での安倍晋三首相の街頭演説で「辞めろ」とコールした聴衆を、「共謀罪」の疑いで「逮捕すべし!」と求めるフェイスブック(FB)の投稿に対し、自民党の工藤彰三衆院議員が「いいね!」ボタンを押していたことが分かった。(7月6日 アカヒ記事より)』


政治家に思想の自由は無いらしい。“弱者(マイノリティ)”のヒーローたるヨシフセンセイあたりが何ツイートしても問題にされないのにw

…その他加計森友しかり、彼等“弱者”は、時にマスコミと結託しつつ、無関心層をも巻き込み、“世論”とやらを創造拡大しこれを更に“強者”化、その力を以ていよいよ“持てる者”から(一見)合法的に、財を収奪、権力を簒奪してきた。

このように、21世紀に入る数年前あたりから、日本社会には“弱者という名の強者”が深く根付くようになったのである。

絶え間のない情報操作と、ポピュラリズムという空虚な風潮を利用した結果、弱者は強者という“怪物”に変容した。
これは日本のみの話ではなく、市民革命以後、民主主義国家が内包してきた、(幾世紀にもわたる)周期的な持病のようなものであるが―未だ人類史においてこれを克服しえた国家は存在しない。

私は本エントリで文明論や社会思想史を語るつもりは無いので、これ以上のことは別の機会に述べるとするが、改めて本章においては、以下のことを強調しておきたい。

社会の精神的健全性が保たれている時期においては、強者は公に報いて財と権力を手に入れ、それをノーブレス・オブリュージュとして弱者に向ける。
弱者は強者の振る舞いに感謝し、強者を敬い、自らの子女もその様にならしめるべく、教育する…しかし!

やがてそれは暴走を始める。それは時として富める者の増長を生み、高邁な精神性は安寧のなか堕落し、それが富と権力において更なる格差を生み、その集中と固定化が見られるようになると、それは社会の不満の種撒き爺に姿を変える。

撒かれた不安の種から発芽した芽は、大衆の不満を養分として成長する。
それはときにひとつの思想…例えばマルクス・レーニン主義であるとか、ナチズムのような選民思想であるとか、民主社会主義であるとか、主体思想や毛沢東主義などの国家社会主義など、毒色の花を咲かせるようになる。
そしてそれはやがて、悪性の反体制運動となって結実するようになる(反対に良性のそれは明治維新や大正デモクラシーだ)。

歴史を見れば幸い、(ドイツ敗戦やソ連崩壊のように)これら選民主義や社会主義運動のうち、悪性のものは淘汰され、より健全なものが主流となったかのように見える。

しかし、そうとも言い切れないのが、昨今の風潮である。

特に社会主義運動において“強者にたかる”ことで得た“旨み”を知った一部弱者は、マスメディアを利用することで世論を味方に増長し、その影で本当の弱者はすすり泣くこととなった(沖縄が良い例だ)。

前述の流れにより、日本においては“弱者が強者”という怪物になったとき、“やまとだましい”は壊れ始めた。そしてそれは社会活力の低下となって現れ始めたのである(キャピタル・フライトや人材の海外流出、少子化による市場の縮小、産業の衰退などが良い例だ)。

一方で海外では、Brexit、トランプ政権、五つ星運動、ドイツのための選択肢、国民戦線…とりわけキリスト教文明圏においてはこの風潮は、国家の分断…利権の配分を巡る争いとなって具現化している。

夫々の国家の歴史、古からの伝統、権威、秩序、文化といったものが、世界レベルで崩壊を始めている。


【金美齢談話】
…待ったかお前ら待たせたな!
前述を受けてしかと読め!

1. 諸外国における精神性の退廃

金美齢女史曰く、「日本は不思議な国」だそうだ。
「日本人全体を採点すると、総合点は世界一」女史はこうも断言する。

しかしそれは、非常な危うさのうえに立っているものであり、既に綻びが見え始めているのだそうだ。
女史曰く、それは(既述したように)日本人の心の変容によって生じたものであり、現在、安倍晋三総理は、物質面精神面からこれを必死で支えようとしている、と。

そのことについては後述するが、では、諸先進国はどうなのか?

