兵庫県立美術館に、「没後130年 河鍋暁斎 鬼才!Kyosai!」展を見に行ってきました。
河鍋暁斎は、幕末・明治にかけて活躍した絵師で、私の凄く好きな画人です。
一勇斎(歌川)国芳等その他に師事し、国芳や狩野派の影響を受けているものと思われます。
3歳で初めて写生をしたという天才絵師。
鹿鳴館やニコライ堂を設計した、イギリスの建築家ジョサイア・コンドルは、暁斎の弟子です。
(暁斎にとってコンドルは、弟子ではありましたが、心を許した大切な友人であり、また、たぶん、コンドルはこの天才絵師のパトロンの役割もしていたのではないかと想像します)
私は暁斎に関しては詳しいので、今回の暁斎展は少しだけ不満でした。
河鍋暁斎記念美術館所蔵の作品が中心となっており、それ以外のものが少ない。
上記で紹介した、ジョサイア・コンドルの「コンドルコレクション」や「福富太郎コレクション」などにも素晴らしい作品の数々があるのですが…
ボストン美術館その他、暁斎はかなりの数の作品を残しているので、暁斎ファンとしては、色んな作品を沢山観てみたいという欲がどうしても出てしまいます。
まあ、重要な絵画の展示はそうはなかなか行かないのは承知していますし、この展覧会ももちろん楽しめましたけどね。
上記は、「新富座妖怪引幕」という大変大きな引幕です。
展覧会会場の入り口前の通路に飾ってありました(もちろん、複製です)
酒を楽しみつつ4時間で書き上げたといいます!
兵庫県立美術館
安藤忠雄建築研究所が設計したものです。
RC(鉄筋コンクリート)造が専門の安藤さんならではの建築物ですね。
とても大きく立派な建造物です。
※なお、暁斎は「きょうさい」と呼びます。通常の普通に読んだ場合の「ぎょうさい」ではありません。
以前の「狂斎」の号の「狂」を「暁」に改めたものです。
※私のプロフィール画像に使用している絵も、暁斎の有名な絵で、河鍋暁斎がコンドルに贈呈した二曲一隻の大作「大和美人図屏風」です。
暁斎がコンドルの目の前で描いたものです。
「大和美人図」はコンドル氏や娘が亡くなった後、一時期行方不明となっていましたが、様々な経過の後、現在はオークションを経て日本人の方の個人蔵となり、京都国立博物館に寄託されています。
Posted at 2019/05/05 19:01:25 | |
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