NISSANの６気筒

別に望んではいなかったのですが、うちには日産製の直列６気筒エンジンが３台（笑）。
しかも、ディーゼル、ガソリン、LPGと見事に飼葉が分かれました。
内訳的には TD42、TB42E、RB20Pとなります。

直６のメリット、デメリットはもう語るに落ちる程ですが、改めて実感として味わってみるとやはり面白いものです。

まずはデメリットですが、もうエンジンルーム一目瞭然（笑）。
デカい！（笑）。



↑のシャシンはRB20Pですが、エンジンと言うのは長いとやけにデカくなるもんです。
直列に６本シリンダーを配置すると、当然クランクの長いものが必要になります。
長いと捻じれや強度にも無駄に配慮せねばならず、直列８気筒や直列１２気筒が現存しないトコロを見ると、やっぱり直６が限界なんでしょうかね。

エンジンのフィーリングも低回転で回していると、バランスの良さの他にクランクの重さを感じます。
特に無負荷時にパッとアクセルを離した時の慣性は顕著です。
このあたりレスポンスが悪いとか本質の解らぬヒョーロンカは騒ぎそうなポイントです（爆）。
BMWの直６はこーいうトコロもスゴク調教されていて、とてもレスポンスがよく感じます。
たぶん軽量なフライホイルと限界まで削ったクランクによって実現されるんでしょうね。

さて、今度は紙枚に暇がない程のメリットですが、ソレはワタシが直６フリークだからでしょう（笑）。
なんせ大好物です直６（笑）。上記のデメリットなんてクレーターもエクボなのです（爆）。


まずは↑のPB20Pですが、ヒトコトで言って「滑らか」です。
筒一本の細いRB20Pは爆発力の小さいミキシングガスなのでこの滑らか傾向はさらに強くなっているのですが、うちのはアイドリングが低すぎなのかアクセルを離すと小動物の様にブルブルと震えております（笑）。
キャブ調整も必要ですが、そろそろエンジンマウント交換の時期でもあるんでしょうね。
そう言えばエンジンマウントの負担はＶ6や直4よりもブロックのデカい直6は大きいような気もします。
でも踏み込んで回転が上がれば、もう内燃機関ではないような回転フィール。
あくまで重たいクランクが回ってる感触と、細くて細かい躍動がバランス良くなされているのが解ります。






やはりTBの６気筒はイイ！いいなあ！（笑）。
手前味噌でドップシなのは勘弁して下さい。
TBも42,45,48とありますが、中でも42がやはり良いダシ出てると思うんです。
もう48は別物ですから対象外として（爆）、45の少しくぐもった音と重厚な回転フィーリングも大変捨てがたいのですが、総合的にワタシのお気に入りは42なのです（笑）。
絶対的パワーとかペラシャ捩じ切れんばかりのトルクとかではなく、コレは完全に感覚の問題です。

十分に暖気されたTB42はスンスンスンというクーリングファンの音の中に、ドドドドドド、と気持ち良く三連符を刻みながら回る様は直６ならではですね。
TBは一本がデカいガサツ系エンジン（笑）なので鼓動が解り易く、いっけんヤカマシイエンジンかと誤解されがちですが、実はヘッドにコインが立つほど滑らかな回転なのです。
4気筒ではこうはいきません。

実はＭＴ化して一番よく解ったのが、TB42Eというエンジンはそれほどトルク型ではない、というコト。
低速は正直ＴＤのほうが扱いやすいでしょう。下からの加速もＴＤ-Ｔやジョンには及ばないかもしれません。両者ＭＴであれば尚更ですね。
だけど、ゴツッとシフトダウンして回転を3000以上にキープすればもうＴＢの独壇場（笑）。
ゴオー！という音と共にあの巨体が軽々動き、大排気量ガソリンに恥じない右足に即した加減速が得られます。
ま、でもせいぜい5000回転手前でヒーヒーですけどね（笑）。







今や4000ccオーバーのディーゼルでも4気筒がアタリマエなので、素直に6気筒は貴重です。
低速トルクは気筒のデカさで決まる部分もあるので、大排気量4発のクソが付く程の力強さはウラヤマシイ部分もありますが、やはり6発ディーゼルにはエモイワレヌ味があるんですよね（笑）。
ギョドンギョドンという漁船サウンドに意識が行きがちですケド、TBと同じようによ～っく五感で感じればこのエンジンは実にスムーズ。
ジャーッというOHVノイズも心地よく、この音はやはりTBよりもTDにピッタリ。
アイドリングで4気筒ディーゼルがガロンガロンと回転感丸出しで回るのに対して、TDはゴロゴロゴロ～と音が繋がって聞こえます。
言うなれば、4面の角棒を平らな机で転がすのと、6面の鉛筆を転がすその違いでしょうか。

走り出せばもうサファリの世界、TDの世界です（笑）。
ＴＢよりも力強さはありませんが、ナニがあっても回転を止めないような信頼感はＴＤのほうが上です。
極低速の粘りも生ディーゼルならでは、で、ロー1速アイドリングで負荷が掛かってもガクガクと震えながらもエンストする気配がありません。
この領域がまさに真骨頂なのですが、実はディーゼルジープ4DR5のほうが一枚上です（爆）。
アッチは小排気量とは言え4気筒だからなんでしょうかね（笑）。




と、まあ燃料に違いは有れど、なんとなく共通点がある様な3台のエンジン。
その回転フィールと音は、あくまで重たいブロックのなかで長いクランクがグルングルン回ってんだゾ！という点にあります。動弁伝達の違いは有れど、さらにＴＢとＲＢは良く似ています。
セドリックにTB載せたらかなり面白そうですが、サファリにRB20P載せたら、、、、坂道発進出来るかな？（笑）。