BS9アウトバックからバトンを受けることになった、私Briskenの次の愛車。
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それは・・・
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このクルマです!
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どこか日本車離れしたようなこのクルマは・・・
BMW X2。
これが私Briskenの次期愛車になります。
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選んだグレードは「xDrive 20d M Sport X」。
なんだか車名からグレードに至るまで、“X”が繰り返すように付いた名前ですけど、つまりはBMW Motorsportのテイストが散りばめられた、2リッター直4のディーゼルターボの四輪駆動モデルです。
40代になって初めて・・・
ついにディーゼル車。
ついにターボ車。
そしてついに・・・輸入車に乗ることになります。
長くみんカラでお付き合いさせて頂いている方々をはじめ、「今まで国産ばかりだったのがいきなり輸入車だとは・・・」と驚かれた方は多いのではないでしょうか?
なぜこのクルマの選択に至ったのか、その理由含め経緯をまとめてみました(長文になりますが何卒宜しくお付き合い下さい)。
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まず、国産に限っていえば言うまでもなく、スバル一択でした。
なぜなら、雪国秋田での日常使いに余裕を持って耐えられる必要があるので必然的に四駆が必須になるのはもちろんのこと、水平対向エンジンと四駆(AWD)がもたらす操従安定性、いわばドライブする気持ち良さとか快適性は他メーカーにはない、絶対的な信頼があったから。
絶対的な信頼があるからこそ、他メーカーの同クラスに比べて燃費が悪いと言われていても、それを帳消しにしてくれるほど魅力があるのです。そもそも四駆という時点で燃費はたいてい何割か落ちるし、直列エンジンに比べるとショートストローク気味な水平対向エンジンの構造上、燃費は不利になりがち。それでもあえて、燃費よりも走りの気持ち良さを優先させて水平対向エンジンを採用されていると考えたらスバルはむしろ、十分健闘されているほうではないでしょうか?
そのうえで、前回ブログで報告したようにライフスタイルの変化から、アウトバックほどの大きいクルマである必要がなくなっている。 つまりダウンサイジングする選択となりますが、2ドアクーペのBRZはともかく、セダンとOEM供給車両は候補外。
ちなみにセダンがNGというのは、リアゲートがもたらす利便性を重視した嫁さんの強い要望。OEMがNGなのは単純に、エンブレムをスバルに変えただけの他メーカー車だからです(少々乱暴ですが)。
これらの条件に叶う現行モデルのスバル車は、
① レヴォーグ(VN)
② フォレスター (SK)
③ インプレッサスポーツまたはXV(GT)
となりますが、結果的にどの選択肢も自分の眼鏡に叶わず、残念ながら自信を持って「次の愛車にしたい!」と言えそうなモデルがありませんでした。
その最もな理由としては、
①は、行き過ぎてしまっている感があるタッチパネル化。
②は、自分の身長より高い全高がもたらす腰高な印象がどうも苦手。
③は、ヴェゼルやCX-5並みに見かけるほどカブりやすい(少なくとも地元では)。
ということ。
ADASの先駆けともいえるアイサイトの優秀さが定着しているので、スバル車を選ばれる方が多くなったというのも頷けます。これはこれでとても良い話なんですけどね。
ちょうど先日クロストレックが発表されたばかりですが、こちらもまた、レヴォーグやアウトバックと同じタッチパネル式でエアコン操作する形になるのでは?と思っていた予感が的中。たかがエアコンぐらいでって思われるかもしれないけど、おいらにしてみれば重要なポイントです。なぜならドライバーと名乗る以上、インパネ周りの操作性は運転中の視認性とか確実な操作性を重視すべき材料じゃないかと思います。どうでしょうか?
今後その辺は改善されていくのでしょうけど、少なくとも現時点ではタッチパネル化はNGです。
このようにスバルに選択肢がないし、かといって国産の他メーカーに鞍替えする気もまったく沸かなかった。どのメーカーにもブランドの哲学とそれに通じる設計開発の思想というのがあるのでしょうが、何度も何度も調べてみてもスバルほど分かりやすかったり、強く感じられることはありませんでした。
じゃあ、どうしたらいいのだろうか?
どこに目を向けたらよいのだろうか?