女史曰く「既に凋落の道の只中にある

例えば―

 ① イスラムのパリ~消え行くエスプリ~
 際限なき移民により、マイノリティだったムスリム教徒たちは、今やフランスでは多数派を占めるようになった(※フランスの出生率が2を超えたのは、彼等による)。
 先の大統領選挙でルペン率いる国民戦線が敗北したのはその当然の帰結であり、今やフランスにおいて、嘗ての誇り高きド・ゴール主義を支持する人々は少数派である(私見だが、それでも日本はいずれ移民政策を採らざるを得なくなる)。
 今やパリの真ん中に、モスクが堂々と建立される時代なのだ。


 ② 観光地と化したルーブル~経済にねじ伏せられた歴史~
 花の都パリも今は昔、ルーブルのモナ・リザは、今や( `ハ´)観光客の記念撮影会場と化した。
 嘗てモナ・リザは、ルーブル内の回廊奥深く、様々な歴史の遺品の数々を鑑賞した後、初めて拝むことの出来る有難いものだった。回廊を歩くことで時流の流転に身を染めればこそ、その尊さを知ることができたものだった。
 しかし現在、モナ・リザは、ルーブルに入館してさほど遠くないところに飾られている。
 理由は“たくさんお金を落としてくれる( `ハ´)”が、入館後すぐに記念写真を撮れる様、配慮したためだそうだ。
 ちなみにモナ・リザをバックに記念写真を撮った( `ハ´)たちは、それ以上美術館内を歩くことなく、早々に次の観光地目がけて去っていくそうだw


③ 集金設備と化したナショナル・ギャラリー(イギリス)~ジェントルマン資本主義の終焉~
 嘗ては世界で唯一、無料で閲覧できる美術館だったナショナル・ギャラリーには、当然ながら入館料を支払う窓口が無かった。あるのはただ、当館出口にひっそりと備えられた、小さな募金箱だけだった。
 しかし現在、当写真館の入口正面には、堂々とした募金箱が居座っている。

④ 知性を蔑ろにしたイギリス人たち~ポピュラリズムの罠~
  一方で、徒な排外主義も国を貧しくする。排他的であることばかりが良いのではない。
  嘗てオックスフォードの街は、大学の知的エリートと、周辺市民の間に、大きな壁があった。それは“階級”という名の、見えない壁だ。
  しかし市民たちは、その壁を自ら受け入れていた。
  何故なら彼等は、その壁の向こうに居る知的エリートが、自分達の誇りある国家に富をもたらし、ひいては自分達の生活の質を上げてきたという歴史を知っていたからだ。彼等は進んで“壁の向こうの住人”を敬い、自らの子供たちもそのような人間になることを願った。
  しかしイギリス人たちは、いつしか彼等のもたらす恩恵に麻痺してしまった。ヨーロッパ大陸金融の中心にいることを当たり前のように感じ、それが何によってもたらされているのかを忘れてしまった。
 結果、知的エリートの警告にも拘らず、Brexitは発動した。今やイギリスの経済は行き詰りつつあり、ロンドンの街はムスリム教徒に代わって、アジア人やロシア人が主役を務めるようになった。



英米文学者らしく、女史は西欧を中心に世界の変容を語ってくれた。

それは、極度に排外主義や国粋主義を鼓舞するわけでもなく、かといって多様化を奨励するようなものでもなかった

ひとつ言えることは、上記いずれの選択においても、
“知性主義”と“伝統とアイデンティティ”は後回しにされた、
ということだ。

そして、

“美徳は中庸にあり”

口にこそ出されはしなかったが、女史が仰りたかったのはこのことではないだろうか?

そしてその“中庸”とは、
知性と伝統の研鑽
によって導き出されるものではないのであろうか?

 
2.ジャパン・ペシミズム

「総合点は世界一」
日本人をして、金美齢女史はそのように語った。

しかし、個別点はどうだろうか?

