2010年08月28日
君は配線を燃やしたことがあるか。
どうだい?立石かんな君。
燃やしたことはありませんが、溶かしたことはありますw
というわけで?電線のお話。
電線というのは、許容電流とか許容電圧とかが決まっています。
通常産業関係とか電子関係でつかうのは、UL1007とUL1571とか、UL1061とかね。
これらの電線てのは、使う条件が決まっています。
使用環境も決まっています。。。というか、使用環境においての配線発熱量が変わるので許容電流が変わります。
で、流す電流が直流か交流かによっても変わります。
交流の場合、表皮効果(スキンデプス)の影響によって見た目の電線抵抗値があがるため、許容電流を下げる方向で考えないといけない場合があります。
で、肝心の私が配線を溶かしたのは。。。
許容電流が10A程度の配線に、5A流したとき。。。でかつ束にしておいたとき。。。です。
あっ、ちなみに交流ね。
許容値10Aに対して、交流ではありますが半分の電流値です。
半分ですよ、半分。
この状態で使用しても。。。配線がだんだんと熱くなり。。。絶縁被覆が溶け始め。。。ショートします。
よく、電気回路を作る際の抵抗値の選定を行う場合、抵抗値はワッテージを考慮して設計します。
最近というか、一昔前までLED化が流行りましたよね。
ちっこいから、ボディサイズの小さい抵抗器を使う。。。なんてお馬鹿な判断をみんカラで晒している方もいますが。。。
はっきり言って無謀ですw
さて、じゃあどうやって選定するかというと。。。
流れる電流値から、ワットを求めます。I×I×Rで計算できますね。
そうしたら、そのワットを4~5倍するのです。
そして、その値と抵抗値の1/4Wとか1/8Wとかと喧嘩させて、計算した値が常にのび太君になるようにするのです。
すなわち、計算した結果が抵抗値のワッテージを超えないようにすることです。
皆さんもご存知かと思いますが、抵抗器にある1/4とか1/8は抵抗器の許容損失を表しています。
要は、そのワッテージまでならOKよと。
勘違いしてはいけないのは、抵抗器のボディサイズじゃないですからねw
知っている方には書くのも馬鹿らしいですが、1/4Wといえば0.25Wですし、1/2Wといえば0.5Wです。
これを考慮にいれて使用しなければなりません。
つーか、許容損失でそこまでOKならば、別に4~5倍することねーじゃん?
と思った方!
それでは片手落ち。
許容損失には条件があって、強制空冷なのか、それとも密閉状態なのか、適度な空気循環があるのかなどなどによっても変わるのです。
なので、4~5倍みておけば、抵抗器にとっちゃとりあえずOKなわけです。
ただし、完全密閉とか裏側にぶら下がっていて自分の熱をモロに受けるとかですと、この倍数を増やさないといけません。
と。
配線も抵抗器と同じく配線抵抗を持ちます。
低抵抗の抵抗器だと思ってもらえればOKです。
それも、包茎の。。。いや、被覆つきの。
もし、配線の許容電流めいっぱいまで流そうとすると。。。チーン(-人-;)
余程の強制空冷しない限り溶けてショートして燃えますwww
半分でさえ、あっちっちになって被覆がとろけるチーズになりますから、余程余裕をもって使用したいものです。
で、抵抗器と同じく使用環境によって許容電流値は変わります。
空気の流れの良いところで、単線で使うのか。
それとも、空気の流れは良いが、束ねて使うのか。
空気の流れの良くないところで、単線で使うのか。
それとも、空気の流れの悪いところで、束ねて使うのか。
イメージしてみてください。
ある日の真夏に弱冷房車に乗りました。
おっ!今日は誰も乗っていない。
あっー、弱冷房車とはいえ涼しいなぁ。。。
ん?ちょっとだんだんと人が増えてきた。。。
次の駅で。。。
凄いラッシュ(汗)
立ったままギュウギュウ詰め。。。
体と体がくっついて。。。隣のおっさん体温高すぎるんだよ!
