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2024年05月02日

素晴らしきハードウェアをどう使いこなす?-日産アリアB9 e-4ORCEに乗った。

素晴らしきハードウェアをどう使いこなす?-日産アリアB9 e-4ORCEに乗った。
レビュー情報
メーカー/モデル名 日産 / アリア B9 e-4ORCE リミテッド_4WD (2021年)
乗車人数 2人
使用目的 購入目的
乗車形式 試乗
総合評価
おすすめ度
3
満足している点 1. Eセグジャーマン御三家を凌ぐ、内装の質感。
2. 4輪が道路を鷲掴みしているかのような、盤石の操縦安定性。
3. 高速域でも低いロードノイズ。
4. 賢いプロパイロット2.0。
不満な点 1. 斜め座りを強いられるペダルレイアウト。
2. 後席の床が高く、体育座りを強いられる。
3. 意外に荷物が積めない。
4. 長距離ドライブが楽しいクルマなのに、経路充電の問題は解決されず。
5. 廉価グレードとして2駆が用意されるが、EVとしては素性の良くないFWDになってしまう。
6. EV故に、リセールは全く期待できない。
総評 いつもの日産グローバル本社ギャラリーにて、高速走行(プロパイロット2.0体験)を中心に約40kmほど試乗させて頂いた。

電動四駆ならではの操縦安定性、静粛性については本当に感心させられた。ペダル配置は酷いが、内装の質感も3シリーズやCクラスを上回り、900万円近い価格も納得できなくもない。

しかし、今の充電インフラ状況においては、EVは自宅で充電し、それで走れる範囲で使うのが現実的なので、アリアみたいなEVは使いづらいはず。

多少無理してでも大枚を叩いてクルマを買うのは、白物家電とは違って、クルマはある程度資産価値を持ち、万が一の時は売却して利益を得ることができるからだと思うが、日本におけるEVのリセールは今のところ壊滅的なので、ボルボXC40 Rechargeのレビューでも書いたが、やっぱりプレミアムEVはリスク商品でしかないと思う。

ネガティブなことばかり書いたが、EVとしてみれば、アリアは非常に完成度の高いクルマだと思う。高いだけあって、テスラよりはずっと丁寧に作られているクルマである。
項目別評価
デザイン
☆☆☆☆☆ 4

外観については、横から見たスタイルは非常に綺麗だと思う。フロントフェンダーからルーフを経てリアまで一筆で描いたようなラインが印象的。
ただ、マイナーチェンジでカッパーとかワインレッドのような明るい色がなくなってしまったのは、残念。


内装はワイド感を強調したもの。組子細工をモチーフにしたり、欧州車とは明らかに違う仕立てが良いと思う。


上級グレード(プレミア)のシートはナパレザーとなり、ベンチレーションが付く。座り心地は非常に良いが、ペダルレイアウトがフランスの右ハンドル車のようにドライバーに対して左側にオフセットされているのが重ね重ね残念。EV専用設計ならフロントタイヤの位置も自由に設定できるはずなのに。
走行性能
☆☆☆☆☆ 5
今回試乗したe-4ORCEは前後に218ps/300Nmのモータを搭載する。(FWDはフロントのみ)
EVらしく、アクセルに対するトルクの出方がリニアで気持ち良い。この感覚を味わうと、EVってやっぱり良いなぁと思う。

今回試乗したリミテッド(既に販売終了)は90kWhバッテリーのAWDなので、0-100km/h加速は5.1秒だそう。個人的にはその辺はどうでも良いと思っているが、ご参考まで。
乗り心地
☆☆☆☆☆ 5
4輪でトルクベクタリングが行われるので、高速コーナーでもオン・ザ・レール感覚で曲がる。アウトランダーPHEVもそうだったが、路面をタイヤが鷲掴みする感覚である。
先日乗ったCX-60も良く曲がるクルマであったが、あちらの方がより軽快な印象。実際にCX-60の方がアリアより500kg近く軽いし。

また、静粛性は素晴らしかった。
高速でもロードノイズの侵入は少なく、スタッフの方とも普通の声量で会話ができた。


タイヤはアリア専用のダンロップ SP SPORT MAXX 050 255/45R20 101Vを履いていた。吸音スポンジが入ったタイヤで、静粛性向上に大きく寄与していると思われる。

試乗車はプロパイロット2.0搭載と言うことで、首都高湾岸線にてハンズフリー運転を体験した。ボタン一つで車線変更をしてくれたり、ナビゲーションに連動して高速の出口までリードしてくれたりと、一般的なADASから一歩進んだ機能を体験できた。
なお、ハンズフリー機能は制限速度+10km/hの範囲までしか使用できないようになっており、法令順守が大前提である。
積載性
☆☆☆☆☆ 2

荷室容量はAWDで408Lだそう。
2WDだともう少し増えるそうだが、このクラスであれば500Lくらいは欲しい。
燃費
☆☆☆☆☆ 4

EVが苦手とする高速走行がメインであったが、電費は6.1km/kWhであった。アウトランダーPHEVよりも優秀。

なお、B9 e-4ORCEの場合、WLTCモードにおける一充電走行距離は560kmとのこと。
なので、実際の走行可能距離は400km少々と言ったところか。東京から伊豆ぐらいであれば何とか無充電で往復できるかもしれない。
価格
☆☆☆☆☆ 2
試乗車は既に完売した「リミテッド」であるが、ほぼ同じ装備を有する「B9 e-4ORCEプレミア」が約860万円。テスラモデルYより高く、メルセデスのEQBに匹敵する価格である。

クルマの出来からしてリーズナブルだとは思うが、何しろEVはまだバッテリー含めて進化途中と言うこともあって、ガソリン車と比較して短いサイクルで乗り換える乗り物なんだと思う。

そうすると尚更リセールバリューが大事なのだが、EVはバッテリーと言う爆弾を抱えているのでリセールが弱く、下記サイトによるとアリアの5年経過時の残価率はわずか22.80%だそう。
https://ucarpac.com/resalevalue/m002

ちなみに同サイトによると、同じ日産のセレナは64.5%、GT-Rは51.73%。ランドクルーザー70は驚きの110.26%!


実際、日産の残価設定クレジットでも、B9の場合で車両本体価格7,382,100円のところ、5年後の残価保証は約38%(2,805,000円)と言う弱気な設定となっている。

やっぱり買うのに勇気が要るクルマなのである。
その他
故障経験 試乗につき、割愛。
ブログ一覧 | クルマレビュー
Posted at 2024/05/02 17:54:02

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