2011年11月05日
トレラントとパワーダウンプロテクション。
やあ、みんな!w
言ってみたかっただけwww
さて、とんでもないところでとんでもないことがどんどん成長しているようです。
育ってます!w
まあ、どんな回路か知らないけれどねw
なんでも、ECUに直接働きかけるんだそうな。。。
そこで、本日は電気のおはなし。
いっちばーん最初に会社に入って、先輩に教えてもらったのはトレラントという言葉でした。
もともと電子回路は得意ではないのでねw
まず、最近の(というか昔から)ICはトランジスタ(FETも含む。)で構成されているよね。
あの良くインテルとかが何nmテクノロジーでとか言ってる奴。
最近は、もっと違う構造のものもあるかもだけれど、基本は一緒。
入力から入った0と1の信号(LoかHiの信号)をスレッショルドを切って、IC内で計算したあと出力に0か1かの信号を出すのです。
トランジスタやFETの構造は各自勉強していただくとして。。。簡単に言うと。。。
トランジスタ(バイポーラトランジスタ)は、電流で電流を制御する。
FETは、電圧で電圧を制御する。
ということですね。
さて、色々と回路を組み上げていく上で、先の先輩に教えてもらった最初の注意点。
トレラント。
基本的に、出力線から信号を逆戻りさせることはありえないのです。
だって、トランジスタの構造やFETの構造を見てもらえばわかるけれど、戻れる構造じゃないからさー。
特にFETでMOSFETってのが一般的だけれど、MOSって(M)メタル・(O)オキサイド・(S)セミコンダクターってことで金属酸化膜で入力とは絶縁されているのね。
だから基本的に信号が逆戻りすることはありえないのです。
でも、世の中にはINとOUTの信号線が同じのがあるじゃない?
それは、きちんとそうした専用のICを使って、かつ切り替えて使っているのです。
もち、最近のCPUは凄くてダイナミック・リコンフィギュレーションなんてのもあって。
自分に書き込まれたプログラムによって、自分のもつデバイスを書き換えて自由に入出力や機能をかえられちゃうようなものもありますが。。。
それでも、その配線に単一の機能しか持たせないECUなどはその必要がないからね。
で、トレラント。
東芝セミコンの汎用ロジックICを参考にしてもらうと、
きちんとデーターシートに書いてあります。
もちろん、パワーダウンプロテクションも。
ICというのは、必ずしも同じ電源をもとに動作する訳ではなく、場合によっては3.3V系と5V系などをつなく事もあります。
このとき、必要になるのがトレラント機能。
トレラント機能がないまま、そのまま繋いじゃうと。。。
例えば出力線の場合、だいたい出力には寄生ダイオードが信号線から電源に向かって入っているので、電源<信号線の電圧関係になりダイオードがONします。
そうすると、理想的には3.3V系におりゃっと5Vの電圧を突っ込んだことになり、その3.3V系のICの定格を超えて壊れてしまいます。
入力も同じく、3.3VのICに5Vの信号を突っ込むと、トレラント機能のないICの場合壊れてしまうんですねー。
すごく簡単に言ってしまうと、そういう話。
そのために、トレラント機能というのがありまして。。。
先程の寄生ダイオードなどを除去したような構造とすることで、3.3V系と5V系をつなぐことができるのです。
オープンドレインにするのもひとつの手ですよね。
また、パワーダウンプロテクションというのは。。。
似たようなものですが、例えば信号を出す側のICと信号を受け取る側のICがいたときに、信号を出す側のICの電源を落とした場合、信号を受け取る側から出す側へ電流が流れてしまう場合があるんですねー。
その際に、誤動作や故障を避けるための機能で、トレラントと同じような機能を持っています。
これは同じ3.3V系でも起こることです。
簡単にイメージしてもらうと、PCの電源を切った状態で線でつながった外付けのHDDとかDVDドライブとかの電源を入れるイメージです。
このパワーダウンプロテクションがないと、例えば誤ってPCの電源を先に切っちゃうと、HDDが誤動作したり故障したりみたいな感じです。
良く昔の機器で、必ずこっちの電源を入れてからこっちの電源を入れなさいよと言うことを言われたかと思いますが、似たようなもんです。
要は、よく考えて繋げなさいよということ。
電子回路の設計を行う上で、いちばーん最初に教わったのがこのトレラントとパワーダウンプロテションでした。
まるで呪文のように唱えつつ。。。データシートとにらめっこする訳です。
トレラント機能が入力のみにあるのか、出力のみにあるのか、それとも入出力両方あるのか。
一歩間違えれば、おじゃんですからね。
良く、ECUに配線を噛ませて取り付ける機器があるじゃない?
もち良くそのことが分かっていて設計されていて、かつ分かって取り付けて入れば良いのですが。。。
結構怖いことなんですよw
(もっとも、名のしれたメーカーさんならきちんと分かっているでしょうし、大概はトランジスタ出力でしょうけれどw多分www)
こういったように、出力線に信号を入れて入力に作用することはありません。
だいたいこういったトレラント機能やパワーダウンプロテクションでブロックされるか壊れます。
何も電源OFF時だけではなく。。。ECUはLo(0V)を出しているのに、そこにつながる機器がHi(例えば12V)を出していると、そこでショートしてしまいますからね。
よほど、ECU側でそのことが分かっていて、コンフィギュレーションしていれば別ですが、メーカーさんがよくわからない社外品のことを考えて設ける機能ではないですからね。
出力をオープンドレインでORしたりHi-Zにすることはあっても、信号の逆流は御法度なのです。
一応、出力という名前は付いていますが、電流が流れ込む(そのまま入力側に流れる訳ではない。)ということは普通にありますから気を付けてください。
混同しないようにね♪
出力が出すのは、あくまでも1と0(HiとLo)です。
電流は吐き出したり、引き込んだりします。
例えば、信号線が抵抗器でGNDに接続されている(プルダウン)場合、ICがHiを出せば電流は流れ出します。
逆に信号線が抵抗器でVccに接続されている(プルアップ)場合、ICがLoを出せば電流を引き込みます。
こんな感じで、出力でも電流を吐き出したり引き込んだりしますから、混同しないように注意が必要です。
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電気のはなし | 日記
Posted at
2011/11/05 14:22:11
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