■4日目 11/2(火) 天気:晴れ後曇り後晴れ
走行距離:118.3km
後編の開始です。
思わぬ晴れに気分は上々の中、アカハゲ山に2度も訪れ知夫里島の絶景に魅了されていた。
さて次はどこに行こうか。ツーリングマップルには特にコメントは無いが、折角なので島を一周したい。西側は大体周ったので、今度は東側に行ってみよう。
折角晴れたので、行きに来た道を戻る方向に向かってみた。
またもや先ほど停まった同じ場所に寄ってみる。やはり背景が違うと印象が全く違う。
望遠圧縮で撮影。
ウグイガ崎近くのスポットで撮影を済ませ、今度は知夫里島の東側を目指す。
走っていると、またもや似たような場所で牛障害に引っ掛かった。仕方ないのでのんびり待っていると、再度面倒臭そうにのそのそとどいてくれた。
見覚えのある、来居港へのループ橋を横目に知夫里島の中心部に出た。少々の集落と商店を横目に走る。少し道に迷いながら、県道322号を最後まで行ったが行きたい所では無さそうなので折り返す。
灯台の案内を頼りに進んで行くと、非常に心細くなる細い道を進んで行く。ここで、私的にかなりツボった光景が飛び込んできた。
完全一車線で心細くなりながら走っていくと、終点がだだっ広い駐車場?広場になっていて、13:10頃到着した。そこでパーっと視界が広がったところに、この牛が1頭ポツんと居たのだ。
言葉にすると何が面白いのか全く分からないだろうが、何となく非常にシュールな光景に見えて、1人で大爆笑してしまった。傍から見ると危ない人だが、もちろん周りに牛以外誰も居ないから出来ることだ。
この写真なら少しシュールさが伝わるだろうか。本当に1人でしばらく笑っていた。これだから旅は止められない。Google Mapによると、才ヶ崎というらしい。
しばらく撮影していると、笑わせてくれた牛君は山の中に入って行った。ありがとう、あなたのお蔭で良い気分になれた。
秋らしい空が広がっている。
アカハゲ山のインパクトには勝てないが、才ヶ崎の展望も中々良い。
先ほどまで居たアカハゲ山も良く見えた。
フェリーの時間が近づいてきたので、そろそろ港へ向かわなければならない。もう1か所くらい寄れそうなので、近くの島津島にでも行ってみよう。
13:30頃島津島遊歩道入口に到着。
漁船が通るためだろうか、橋がアーチになっていた。牛が泳いで島へ渡るようなイベントもあるらしい。この当時はオフシーズンかつコロナの影響でやってないだろうが。
アーチの頂上で撮影。
バイク置き場方向を望む。
一瞬だけ島津島に入ったが、時間が無いので引き返した。時間に余裕があれば、島津島を一周したいところだが、それはまたの機会があれば楽しみにしておこう。
一応ツーリングマップルにもあるが、この島津島にはオフィシャルなキャンプ場がある。ただ、バイクは通れなくもない・・・程度の幅しか道幅が無いので、荷運びはかなり大変なことだろう。ネットで探した時は、原付なら入り込んだ兵が居るらしい。
たっぷり楽しんだ、知夫里島を離れる時間が近づいてきた。来居港に向かった。
13:40頃来居港に到着。立派なターミナルがあるが、隠岐汽船の窓口しか無いので、島前内航路は係員に料金を払う仕組みらしい。
しばらく待つとフェリーが入ってきた。係員さんの誘導に従いフェリーに乗りつける。行きと同じ席に陣取り、再度コンセントを使わせてもらう。
フェリーは定刻通りに知夫里島来居港を出港した。4時間の滞在だったが、同じ所に2回行ったり、昼食をゆっくり食べたりしたが、ある程度ゆっくり周れた。もう少し時間が欲しかったが、2022年に島前内航路のダイヤ変更があったようで、今なら6時間滞在出来るらしい。それくらいあれば、ちょうど良い感じかな、と思った。
しかし、昨日の鹿児島のバイク乗りは何にも無かった。と言っていたが、彼がどう思ったか分からないが、私も同意見だ。何も無いのは間違いない。でも大変素晴らしい景色で、素晴らしい島だったと思う。今回の旅では一番印象に残った島になることだろう。
そんな思いと余韻に浸りながら、フェリーでゆっくりする。1つしなければならないことを思い出したので、やっておく。明日明後日泊まる予定にしている、出雲市平田森林公園キャンプ場は、利用料は無料だが役所にTEL連絡をしなければならないらしい。ぶっちゃけやらなくても利用出来ると思うが、ルールは従わないといけないと思うので、ちゃんとTELしておく。
一応キャンプブームの無料キャンプ場で、かつ11/3は文化の日で祝日だから空き状況が心配だったが無事受け付けてくれた。祝日なのでデイキャンプが何組か居る、と言っていた。1日だけなので、そんなに一杯にはならないだろうとは思っていたが、無事予約出来て一安心。天気予報も問題無さそうだった。