あー熱い。
そうだ、弱冷房車だったんだっけ。
『車内の温度が下がりましたため、冷房を控えさせていただきます、ご了承ください。』と車掌のアナウンス。。。
一気に車内は温度上昇!
それにしても、となりのおっさん太りすぎ!マジ太りすぎだから!!
ありえないから、体温高すぎるし!!
あー、暑い。。。死にそう。。。
意識がぁ。。。薄れ行く。。。
ピーポーピーポーw
と、自分がそんなに発熱していなくても、周りの状況によってはダウンして運ばれることもあるのですwww
それと同じく、配線も空気通りの良いところで、単線で使うのがよく。。。
強制空冷できればなお良いということです。
しかし、実際はそんなこと無いですよね。
車の配線でも、びっしりと束線にされて。。。あっちっちの車内w
たとえば、快適を求めてドライバーがあれこれと電気負荷を追加します。
ナビやらスピーカーやらアンプやら。
さらには、ETCやらレー探やら。
おっ!ここの配線余ってんじゃん。
どうせ後々追加するし、ここから分岐しちゃおーっと。
たこ足配線になる配線(汗)
つーか、最近なんだかイルミ暗くね?
電気足りなくね??
なに容量アップオルタ?
『電気負荷が増えても大丈夫!不安から一切開放されます!!オルタの発電量がアップすれば、さらにアクセサリも増やせます。』
マジやベー。これ使っちゃう?
アホ1号登場www
このような場合、まずはたこ足配線してしまった関係で、そこに電流が集中するようになります。
もともと配線は純正負荷を想定して選定されていますので、あまり外付けの負荷をぶら下げられる設計になっていません。
設計当時なかった負荷もぶら下げられるわけで。。。
バッテリーから別配線で引いているならまだしも。。。純正配線を利用していると。。。
誰があんなに無駄なモニターをぶら下げると思ったよ?w
さっきの電車ではないですが、狭い車内で突然ある人の発熱量が増えるわけです。
でも、周りに暑苦しいおっさんがいるので、放熱できないわけですね。
そこへ、さらに容量アップオルタw
暑くてダウンした体に、強制的にエネルギーチャージ。
さらに発熱を促します。
せっかく電圧ダウンで流れる電流も絞られる。。。(というか、電圧がダウンする時点で電流が流れすぎなんだけれど。。。)かと思いきや。。。
無理やりじゃんじゃん電流を流し込まれて、意識を戻せと強制されるわけです。
正確には、電圧がダウンするということは、どこかで電気を食いすぎています。
で、供給量が追いつかなくなると電圧が落っこちてくるわけです。
ところが、電圧が落っこちたところで、電流が絞られることはないのですね。
それは、定電圧を抵抗値にかけて、こちらの意志として電流量を絞れば電圧は下がりますが。。。
供給量が足りずに電圧が落っこちるとなると、電圧が落っこちても電流は減らないわけで。。。
電圧が落ちる原因が違うのです。
じゃあ、配線間引けばOKじゃん!
テキトーに色々なところから分岐してとか、バッテリーからぶっとい線で持ってくりゃえーやん!!
じゃあ、その状態で取れるところまでとってみてください。
そうすると。。。
今度は、オルタからバッテリーまでの配線が許容値を超えるわけですね。
そうすると。。。配線が劣化していたり、絶縁被覆が劣化していようものなら、最悪ショートして発火。
許容値の半分まで流して動いていたら良い方で、とてもじゃないけれど持ちません。
今は良くても、これから先に確実に配線は劣化するわけで。。。
配線の選定及び、使う機器、そして供給量を考えないと配線は燃えるのです。
そうしないためには、絞れるだけ電流は絞るということにつきます。
許容電流から遠のけば遠のくほど(少ない方向ね。)安全になります。
いや、抵抗器1個燃やしたところで、ハンダ付けすれば済む話でしょ?(済まないけれどw)
でも、ハーネスを1本新設するのって大変よ。
よく考えて、配線を選び使いましょう。
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電気のはなし | 日記
Posted at
2010/08/28 11:32:23
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