2014年12月12日
ついにこの日がやってきた。 「絶対買わないよ!」との先制攻撃を仕掛けた上でディーラへと意気揚々。
用意されたB4を正面からマジマジと見つめる。う~ん、1840㎜もある車幅には見えん。全高の影響もあるがワイド感に欠け、与えられたせっかくのサイズを殺している。フロントガラスが主張し過ぎて滑稽なレヴォーグやS4よりはましだが、視覚マジックを取り入れない実に下手な仕上げ方だ。もっと艶めかしさが欲しくもあるが、でも、全体のポロポーションは男臭くてイイかも。顔写真を載せたがるキャバクラ的なバカ女に素通りされそうなところがまた良い。
「男B4よ、唯独り・・・」
って、先回も書いたのでこの件は打止め。ただやっぱり、スバルはもっと真正面からの造形に心血を注がねば。
担当者とコクピットに潜り込むと、以前違うディーラーで得た好感度は希薄となって、内装などは至って普通。まあ、それには訳がある。と言うのは、ここのところ、嫁さん専用の某国大衆車ばかり乗り回していたからに他ならない。7年落ちで1.6Lの最廉価版ながら、全てにおいてカチッとしていて、残念ながら最新のスバル車でもその域には達していない。ボトムエンドなので加飾パネルや皮革の類は一切使われていないのだが、アーリア人が設計したこの車は、全メーカーが手本とするだけの事は在る。
では早速走らせよう。ウ~ン、悪くはないんだけど、これと言って積極的な買いの動機も見い出せない。軽っぽい乗り味と、そして、メーカー側の思惑とは裏腹に透過して来る、エンジンを含めたドライブトレーン系のノイズが高級車でない事を証す。価格や軽い車重(対サイズで)を鑑みれば、それは至極当たり前だ。
高級な質感を持ったレガシィであることに疑う余地はないが、決して高級車ではない。ここを取り違えた○○リストさん達が「スバルが造った高級車は最高!」と熱心に伝道していても聞き流すよう勧めたい。まっ、そんな人達はメルセデスのEやBMWの5とまでとは言わないが、先ずはせめてゴルフに乗ってみましょう。突起物のいなし方や遮音性に至るまで、スバル車がどの位置に在るのかが自ずと判るはず。
なんだか否定的な見解となってしまったが、私の次なる候補の最右翼であることは確か。先に軽っぽい乗り味と表現したが、良く言えば、サイズを意識させない軽快な感じではある。この部分は、乗り換えても然程違和感を持たずに済みそうなので好感触。
試乗した車はリミテッドなので18インチホイールだが、NA4発と言う車の性格を考慮した50扁平タイヤを選択した辺りはスバルの卓見だろう。その一方で、ダブルエキゾーストに見立てたリヤバンパースカートを用意する辺りはスバルのガキっぽさだろう。ナニ考えてんだろうね・・・。
では最後に。スタブフレックス・ライドと名の付いた特別仕立てのダンパーなのだが、そんなに良いものか? 未だ当たりが付いていないので多少のゆすぶられ感は仕方がないが、と言ってもその硬さは私好みなのだが、動きが渋いダンパーを作ることに長けているカヤバに発注したのはどうなのだろう。ザックスとかショウワに頼めば特に奇をてらった構造にするまでもなく、初期段階から上質な乗り味が確保されるように思うのだが。
それと、フロントストラットの外径が54mmへとサイズアップされたとのことだが、ふた回り軽量な素のゴルフでさえ55mmある。つまり、高級な乗り味を手にして行くには、まだまだ努力の余地が残されているようだ。
Posted at 2014/12/12 22:13:22 | |
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