残念ながら、女史の評価は低い。
そしてその“個別点の低さ”が日本の未来を暗くしているのだそうだ。

フランス料理を例に、女史はこう語る。
「日本のフランス料理は、概して本場のものよりも美味しい」

しかし、「日本のフランス料理人には、天才がいない」
つまり、イノベーションが無いのだと言う。

「自分なりのフレンチを作るろうとすると、批判される」
「出る杭は打たれるから、模倣のアレンジ程度で終わってしまう」
必死で独創的なものを作っても、批判を受けるだけなら、試みる者はいなくなる。
必死でやっても批判されるだけなら、後進は育たない。

総合点ではトップでも、視点を全体から個に移せば、未来は決して明るいものではない。

つまり日本の問題は、
イノベーションを否定するところにある、
というわけだ。

当然ながら、全体からイノベーションは生まれない。
イノベーションとは、“個”から生まれるものなのだ。

革新の原点は個。

その“個”を抑圧すること―
成功を成し遂げることを、成功によって優位に立つ“個”を受け入れぬこと―
それが社会の活力を削ぎ、停滞させている。

「このままでは、日本がNo.1であると困る人達の思う壺です」
女史は真顔で、そう語られた。

努力の結実としてのエリート―これを社会が受け入れず、敬うこともしなければ、やがて努力する者はいなくなる。

現在の日本は、“敗北者の妬み”という名の正義に、陥りかかってはいないだろうか?

3.日本再生の処方箋

女史は続ける。
日本人は、嘗て尊敬されていた頃の気質を取り戻しなさい

公に報おうと努力する者、公に報いた者を敬う気持ちを取り戻しなさい
自分達がどのような歴史の上に立っているのか、省みなさい

昨今は沈静化したようだが、メディアの体質が変わらぬとしても、
大切なのは国民の気質である。

これも私見だが、西部 邁教授の言うように、
「昔はもっと情報は偏っていた。しかし、そのなかで保守本流の意は絶えることなく、今日まで生き残ってきた」のだ。

大切なことは―
知性主義を以て、より深く日本人のアイデンティティを知り、
公に報い、報いてきた人たちを敬い、彼等の足跡を糧とし、
自らの道を拓くこと

すなわち、
“やまとだましい”を取り戻す!
―これさえあれば、メディアがいかなる扇動を行ったとしても、動じることは無い。

批判は誰にでも出来る。
我々はまず、時分の襟を正すことから始めるべきなのである。


【私見:ひとりの国民として】

ついぞ先日までの、安倍おろしを思う。
たとえマスゴミの扇動が尋常ではないとしても―
昨今の日本人はまるで、李氏朝鮮気質ではないか?

安倍総理大臣という大将の実績よりも、
安倍晋三個人の為人を攻撃し、彼を貶めようとする心の貧しさ
韓流とやらに毒されて、“恨(ハン)”の文化にまで汚鮮されたのか?

安倍晋三総理大臣の実績を羅列してみようか。

第一次安倍政権(2006/09/26~2007/09/26)
 ・防衛省への昇格
 ・娯楽産業への課税介入強化
 ・官邸主導型の危機管理強化
 ・海洋基本法成立
 ・国民投票法を成立
 ・貸金規制
 ・教育基本法の改正
 ・天下り斡旋禁止

第二次・第三次安倍政権(2012/12/26~)
 ・TPP批准
 ・名目GDPは約44兆円増の545兆円、実質GDPは約25兆円増加




 ・-50兆円を数えたリーマン直後に対し、国民総所得は-3兆まで回復
 ・GDP成長年率4%(2017年4月~6月度)、企業収益は3年で19兆円増
 ・賃上げは3年連続2%以上を記録、最低賃金も3年で70円以上増える
 ・中小企業のDIもリーマン前を上回り、倒産件数は3年で3割減。収益と設備投資も 3年間で3割増


 ・個人消費は対前年比0.9%。6期連続プラス成長は11年ぶり
 ・設備投資は3年で9.4兆円、2.4%増、在庫寄与度ゼロ、しかも外需寄与度は0.3%減
 ・マイナス金利効果で住宅投資は1.5%増。インバウンド消費は3年間で4倍以上増加
 ・消費者物価指数は4年連続プラス
 ・地方創生により地方有効求人倍率1を超える。トータルでは1.41倍を記録
 ・完全失業率は3%と実質完全雇用。労働力人口が低下続けるなか、就業者数は105万人増
 ・経済的事情・困窮による自殺者数は、民主党政権時の8300人/年から4000人へ半減


 ・人権侵害監視機関の設置法案を凍結
 ・日本版NSC設置
 ・平和安全法制の整備、特定秘密保護法の成立、対テロ3法の成立によるテロ資金凍結と組織犯罪処罰法改正、マイナンバー実施によるキャピタルフライト防止とテロ資金洗い出し
 ・普天間基地移設での仲井間との協力関係構築
 ・価値観外交・俯瞰外交による自由と繁栄の弧の具現化
 ・オバマ外交をアジア太平洋方面に回帰
 ・朝鮮学校無償化を中止
 ・靖国参拝
 ・安倍談話による祖霊の名誉回復
 ・日印安保強化

これだけの実績、これだけの重みは、加計や森友よりも軽いのか?

