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2017年06月12日 イイね!

東三河「花の木ダム」「四谷千枚田」「鳳来寺」へ

東三河「花の木ダム」「四谷千枚田」「鳳来寺」へ
6/10(土) 午後大気が不安定になり所により落雷との予報も天気は晴れ。最近は土曜休み日曜仕事が多いREO。又、休みにじっとしていられない性分、ましてや梅雨の晴れ間と聞けば尚更。今年は梅雨といっても2日降っただけで晴れが続いていますが…。さぁ何処行くと???言う事で、東三河地方へ



先ずは昔浜松へWSF通い時に気になっていたが、寄る事の無かった「花の木ダムの滝」

正式名は「長篠堰堤」。下流900mにある長篠発電所の取水堰堤。約150mの導水路の余水吐(よすいばけ)と呼ばれる満水位を超える水を逃がす目的の設備が滝の正体。
紫陽花咲き始めてました。

左手に見える赤い構造物が長篠堰堤(堤高8m。15m未満はダムとは呼ばない為堰堤)。東三河地方を流れる豊川の中流部、寒狭峡に有ります。長篠発電所は、日本で最初の縦軸式発電所(ナイヤガラ発電所)。現在でも現役で発電しJR飯田線に送電しているとのこと。


自然岩を利用し最大落差約16mを滝の様に溢流する様が、豪壮で美しく「花の木ダム」「新城ナイヤガラの滝」と呼ばれ静かな観光地となっています。滝の前に立つと水煙が立ちひんやりとした空気がとても気持ちいいですよ。大分県の白水ダム、秋田県の藤倉ダムとともに日本の三大美堰堤の一つです。

四谷千枚田。優しい方言の看板でお出迎え。


千枚田のある四谷地区は鞍掛山の南西斜面に広がる山間集落。棚田の標高差は約200mそこに1298枚(1枚平均0.9a、現在400程が休耕田)の棚田が広がっています。
メインの第一駐車場から農道を下ると下から棚田全景を見上げる事が出来ます。ここで殆どの方が滞在時間10分足らずで帰ってしまう。上から見下ろす棚田の風景も素敵なのに…。


見た中でおそらく一番小さな水田。畳一畳以下か?この水田の他全てが田植え機では無く手植え


水源は鞍掛山の中腹からこんこんと湧き出て川となり棚田の中心部を流れていますが、急斜面の為、川の水面は田の1m以上も下。


つまり川のかなり上流から引き込まないと水を得られません。今は自由の利く塩ビ管で水を上流から引いていますが、その昔は竹を割り節を取り樋にして水を引き込んで、その水を隣の田へ回し回しを繰り返し川から離れた田にも水を供給していたとの事で大変な苦労だったと想像できます。


今でも極一部で竹樋を見る事が出来ます。




大きな川が有る訳でも無く鞍掛山が貯えた雨雪水だけでこんな急斜面で多くの田が有るにも拘らず涸れた事は無いそうで、天竜川と言う一級河川を持ちながら時々水田が水不足との話を聞く者としては不思議な気さえします。

途中から農道の傾斜は急になりコンクリート舗装路は無数に散らばる細かな石で足は滑りそうになりますが、一番上まで歩いて見ると傾斜地の山林を大変なご苦労され開墾し集落を作ったことが分かります。その地に有った11名の命、家屋、田畑を山津波が押し流してしまいました。鞍掛山の転石や山崩れで流出してきた石を一つ一つ手積みし再築された石積の畔に棚田。


農道を歩かねば、四谷集落の方々の思いやこの景色の本当良さが分からないと思うのだが…。駐車場から僅かに歩いて10分足らずの滞在じゃもったいない。


石積み畔の中に見つけた宝篋印塔


山津波で多くの方が犠牲になった大災害という悲しい歴史が有ります。その歴史が有ったから今の素晴らしい景色が有り観光客が訪れる。四谷集落の方々はその観光客の為に仮設トイレを2ヶ所設置し、駐車場も整備し無料開放。でもここは観光地では有りません。生活居住区で何処にでも有る農耕地なのです。ですから売店等観光客がお金を落とすシステムが全く有りません。トイレ清掃協力金100円、駐車料500円の集金箱置いても良いんじゃないでしょうか?休憩用東屋へ残された空のペットボトルに弁当のごみ放置、農道を作業車が来てもどかない。農作業中の方に声も掛けず撮影する等、この景色の中でどういう心を持った人間なんだ!!!と思う事多々。そんなマナーの無い事をしていると農道への立ち入り禁止になってしまうのに…。