キャンプ場の予約を済ませたので、もう少しゆっくりする。のんびりしていると、フェリーは定刻通り西ノ島に到着した。まだ時間があるので、西ノ島を周らなくてはならない。
西ノ島到着時点で14:30だった。秋なので若干陽が傾き始めたがまだ行ける。どこに行こうか考えたが、ツーリングマップルに「雄大な景色の中を歩きたい」とある、摩天崖に行ってみよう。国道485号から県道315号に入ると案内があったので、摩天崖方向へ向かう。
西ノ島にも馬や牛が居たので、途中で止まってみた。非常に牧歌的な光景だ。
陽が射してないのが惜しいが、牛と島の素晴らしい景色。
牛と記念撮影。
朝の時点で西ノ島も素晴らしいと思ったが、摩天崖も期待出来そうだ。動物の撮影を楽しみ、摩天崖に向かった。
15:00頃摩天崖駐車場に到着。秋はやはり陽が短いので、既に太陽が傾いているのが惜しい。
摩天崖遊歩道は百選にも選ばれているらしい。250mの高低差があるので、中々大変そうだ。今日は少し厳しいだろう。
駐車場から既に素晴らしい景色が広がっている。
早速遊歩道に入る。動物除けのゲートを越える。
逆光がキツイが、木が無くて見晴らしが良い。
摩天崖にも馬がのんびり草を食べている。
人に慣れているのか、近付いても特に逃げる素振りは見られない。
島の風景を背景に牛が居て、とても牧歌的な光景だ。
絶景続きで撮影が非常に捗る。
旧日本軍の監視台があった。この窪みに隠れて監視をしていたらしい。
摩天崖に到着。海からほぼ一直線に257mの崖がそびえ立っている。
こんな高い崖は見たことがない。落ちたら即死だろうな。
この奥に遊歩道があって、通天橋まで繋がっている。前述したが、確かにここを歩くととても素晴らしい景色が見られそうだが、流石に今日は時間が無いのでまたの機会があれば是非歩いてみたい。
ベンチでのんびり絶景の摩天崖を楽しめた。
駐車場に戻り、摩天崖を出発する。まだ時間があるので、今度は通天橋に行ってみよう。
眺めの良い道を下り、先ほどの分岐を通天橋に向かった。バイクならすぐだが、歩くと高低差もあるので大変だろう。
駐車場に到着。先ほどまで居た摩天崖があんなに上に見える。
早速歩いて行くが、あの下まで行くことになりそうだ。結構な高低差を下らされた。下るということは登らなくてならないので、帰りは息が切れそうだ。
緊急車両用の道があったので、ここが通れればそれなりの高低差をバイクで稼げるのだが。車止めだけだったので、バイクなら通れるには通れたがおとなしく歩いた。
高低差は厳しいが、気持ちの良い風景を歩く。
通天橋に到着。確かに橋のようになっている。何故、あの真ん中だけが削れたのだろうか。自然が織りなす造形は、不思議が一杯だと思う。
望遠で撮影。岩肌が非常に険しい。摩天崖はホントに垂直直下の崖なのが分かる。
一面に芝生が広がり、こんな所でキャンプがしてみたいな、と思った。
小さな祠と鳥居がある、国賀神社に参拝しておいた。
ちなみに、通天橋・摩天崖を含めて国賀海岸というらしい。ツーリングマップルにも、この2つは必見とあった。遊覧船もあるみたいなので、今回平日の旅だから是非乗ってみたいと思ったが、何と10月でシーズンオフとなり、営業を中止していた。多分コロナは関係無い。日本海側とは言え、北海道ではないので11月まで雪は降らないと思うから是非営業してて欲しかったが、こればっかりは仕方ない。
最高だった摩天崖・通天橋の国賀海岸を満喫した。駐車場まで戻るが、予想通り息が切れる登りだった。しばらく息が整うまで休憩する。
息が落ち着いたところで出発。平日なので数は少ないが、国賀海岸には観光客がチラホラ居た。次はツーリングマップルにも載っている「国賀海岸を見渡す絶景ポイント」らしい赤尾展望所に行ってみよう。
県道315号に戻って、朝も通った鬼舞スカイラインに向かう道を行った。ハイドラを見るとショートカット出来そうな道があったので行ってみたが、何と途中で崖崩れがそのまま放置されていて、通行できなかった。それだったら、バリケードか何か置いといて欲しいな。
そんなことを思いながら、Uターンして朝と同じ道を進んだ。赤尾展望所の案内もあったので、今度は迷うことなく進む。
赤尾展望所の駐車場に到着。こちらには誰も居なかった。
誰も居ないのに絶景なのが、島旅の醍醐味。
もう少しで夕陽が沈みそうだ。
ツーリングマップルのコメント通り、通天橋と摩天崖が一望出来る。夕暮れなので赤味掛かっているのが少し残念。
柵が入ってしまうが、バイクと撮影。
頑張って方向も変えてみた。
赤尾展望所の絶景を楽しめた。ここに来る道の途中にも絶景が広がっていたので、そこでも撮影してみよう。
島前カルデラを西ノ島から望む。ただ、あまりカルデラ感は無いかな。知夫里島からが一番実感できると思う。
浦郷の集落が見えた。前述した遊覧船は、この集落から出港するらしい。
バイクも島前カルデラと一緒に撮影。
