今年の夏は本当に暑すぎる、冗談抜きでデジタルアンプが熱で不調の兆しが現れたので、急遽熱対策を実行であります!連日続く猛暑のせいで、リタイヤした高齢者としては、昼間は本当になんの作業も出来ないので、エアコンの効いたオーディオルームで、CATVなんぞをを観て過ごしております。
ところが先日CATVを続けて数時間見ていたところ、デジタルアンプ接続のスピーカー音に僅かな歪が発生しました。
ヘッドホーンで聴いたり、LINE OUT接続のアナログアンプで、同じスピーカーを鳴らしても歪が発生しないことから、デジタルアンプのスピーカー出力時のみ発生しているようです。 一旦OFFにすると歪は消えますが、しばらくするとまた発生します。
オーディオルームは人に適温の、28℃にエアコンを設定していますが、各種オーディオを置いている出窓の棚は日が当たることもあり、特にデジタルアンプを置いている裏側付近は、カーテンを閉めていても結構な温度になる場合もあります。 夏前までは問題なく作動していましたが、やはり猛暑の影響が原因じゃないかと思い、取敢えず熱対策を施すことにしました。
とはいえ本当に熱のせいか確認するため、デジタルアンプ背面の通気口スリットの大きさに合いそうな、60mm×60mmサイズのUSB電源DC 5V 冷却ファンを、Amazonで購入してテストすることにしました。 しかしコードとコネクターが安っぽかったので、手持ちのUSBコードに交換しました。
一旦KENWOOD R-K731-Bアンプをリセットし、冷却ファンがアンプ内部から吸い出す送風方向で、背面通気口スリットに両面テープで仮止めします。 冷却ファンを作動させながら、実際に3時間以上連続視聴した結果、音の歪は全く発生しませんでした。 冷却ファンの効果を確信できたので、取付位置や方法を考えます。 また、デジタルアンプを置いている棚は、以前のSONY CDデッキに合わせて作ったので、周囲のスペース狭すぎるので、この辺も一緒に対策をしていきます。
R-K731-Bデジタルアンプは天板と背面板に、冷却用の通気口のスリットがあります。 天板カバーを外して内部を見てみると、トランスと背面板の間に15mmほどの隙間があり、ここに冷却ファンを内蔵することも出来そうです。(黄色矢印) ただアンプ内部に駆動部品を入れるのは、別の意味で故障誘発の可能性があり、あまりよろしく無さそうなので、今回は背面板スリットの外側に取付けることにしました。 ただ仮止めテストの時は、スリットに直接両面テープで貼り付けたため、スリットとファンが近すぎて結構な風切り音が発生しました。 そこで、スリットとファンの間に深さ10mmのエアチャンバー部を設けた、冷却ファン用取付マウントを1.2mm厚のアルミ板で作ることにしました。
アルミ板を30mm×250mmの細長サイズに切り出します。 中央の幅10mmをエアチャンバーの部分とし、その両側にマウント取付け部と、冷却ファン取付け部をそれぞれ設定して、アクリルカッターや小型金ノコなどでカットしていきます。 カットしたら棒ヤスリやサンドペーパーで切り口を均し、両サイドの取付け部を、それぞれ逆向きに直角に折り曲げ、最後にエアチャンバー部のプレートを四角く折り曲げます。 組立て用の穴と冷却ファン取付用の穴も空けます。 四角く折り曲げたマウントの両端をネジ止めし、マウント部に冷却ファンを取付ければ、ユニットが完成します。 冷却ファンの下側の10mmのスペースが、冷却効率を向上させ、風切り音を低減させるエアチャンバー部となります。
冷却ファンの作動をデジタルアンプと連動させたかったので、当初は背面にあるPC接続用B型USBコネクターを利用しようと思いましたが、残念ながら5V電源が供給されていません。 そこでフロントパネルのUSBコネクターを、USBハブで分岐して使用することにします。 左写真はマウントに取付けた冷却ファンと、分岐用の横向きUSB延長コードとUSBハブの配線状態です。
冷却ファンのマウントは4か所の取付け部を、両面テープでR-K731-Bの背面スリットの周囲に取付けます。 取付けたマウントに冷却ファンをネジ4本で取付けます。 フロントUSBに接続した横向きUSB延長コードは、アンプ側面でUSBハブのコードに接続します。
USBハブは天板上部前面に両面テープで取付けます。(最初はバッファロー製のUSBハブを使いましたが、接続したUSBを認識しなかったので、エレコム製に変えて認識させましたが、パソコン以外のUSB機器ではたまにありますね。) アンプ背面に取付けた冷却ファンのUSBコードは、天板上部を這わせてUSBハブに接続し、動作を確認したら冷却ファンの取付作業は完了です。
次にデジタルアンプの収納棚を改良します。 この棚は元々SONY製のCDデッキに合わせた高さで作りましたが、R-K731-Bには高さのゆとりがありません。 そこで今回アンプ上部に空間を設けるため、棚の側板を25mmの角材で嵩上げして、下駄を履かせることにします。
角材は木工接着剤で棚の側板の下へ貼付け、接着剤が乾燥したら表面をサンドペーパーで均し、ストーン調艶消しブラックカラースプレーで塗装しました。 改良した棚はデジタルアンプの上部に25mmの空間ができたので、かなり通気性は向上すると思います。
また、アナログアンプのPAIONEER SA-6700も、熱対策のための配置レイアウトを変えることにしました。 アナログ時代は長年アンプの上に、チューナーを載せるのが定番でしたが、やはりアンプの放熱を向上させるため、通気口のある天板の上には、何も載せないように配置し直しました。
各熱対策を行った結果、現時点では何の問題も無くオーディオを楽しめています。 また最初気になっていた冷却ファンの風切り音も、エアチャンバーの効果でエアコンの音で聞こえないほど静かになりました。
よくネットなどで、アンプなどのオーディオ機器は熱対策を考慮した設計なので、冷却ファンの設置などは無用という意見などを拝見しますが、熱対策を十分施しているカーオーディオと違い、家庭用オーディオのような家電的機械物は使用環境により、ケースバイケースで条件が変化しますから、それぞれに合った対策はした方が良い気がしますね。
さらにデジタルアンプの容積は、出力が同程度のアナログアンプの容積の半分程度が普通ですから、空間的なゆとりは少なくなるため、放熱などの熱対策はより難しいでしょう。
車で考えてみれば、ボンネット内部でエンジンの周囲にスペースが少ない車と、バレーノ君のように、ボンネットのエンジン周囲に十分なスペースがある車では、加速力やエアコンの効きなど様々な面で、違いを体感できますからね。
●2024年11月追記
2024年の夏は昨年の2023年より、さらに猛暑となってしまいました。 そのためかどうか分かりませんが、冷却ファン取付け用の両面テープが剥がれる等の、不具合が発生しました。 そこで冷却ファンの効率を上げるため一部改良しました。
冷却ファンのチャンバー部の容積を、プラバンで改造して3倍にして風量を増やし、冷却効率を高めました。 また、簡単に脱落しないように、冷却ファンユニットの上部を、アンプケースの間に挟み込んで組立てネジで固定し、下部は新たに作成したアルミ製のステーと、アンプケースの間に挟さんで組立てネジで止めました。 簡単な改造ですが、かなりしっかりと固定することができました。 またアンプ背面から距離も離れたので、風切り音もさらに小さくなり、冷却効率も良くなった気がしますね。
Posted at 2023/08/27 10:15:26 | |
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