安倍晋三という、“公に報いようとする”者を、敬いなさい。
目先の扇動に左右されず、彼の歩んだ道に思いを馳せなさい。


家庭という小社会から国家に至るまで、公に報いるべく務めるもの、務めてきた者の足跡を学び、敬い、励みとしなさい。

“やまとだましい”を取り戻せば、日本は自ずと甦る。

時間はあまり残されてはいないが、青木率(政権の磐石度を示す指標)はまだ高い。


安倍晋三氏はじめ、“日本を取り戻す”べく歩んできた人たちが、絶望し、“脱走”を始める前に

甦れ、日本人!


【追記】

冒頭にて述べたようにまた、これまでのエントリを呼んで下さった諸氏にはお判りいただいているように、私は安倍信者ではない。勿論自民党員でもない。

先日は内閣府で10年間、政策企画や経済財政政策立案に務めた我が偉大なる友から、手紙を頂いた。



曰く、「メディアは政局ネタばかり」
曰く、「危機にきちんと対応できるのか不安」
―互いに不安は増すばかりだ。

友よ、それでも…現在の日本という国家、その舵取りを任せるのは、安倍晋三氏がモアベターな選択であると、私は確信している。

今回、当政治資金パーティーにおいて、細田(会長)から、年末年始の解散総選挙をにおわせる発言があった。
あれから事情は変わったかもしれないが、それでも、この選択に間違いはないと思う。

そして遅かれ早かれ、選挙となればまた、メディアと左翼の翼賛体制が展開されるのは間違いない。

そして後から撃って来るのは、石破や野田あたりだけではないだろう。
特に5回生…当選を重ねても大臣職にありつけない連中の妬みも、忘れてはならぬ危険要素である。

おそらく解散テーマとなる憲法改正は、“やまとだましい”具現化の出発点だ。
より多くの支持を集めるため、秋には大規模補正予算が組まれることだろう。
また、現実味を増し続ける大きなテロなり戦役なりの発生への備えが急務になり、ために9条すべての見直しも必要になるかもしれない。

混迷の時代、日本は、己がアイデンティティを取り戻さねばならない。
日本自身が、自らの手を以て生き残り、繁栄していく道を模索せねばならない。

ためには、知性主義を以て道を拓くエリートを、我々自身が生み出さねばならない。

小選挙区制の廃止、比例代表制の復活。
職業政治家からの脱却、高邁な精神に満ちた、貴族院の復活。
より明るく整然とした経済成長を目指すための、経済企画庁の復活。

殻を、破ろう。

どんとはれ



関連情報↓も必見。
Posted at 2017/08/25 00:50:33 | コメント(0) | トラックバック(0) | 任務 | 暮らし/家族
2017年08月23日 イイね!

【放送法遵守を求める視聴者の会】メールで応援した。

【放送法遵守を求める視聴者の会】メールで応援した。【そのまま引用】














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タイトル『よくやってくださいました!』


前略

貴会益々ご清栄のことと、お喜び申し上げます。愛知県在住の器《Utsuwa》と申します。
さて、この度の意見広告、捏造と偏向を以て情報操作に邁進する大衆メディアに対する、痛快な一撃でした!

当方、国の財政や経済政策につきましては、上念先生とは意見を異としてはおりますが、貴会皆様の国を思う御気持ちには、大いに共感しております。改めまして、痛快なご意見広告、有難うございました!

