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日本の良さを知るには、邦画が分かりやすいと思っています。

最近の時代劇ブームで私の好きな藤沢周平の小説が数多く映画となり、目を楽しませてくれます。私が映画館に通うきっかけになったのは「たそがれ静兵衛」でした。時代劇でありながら、まるで恋愛映画の様な物語で、当時大阪に単身で暮らしてた時期と重なり大いに感銘を受け、映画好きになってしまった作品でした。

その中でも昨年3月に公開された「花のあと」も好きな作品です。派手さはありませんし、ヒロインも弱さを見せます。この作品で救われたのは、甲本雅裕演じる片桐才助というヒロインの「いいなずけ」です。スケベで下品で怠け者なんですが、何しろ、その「とっておきの笑顔」が良いんです。

最初は戸惑うヒロインも次第に心を開き、かたき討ちの準備に理由も聞かずに協力する才助には、世のおじさんは、「やるな～」と心奪われるはず。ラストシーンでは桜の下で、心を通わせた二人が一緒に歩いて行くのが印象的でした。

甲本雅裕という役者は脇役としてよく見かけますが、「笑顔」が同性からみても素敵なんですよ。自然というか、こちらまで笑顔になってしまう、そんな方です。

先週から、少し「笑顔」が少なくなっていませんか？

ちょっと気を緩めて一息ついて「とっておきの笑顔」になりましょう。

そうすれば、皆にやさしくなれる様な気がします。