素晴らしいスカイライン感を出せたと思う。
この時点で16:30過ぎ。夕暮れをどこかで見たいところだが、今日は昨日のみつけ島荘では無く、国賀荘というところで風呂に入りたいと思っていた。みつけ島荘は時間制限要求もあったり、風呂も狭かった。国賀荘は展望が良さそうなので明るい内に行ってみたい。TEL確認はしていないが、最悪みつけ島荘が利用出来ることは確認済みなので何とかなる。
そんなことを考えていたので、もう1か所だけ。朝にも寄った、鬼舞スカイラインの途中で撮影して、終わりにしようかと思った。
さくっと同じ場所に到着。朝とはやはりまるで違う景色が広がっていた。
1日の終わりを感じられる夕暮れ感。
あと1時間くらいで日没だろうか。光のラインが出来ていた。
バイクも一緒に撮影。
バイクも一応入っているが、夕陽方向に向けると完全に黒潰れしてしまった。
全体的に道が狭いが、素晴らしい道だと思う。ここは、右側が盛り上がっているので、バイクを撮影するには良い場所だと思う。
最後の最後まで牛が居て、島ではないとありえない光景を満喫出来た。
これでタイムアップだ。前述通り、浦郷にある国賀荘に行ってみよう。朝来た時に既にこの構想はあったので、国賀荘がどこにあるか注意して周辺を見たが、見つからなかった。改めてGoogle Mapで見ると、現道はトンネルがあるが、旧道だろうトンネルを回避する道に行くと行けるようだ。
浦郷の集落まで出て、トンネルを通らずに行くと案内があって、無事17:00頃到着した。早速入ると、受付の方に声を掛けられたので「日帰り入浴したいんですが、大丈夫ですか」と聞くと、大丈夫と回答を貰えたので一安心。
この時ちょうどチェックインしてた人が話好きな方みたいで、受付の方と「風呂だけって言うのも出来るんか~」とか「兄ちゃんよく知ってるね」とか話し掛けられた。「ネットに出てました」と言うと、驚いていたがあまりその手のツールは使いこなせていないのだろう。
日帰り入浴は出来るのは調査出来たが、コロナの影響で休止している所も多いので、それだけが心配だった。話の背景までは忘れてしまったが「キャンプをしているので風呂だけ来た」というと「こんな寒いのにか」と驚いていた。「まだまだ出来ますよ」と笑いながら言っておく。モンベルの#2シュラフのお蔭ではあると思うが、11月一杯くらいまではキャンプは十分出来ると思う。
久しぶりの旅の会話を楽しみ、受付の方に大浴場の場所を案内されて早速入る。HP通り、海が見渡せてとても良い展望風呂だった。露天風呂が無いのが残念かな。せめて外で整うスペースがあると尚良いが。
しっかり1時間温まり、ロビーでしばらくくつろぐ。もう周囲はほぼ真っ暗だった。国賀荘を出発し、昨日も寄ったスーパーで買い出しして、18:30頃キャンプ場に戻ってきた。
昨日居た鹿児島のライダー3人組は引き払っていたので、別の島に行ったか本州に帰ったのだろう。その代わりに、どちらか忘れたが山陰ナンバーのバイク乗りカップルと、軽バン車中泊の人が増えていた。流石キャンプブーム。こんな島でロンリーキャンプにならないとは恐るべし。
既に風呂は済ませていたので、ゆっくりと夕食の準備をする。米を水に浸けて30分待って炊飯。何を食べたか全く覚えていないが、多分スーパーの品揃えが良くなかったので、非常食に持ってきたレトルトとカット野菜で済ませたような気がする。そんなんでも、キャンプ場で食べるキャンプ飯は美味かった。
後片付けを済ませて、しばらく夜風に吹かれながらまどろむ時間が好きだ。今日で隠岐諸島最後の夜なので、まだキャンプは2泊するつもりだが最後の島キャンプを楽しみたい。
明日は10:20西ノ島別府港発の便に乗って、本州に帰る。13:20に到着するので、国盗り巡りをしながら島根県出雲市キャンプ場になるべく早めに到着してテントを張る。もう着替えが無くなったので洗濯しなければならないが、泊まる予定のキャンプ場は市街地に近いので、あっさりとコインランドリーが見つかった。
撤収の進捗次第だが、出来れば今度は午前中の摩天崖を見れたら嬉しい。ただ、今朝もそれなりに夜露が付いていたので、時間は掛かるかもしれない。まぁ最悪は直接別府港に行くことにすればよい。
しかし今日は、絶景の知夫里島・西ノ島を青空で巡れたのがとても嬉しかった。まさに島ならではの風景・空気感・牛や馬が道路近くをたむろしているのは、島ではないと絶対に見れない光景だろう。そんなところをリアルに見れるというのは何と幸せなことだろうか。旅をしていてよかった、と思う一時だった。
そんなことを思いながら、22:00頃眠りについた。
宿泊地:島根県西ノ島町 耳浦キャンプ場 無料
風呂:国賀荘 500円
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