その上におきまして、今回の意見広告につき、意見具申させて頂きたく、もって今後の御展開にあたり以下3点につき、ご検討賜れましたら幸に存じます。

① (一般の雑誌新聞含め)テレビ報道が、“何故公正中立の原則から逸脱するのか?”、“偏向と捏造によって誰が得をするのか?”など、問いかけをすることが肝要ではないかと考えます。
別に、中共やそのエージェントたる北朝鮮や韓国、或いは国内左派勢力の名を出さなくても、“何故そんなことをするのか?”という問いかけだけでも、国民に考える機会を与えることができると思われます。

②“放送法には罰則規定がない”ことについても、知らしめる必要があるのではないでしょうか?
これを言い出すと、「(罰則規定を設ければ)政治権力の恣意的悪用による言論弾圧」、を叫ぶ輩が出てくる虞もございますが、それを危惧するのであれば、報道時に以下の2点を義務付けすることを提言なされてみたら如何でしょう?

即ち、

 A)報道を行う記者やコメンテーターにつき、略歴などと同時に、彼等自身の政治信条を常に表示させる。
 B)彼等自身に対して、当該報道に関わりのある個人や公人、団体についての私見を、放送前に予め事前アンケートを取る等して入手、これをレーダーチャート化し、そのうえでこれを報道中に常時表示させる。

…勿論、これ等の表示については、事前に彼等の同意を必要とし、逆に同意してもらえないときには、出演については諦念してもらう。
これ等を“改正放送法”として義務付けすれば、視聴者は当該報道の中立性につき、“自身の頭で考える”ことができるようになるのではないでしょうか?
罰則規定を講じずとも、これ等措置を義務付けるだけで、昨今のようなあまりに偏向性の高い報道を流すマスコミ諸団体については、視聴者自身が“自らの意思を以って”離れていくことと存じます。

③テレビ局はじめマスコミの株主構成や資本関係について、貴会にてデータを明らかにすべきかと存じます。
これを現行放送法と照合し、その違法性を訴え、更には“議決権をもつ外国人株主が増えた場合に想定しうるリスク”についても言及して広報していけば、視聴者も自ずと現状の異常性について考える環境も整うのではないでしょうか?

以上、思いつくままに愚案を述べさせて頂きましたが、もし貴会にてご参考賜れるようでしたら幸いに存じます。

暑い日が続きますが、貴会の今後の一層のご発展をお祈り申し上げつつ、先ずは取り急ぎご意見まで。

早々

  放送法遵守を求める視聴者の会の皆様へ

器《Utsuwa》より




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【あとがき】

…またまた“書く書く詐欺”と言われている。
仕事ともリンクするので、次こそ金美齢談話を書く。
その次は不動産バブルについて、だ。
関連情報URL : http://housouhou.com/
Posted at 2017/08/23 13:32:30 | コメント(0) | トラックバック(0) | 任務 | 暮らし/家族
2017年08月04日 イイね!

ジャパン・ペシミズム~想像の欠落~

ジャパン・ペシミズム~想像の欠落~『王が誠意を持って誠実に生きることは、どれほど賞賛に値するというのだろう?(マキャベリ『君主論』より)』












【第4の権力】

テレビはじめ既存のメディアというものは、その発信が一方的であるがゆえに、視覚から聴覚に至るまで、情報を送り手側が体系化し、一本の論理につくりあげることを容易にする。  
そのロジックは、送信者を“神”に変容させる。

そのロジックは、送信者たる“神“の手の上にあるが故に、外部からの弁証法的昇華への試みも、ブレーンストーミングによる洗練をも拒絶する。或いはそれらを装った、送り手側からの意図的演出を受けて、いよいよそれは、(傍から見たら滑稽でさえあるが)しかし受信者には絶大な巧妙さをもって、ユニディレクショナルに作用する。

結果そこに存在するものといえば、送り手側が作り上げた、一方的かつ筋書き通りの、偏見に満ちた三文芝居だけだ。



しかしそれは、ひとつの時代の終焉期…社会不安や不満の捌け口がなくなり、フロンティアが失われた頃になると、見事な抒情の花となって開花することがある。
それは大輪とは程遠く、それは喧伝されるよりはずっと貧弱で、それは時に矮小な色彩さえ取り込んで…大いなる実りさえ犠牲にして咲く、裏切りの仇花。

既存メディアは、受信者に想像力を要求しない。

故に、現在の社会がいたって安全で、5年の時を経、暮らしは明らかに良くなってきているというのに…何故そうなったのか、彼等に彼女等に、それを振り返ることさえ求めない。
故に、抒情詩に酔い、仇花にせっせと水をやる観客…宿命を放棄したプレイヤーたち…彼等彼女等は、安全な社会を維持するため或いは良質な暮らしを実現するため、公に報い、実績を積み重ねた人たちが、三文芝居のなかでいかにこき下ろされても、平然としていられるようになる。

