2012年08月05日
発電機の容量アップと電圧を上げることとは違うのです。
ブラックオルタの謳い文句で『負荷が掛からなくなり、電圧を上げられる。』との御指摘がありましたので、ここでひとつ。
まず、通常のオルタであれば、14.2V~14.7V近辺でレギュレーターが作動し一定電圧にします。
ACデルコだと、15.5Vまで故障診断の時に許容していますが。。。
あまりバッテリーにとってよろしくありません。
レギュレーターの意味は、バッテリーに掛かる電圧を一定にすることです。
もち、電気負荷にも。
さて、高負荷になってくると通常電圧が下がってきますね。
特に、アイドリングで放置してライトだとかエアコンだとか入れるとね。
一つ前のブログでの高負荷というのは、下記のような組み合わせです。
ライトON+デフォッガー作動+ブロワー全開+電動ファン強制駆動
セブン君はエアコンが壊れているので、電動ファンを強制駆動です。
この状態で、FD純正オルタ(とはいえ、メーカーズの自称150Aオルタ?)では、12.6V~12.8Vでした。
低いですか?
バッテリーが12Vですから、まだ充電方向ですね。
オルタの回転数が同じであれば、発電量は同じです。
通常であれば、負荷に引っ張られて若干回転数が落ちると思いますが。。。
発電量が同じということは、送り込む電流量が同じです。
軽負荷の時には、オルタの発電量があまりすぎるため、レギュレーターで14.2V以上(セブン君の場合。)は出ないようになっています。
高負荷をかけると、電流量は同じで負荷が大きくなるので、単純に電圧は下がりますよね。
このとき、純正オルタであれば、問題ないレベルで電圧降下が起こるはずです。
さて、ブラックオルタの謳い文句は、『負荷を減らして電圧を上げる』だったようです。
この状態から、じゃあどうすればよいのか?
単純に発電量(電流量)を増やせば良いのです。
そうすれば、オルタの回転は軽くなり、電圧は上がります。
そうなるはずなのね。
前にも書きましたが、お手元にマブチモーターでも何でも良いのでご用意を。
まずは、端子を開放したまま手でまわしてください。
軽くまわると思います。
さて、そこで端子に負荷を繋げたり。。。端子を短絡してみてください。
負荷が増えると重くなると思います。
もちろん、大き目のモーターにすれば、同じ負荷でまわしやすくなると思います。
でも。。。
今回のブラックオルタの試験では、高負荷の同じ条件で電圧はバッテリー電圧ぎりぎりでした。
純正よりも発電量が少ないですね。
じゃあ、今回のブラックオルタはどうしているのか?
上記のように純正よりも発電量が少ないような感じで。。。電圧を上げるには?
単純にレギュレーターの電圧を上げているだけに見えますね。
14.7Vでレギュレートされる状態のものを15.3Vとかにしている感じです。
発電量(電流量)を増やさずに、電圧だけ上げてあるような感じです。
こうすると。。。
確かに『負荷が減って電圧が上がる。』ように見えるんです。
同じ負荷でオルタネーターが電圧をレギュレートしているような状況下では、レギュレーターの設定で電圧が決まります。
そりゃそうですよね。
レギュレーターがそう設定されていれば。
ところが、負荷が掛かると一気に落ちる。
発電量が増えていないのに、見せ掛けだけレギュレーターの電圧を上げているため、同じ回転数でレギュレーターが動作しない領域(レギュレーターの設定された電圧に達しないとき。)ではどんと電圧が落ちているような感じです。
そりゃ、増速してレギュレーターがレギュレートする電圧まで達すれば見かけ上発電量は増えているように見えますし。。。
しかし、発電量を上げているものと単にレギュレーターの電圧を上げている状況では根本から違うのです。
さらに困ったことに、レギュレーターの電圧を上げてしまうと。。。
高回転や走行中軽負荷になると、バッテリーが過充電のままが続くことになります。
そうなると。。。やったー発電量が増えたーって喜んでいると。。。あとで痛い目にあいます。
なので。。。
重要なのは、レギュレーターの動作電圧が14.2~14.7V近辺でかつ高負荷時に電圧が下がらないことなのです。
電圧があがるとかあげるとかではなく、下がらないことです。
それができるのは、上記電圧でレギュレートするレギュレーターと容量の増えたオルタです。
今回のオルタに関しては、レギュレーターを交換してみるとわかるはずです。
まあ、アイドル高負荷で電圧が下がりすぎる時点で問題だとは思いますが(^^;
なので、発電容量アップというのとレギュレーターの電圧を上げるということは違うことなのです。
レギュレーターの電圧をあげるというのは、見かけ上の話です。
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Posted at
2012/08/05 21:49:00
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