・・・
そう思っているうちにたどりついたのは、
「輸入車に目を向けて、一歩踏み出してみる」
ということ。
別に漠然とした気持ちでも何でもありません。一度っきりの人生なんだし、これを機会に自分の懐が許される範囲内で輸入車に乗れるならあえて今乗ってみて、スバルをはじめ、日本車という世界を俯瞰してみるというのも案外悪くないんじゃないか!と思ったからです。
お金持ちが乗るイメージが昔は強かった輸入車も今や身近になりましたが、輸入車といってもブランドのみならず、国も品質もピンキリ。だからこそ単純に好みだけで選ぶのではなく、アフターサービスまでキチンと考えないといけません。そうなると、日本国内で高く支持されていて登録台数も比較的多いブランドなら、アフターサービス体制もきちんと行き届いている(はず)。
となると、行きつくのはドイツ車ブランド。
メルセデス、BMW、アウディ、VWの4つですね。
秋田県内には4つのブランドともに正規ディーラーがありますので、あとは自分自身とのフィーリングの問題。具体的にはクルマづくりに対するそれぞれのブランドの哲学、価値感というのがおいらの感性に合うかどうかだったり、憧れの強さを量った上で、そのブランドの正規ディーラーが親切な対応をしてくれるか、になります。
で、最終的に選択したブランドはBMW。
以前にブログで書いたように、おいらが若造だった頃に出先で偶然目にしたE36のM3のカッコ良さに惹かれてからBMWに興味を抱いていただけでなく、「駆け抜ける歓び」や「キドニーグリル」に代表されるように守るべき“伝統”と、変えていくべき“革新”という2つのバランスの取り方、さじ加減というのがBMWは絶妙だと思うんですね。
それもそうなんですが、本国自動車メーカーが日本国内で直接販売やアフターサービスを展開された最初のメーカーというのがBMWであり、経験も実績も豊富であること。昨年BMW Japanは設立40周年を迎えました。
アフターサービスに関しても、BMW Japanは昨年の春先に純正部品をストックして、全国の正規ディーラーに配送を行う大型施設を千葉県に設置。これによって、純正部品のより安定的な供給が図られていることも大きく、本国メーカーが日本市場に寄り添い真摯に向き合っている姿勢を評価したつもりです。
長い間FRと5対5の前後荷重に拘ってきたBMWも、この10年の間に初代2シリーズアクティブツアラーを皮切りにFFの「駆け抜ける歓び」も達成できるようになりました。なので、せっかくBMWに乗るんだったらFRにしてみようと思っていたのは、実は最初のわずかな間ぐらい。別にモータースポーツを愉しむためにBMWに乗るわけではなくて、あくまで生活の延長で「駆け抜ける歓び」を愉しむのがテーマなのだから、FFベースだろうがFRベースだろうが関係なく、四輪駆動のxDriveにすることは早い段階から決めていました。
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2年前からスバルと並行するかたちで、秋田の正規ディーラーであるAkita BMWに時々足を運んでは自分に似合いそうなモデルを見極める形で、予算に収まりそうなクルマを中心に試乗を繰り返してきました。タイミングが良いときは秋田道を使った高速試乗も経験。やがて嫁さんも興味が湧いたのか加勢するようになって、2人で試乗を重ねて行き着いたモデルが、 巷で言う「SUV」に属するX2だったというわけです。
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さて、X2にした理由は具体的に挙げると次の通り。
① 他とかぶりにくいグラマラスでスタイリッシュな外観。
② その外観からは想像できないパッケージングの良さ。
③ ドライバーの視点に立った操作性。
④ キレ味が鋭いハンドリングと低重心がもたらす運転の面白さ。
⑤ 低回転域から最大トルク(40.8kgm)を発揮する動力性能。
⑥ ディーゼルならではの経済性の高さ。
⑦ 発売から4年経過していて十分熟成している。
まず、このクルマを一言で表すとなれば・・・
「SUVの皮を被ったスポーツカー」
みたいなクルマです。
SUVと呼んでしまいましたが、トヨタの初代ハリアー(初代レクサスRX)が造り上げたカテゴリーである「プレミアムSUV」にふさわしいモデルということで90年代末期にリリースされた初代X5の時代から、BMWはSUVと呼んでいないそうです。
正統派モデルを指す奇数番台はSAV(Sport Activity Vehicle )。
それに対するニッチ要素が強いモデルである偶数番台はSAC(Sport Activity Coupe)。
よって、X2はSACですね。
なぜここまでして呼び方に拘っているのは初代X5が、当時BMW傘下だったランドローバーのオフロード技術を応用することによって、「世界で初めてオフロード走行にも適したスポーツワゴン」と標榜したことがきっかけだと言われているようです。
完全に4ドアクーペルックでニッチ要素が強めなX4やX6と違い、X2はボディがそれより小さいことも考慮されて、ベース車両で元々実用性の高いX1をチョップドルーフ化したような感じですね。これが②に繋がっているわけですが、後部座席の膝元も頭上も(170cm弱という自分の身長を基準にすれば)握り拳が2〜3入るほど余裕がある。
ラゲッジスペースにおいても、最近話題になっているあのクラウンクロスオーバーよりもトランク容量が20L大きい、470Lを確保。ちなみにこの数字はBPレガシィより10L大きい一方、BS9アウトバックより89L小さいことになります。
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これは今年の春先にディーラーで、アウトバックと試乗車を並べてみた時の写真。
実は真正面から比較するとアウトバックとはそれほどサイズ的な大差はなく、アウトバックに対して全高は70mm縮小、全幅はわずか15mm縮小したぐらいですが、全長はアウトバックよりも約450mmも短縮されています。