立ち止まって考えることもなく、実績にさえ思いを馳せず、捏造されたスキャンダルに疑問一つ持たないまま…やがてプレイヤーを放棄した観客=受信者は、受容者となっていく。
プレイヤーたる宿命からは逃げられぬ、そんなことにさえ気かづかぬまま。

想像力の喪失…
「テレビばかり見ているとバカになる」
これはおそらく、正しいのだ。


【偽善症候群】

『選挙一つとっても、日本は日本でポピュリズムのもたらす偽善症候群に陥っているのではないかと心配になる。選挙のときにこそ国家経営、国家防衛を、自治体経営の形をいかに構築するか-など、基本的問題を自力で考える努力の凝縮した議論がもう一寸(ちょっと)でもあって然(しか)るべきだろう。

「政策」ではなく、「気分」で行われる選挙は諸課題の優先順位付けという最も難しいプロセスを回避し、一夜明けてみれば結局「先送り」「硬直化」「官僚化」に回帰する望ましからざる危険な途(みち)である。』―7月26日付産経新聞 元駐米大使・加藤良三氏 『トランプ氏は「有害」な抗生剤か 耐性強めるポピュリズムの生み出す偽善』からの引用。

その背後には中国共産党の中華思想、或いはその出先機関たる朝鮮民主主義人民共和国の主体思想、或いは大韓民国の小中華思想、そして大ロシア思想さえもが横たわっているというのに…この70年弱の間、ポピュリズム―正確には西部邁先生の言葉…ポピュラリズム=人気主義、というのが正しいのだろう―は延々と“惰性的偽善”という圧力をもって、我々の社会に浸透し続けてきた。



もう言うまでもないだろうが、この“惰性的偽善”の実行機関こそが、テレビを中心とした既存メディアなのである。

そして今回の内閣改造こそ、ポピュラリズムのもたらす“偽善症候群”、第二次安倍政権下における、連中にとって最初の成果物ではないのか?

国家経営よりも、森友。
国家防衛よりも、加計。
自治体経営の形よりも、築地。
ロフテッド軌道で落ちてきた弾頭、それが着弾可能な状態であることを知っていても、確信犯で日報問題。

政治家ハ、聖人君子デナケレバナリマセン。
国ガ滅ボウガ、財政ガ破綻シヨウガ、経済ガどん底ニナロウガ、一番大切ナノハ、
“人間として信頼できるかどうか?”ナノデス。





“人間として信頼”…なんと耳障りのよい!

導かれたのが、安倍降ろし。

特定アジアの、覇権志向国の意を酌んだ既存メディアの意思を“受容”した、“気分”で動く観客気取りのプレイヤーたち…これに応えるべく、安倍晋三というリーダーが落とした“果実”=第三次内閣改造…日和ったものだ。

すべては選挙のため―メディアに酔い、“気分”で動くプレイヤーたちに向け放られた、エサ。

偽善を謳うことで、深い海の底へ。


【危惧していること~政治からの脱走~】



『君主は狐と獅子を選ぶべきである。獅子は陥し穴に対してみずから防ぐことはできないし、狐は狼に対して防ぐことができない。したがって、わなを知るためには狐となり、狼を走らせるためには獅子とならねばならない』
再び、『君主論』から著名な一節。

今回の内閣改造、安倍晋三氏は人選にあたり、これを地でいっているようにみえる。

しかし・・・それだけの解釈でいいのだろうか?
我々はそんな解釈に、ただ怒りを向けているだけでいいのだろうか?

我々は、忘れてはいないか?
安倍晋三氏もまた、我々と同じ“こころ”をもった人間である、ということを!

ここに至るまでのことを思い出して欲しい。
捏造された疑惑、メディアスクラム、獅子身中の虫、なにより“受容者に成り果てたプレイヤー”たち。

―結局、人は変わらない―

私は、安倍晋三という人物の心中に芽生えはじめるやもしれぬ、絶望の萌芽に思いを馳せないではいられない。

今彼を支えているもの、それはとうに(いつか判ってくれる、という)国民への信頼ではなく、己が信念の昇華―ただそれだけではないのだろうか?
今の彼の心中からは、あの怒涛のような情熱-2012年の冬、我々と共有した―あの熱情は、とうに無くなっているのではないか?

今回の内閣改造を見ていると、私にはそう思えてならない。

私は、大いに危惧している。
―彼の“こころ”は、いつまで耐えることができるのだろうか?、と。

耐えられなくなったとき、抒情詩に酔った観客―プレイヤーたちは、何を見、何を思うことになるのだろう?

彼が絶望し、復讐の念に囚われぬことを、心より願う。
そうならぬために、“我々”は存在しているのだ。

金美齢さんが、ヒントをくれた。
次編でやっと、それを綴る。
あきらめるな。





【追記】
↓関連情報の05:30~を聴くとよい
Posted at 2017/08/06 00:33:27 | コメント(1) | トラックバック(0) | 任務 | 暮らし/家族
2017年08月03日 イイね!

【前フリ】義…公に報いる者を敬い、お守りするのは当たり前のこと

【前フリ】義…公に報いる者を敬い、お守りするのは当たり前のこと酔って候。

野田の会見
「次の総裁選には出る」
「(総理の)君子豹変」
党三役の会見
「憲法改正は党に任せて」
…人間のクズ。






私は安倍信者ではない。
対特亜外交には大いに不満がある。経済政策や一億総活躍については、唾棄すべき点もある。
そして今回、安倍さん同郷ライバルの、(個人的には大嫌いな)宏池会メンバーたる林芳正さん文科相就任についても、素直に嬉しい。

しかし、だ。
総理会見をみて、不覚にも涙が零れた。



冒頭00:25~01:35―悔しい。
これを無念といわずして、何という?
安倍さん心中の御無念、察して余りある。

落ち度よりも圧倒的に実績数多の立場にありながら、マスゴミと、中身空っぽの世論に翻弄された安倍さんの無念、幾ばかりか。

確かに安倍晋三さんという人は私にとって、理想的なリーダーではない。
しかし現在の日本の政治家のなかでは、政策と国益の整合性、年齢、与党内での立場など“現実”を考えたとき―現在の世界と日本の現状を鑑みて、最大公約数的見地からみたら―安倍晋三という人は、消去法ではあるが、日本人のリーダーとしては最良の適任者ではないのか?

判っていながら、一人の人間として、擁護ひとつ出来なかった。
何もしてあげられなかったこと、ただただ申し訳なく…。

頭で解っていたというのに―支えるに一枝一葉にもなれなかった。
重ね重ねだが、申し訳ない―これに尽きる。

自棄酒をあおり、神棚に向けて毒づいた。
「これでいいのですか!?」

改めて思った。
今回のこと、自民党内での安倍さんの孤立。
マスコミは酷い、が、原因の根幹は、国民の意識にある。

そこに向けて自分は、
〝ひとりの日本人として〟何が出来た?

反省が尽きない。

ある方が言っておられた。「そんなに思うなら、何故行動しない?」と。

心得ている。
言葉を綴っても、それは虚空に空しく消えるだけ―残されたものは、行動のみ。
小さな、些細なことでもいい。

人としての“義”―マスゴミが、つくられた世論が我々を“悪”というなら、私は、正々堂々と“悪”になろう。
法と、公序良俗と、何より先達たちに恥じぬかたちで―後悔なき道を。

公に報いるに罰を為すのではなく、
公に報いるを敬い、支える。


これを知らしめる―まずはこのことから、始めよう。



追伸:大塚耕平よ、アンタくらいはマトモだと思ってたが、見損なったぞ。
Posted at 2017/08/04 00:15:21 | コメント(1) | トラックバック(0) | 任務 | 暮らし/家族

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「5年乗ったスピトリRSから乗り換えた。旅先でどうしてもダートを見ると心がときめくからだ。林道レベルならモタードはオフも走れる。問題はタイヤだが、純正のスーパーコルサSPはナラシ終了時に坊主になってるはず。次はスコーピオントレイルあたりにしたい。だが情報が大陸に漏れるのは必至。」
何シテル?   09/19 00:51
平成30年2月現在、 【四輪】 家車…モデル末期、叩き売りのアウディA4 AllroadQuattro。 使用用途は主に近所のスーパーへの買出し、...
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