まさに、①に関しては「ワイド&ロー」。
②に関しては「小さく見えて大きく乗れる」(って、どこかで聞いたような)。
このように全長、全幅、全高の全てがキチンとダウンサイジングされていながら見た目から想像しにくいほど、パッケージングが良いのは美点ですね。
③に関してはやはり、BMWの哲学であるドライバーオリエンテッドに基づいたもの。
運転席に少し向けられたセンターパネルのおかげでセンターパネル上のスイッチ類にアクセスしやすく、スイッチ自体もストロークが適度なので押した感覚が心地よいですね。
センター上部に10インチ以上の大きいタッチパネルが鎮座しますが、これはあくまでナビやオーディオの視認性を高めるものであって、エアコンパネルはタッチパネル化されていません。2ゾーンのフルオートということで、スイッチのレイアウトも操作感覚も今までのアウトバックと近く、違和感なく操作できるのが良かったです。
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④と⑤に関しては高速道路、狭い道路での試乗で認識。
ハンドリングに関しては、FFベースであることを全く感じないキレ味が鋭いもので、そこに外見から想像つかないほどアイポイントが低い。これらが相乗して、まるでスポーツカー(ホットハッチというべきか?)を操っているような感覚になるのはまさに、爽快という一言でしょう。
最小回転半径も5.1mと小さく、小回りがすこぶる利くので取り回しは楽勝。
そして外観のイメージそのまま、地を這うようなどっしりした高速安定性。
タイトなコーナーが連続する秋田道の一部の登坂区間を100〜120km/hで進入しても車体のブレとか揺さぶられ感はまったくなく、ボディ剛性が高いことを実感しました。
そもそもアウトバーンを200km/h前後で日常的に駆け抜ける国で開発されたクルマだからこそ、相当な負荷にも耐えられる構造を確保しなければいけないのが、ボディ剛性が非常に高い理由なんでしょう。
エンジンも、排気量がアウトバックより500ccダウンサイジングされた2リッター直4のクリーンディーゼルターボの出来がすごく良い。とにかくレッドゾーン付近まで、気持ちよく吹き上がります。
さらに、⑤の40.8kgmという数字はディーゼルならではの大トルクとはいえ、ひと昔前でいうセルシオのような大排気量(4リッターV8クラス)セダン並み。しかもわずか1750rpmで最大トルク発揮なのだから、ちょっとアクセルを踏むだけで1.7t以上の車体を余すことなく、勾配が強めな坂道であっても身体がシートに押し付けられるほどグイグイ引っ張られます。すなわち、街乗りも高速も楽に引っ張っていけるということ。
車内だとガソリン車とあまり変わらないほど静粛性が確保されていますが、外にいればすぐに分かるようなディーゼルならではのサウンド。けれども巷で言うSUVであることを考えれば、むしろディーゼルは似合っています。
尚、X2は2018年夏頃に発売された全く新しいモデルですが、4年経過。
初期型はディーゼルモデルが無かった上にスポーツを意識しすぎて乗り心地がかなり固く、ヤンチャ過ぎたところがありましたがランニングチェンジを経て今では熟成され、マイルドになったという評判もあるほど。実際に試乗で体験した乗り心地としては十分許容できる範囲でした。
購入タイミングとしては⑦の通り、今がちょうどいいですね。
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といった具合で長々と書いてしまいましたが、X2はおいらと嫁さんの眼鏡に適う、次期愛車に選定となりました。
そもそも嫁さん自身、過去に親戚が乗っていたポルシェの初代カイエンにちょっと乗せてもらったことがあるらしく、それ以来輸入のSUVというのに何気に惹かれていたことからも、X2は嫁さんに理解されやすかったクルマなのかもしれませんね。
ディーラーの応対、担当頂くことになったセールスの方も、受け答えがご丁寧。
輸入車にはド素人だったおいらでもとても親切、かつ長期保証を含めた最適なプランを積極的に提案してくださったりしたので、嫁さんのウケも良好。なにぶん、(諸事情等でAkita BMWがある秋田市になかなか行けなかった時期に)試乗車に乗ってわざわざ秋田市から自宅近くに来てくれて試乗させてもらったこともあったぐらいなので、我々が大事なお客さんとして迎えてくれているというのも実感しました。
X2は早ければ、来月にも納車される見通しです。
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こんな感じでこの度、13年以上お付き合いしてきたスバルから離れることになったのですが1つだけ、これだけは伝えておきたいことがあります。
それはおいらが、今までお世話になってきたスバルが嫌いになったり、スバルに嫌悪感を覚えて離れることになったわけではない、ということ。
これまで13年以上お付き合いしてきた近所のディーラーの皆さんは親切で人柄が良かったから、離れることに寂しさはもちろんあります。
前述でタッチパネル云々厳しいこと言ってしまいましたが、航空分野で培われたノウハウをクルマづくりに活かして安全性を高めるスバルのブランドの哲学、クルマづくりの思想は他の国産メーカーにはない分かりやすさと直向きさがあります。だからこそ共感させられるものがあるし、今でもスバルはおいらにとって好きな国産メーカーであることに変わりはありません。
そういえばスバルもBMWも、航空機をルーツとする自動車メーカー。
航空機がルーツになっているメーカーのクルマづくりというのが、おいらの感性に響きやすいのかもしれませんね。
今までスバル車、さらにはレガシィを通してつながることができたみん友さんのみなさん、クルマもメーカーも変わってしまいますが今後共どうか、変わらないお付き合いを宜しくお願いします。