声を掛け撮らせて頂いた御婦人。「何処から見えたの?」から始まり前述の水利の話を教えて頂いたり、絶景ポイント等暫し談笑。田舎の方はお優しいですね。会話で心がほっこり御礼のご挨拶をし駐車場へ向かう。優しい気持ちになったのもつかの間、すれ違ったデジ一を持ったオヤジが御婦人に何も声を掛けずバチバチ撮影し始める、しかも立ち入り禁止の畔にも入って…。帰り際嫌な物を見てしまった。写真撮る人間のマナー云々って言われる訳だ。


大災害が有った場所です。訪れた人々もただ綺麗だと思うだけではなく、其処に大災害が有った事を認識して手を合わせ安らかに眠って頂けるよう祈って欲しいのもです。立っているその下でお亡くなりになった方が居たかもしれませんし、ましてや発見されなかったご遺体が眠っているのかもしれないのですから。

鳳来寺表参道の石段の前に立つ。何々?表参道登山口との記載の看板も有る。何で登山口?表参道でしょ?本堂までは石段の数は1425段。折角来たんだから表参道から正式参拝しましょうと一段登ると以前登られた方々が残してくれた天然木の杖が目に入った。2本借り4WD体制でいざ!登山開始。


10分足らずで三代将軍 徳川家光の命で建てられた仁王門到着。この時既に息は絶え絶え。仁王門をくぐると空気が凛とした雰囲気に変わりましたねぇ。

聖武天皇が病に倒れた時、光明皇后が薬師如来に祈願したら完治したと言われ、仁王門にかかっている額の字は光明皇后の筆とされています。

仁王門からは、更に石段は急になり引き返そうかとさえ思いました。この登山参道にでっかいデジ一2台襷掛けに持ってきたカメラ好き性のアホさ加減に呆れましたが、参道脇に置いて行く訳にもいかない休憩しながら撮りながら自分と戦いながら本堂を目指します。

現存する国内の杉では一番高い60mを誇る傘杉。


松高院


更に険しくなります。


杉の大木にはシダ類が茂り幻想的。


医王院。


葵の紋も見えます。椛の新緑が綺麗ですが…。


本堂が近付くと石段の幅は狭まり、休憩する場所は無く。その場に立ち尽くし息を整るのみ。これは正に寺では無く山城か要塞か!修行僧の特殊訓練の場所ですね。


利修上人は、鬼と竜を家来にしていたが、そのどちらかが付けたと言われる岩に刻まれた大きな鋭い爪跡。


参道脇には幾つもの石仏が有り心癒されます。


参道入り口から写真を取りながら大凡40分ほどで本堂へ到着。

ヘロヘロでブログネタ等記憶に留める余裕など無し。

本堂からの景色


参道の急石段は帰りも大変。医王院を超えた辺りから膝は笑い、脹脛と太腿はプルプルしだし木の根っ子には躓く始末。足腰に自信の無い方やワンピースにヒールの有るパンプスの尾根遺産にはお勧めできません。実際ブルーのワンピースの可愛らしい彼女連れのカップル、引き返しましたから…。

仁王門迄来てお邪魔しましたとペコっと拝礼。柵に寄っかけて有るのがお借りした二刀流の杖。帰り参道は約30分。


鳳来寺は鳳来寺山の山頂近くにあります。鳳来寺の正式名は、煙厳山鳳来寺。寺に伝わる話では開山は利修仙人により大宝2年(702年)。本堂は大宝3年(703)の創建。

利修上人が百済に渡って仙術を身につけて鳳凰に乗ってこの山に降り開山した。又、文武天皇の病気平癒祈願に、鳳凰に乗って現れたという伝えがあり鳳凰を操る力を持っていた伝説から鳳来寺(鳳来寺山)と呼ばれたと言われています。

平治の乱で落ち延びてきた源頼朝が鎌倉へ移る前に匿われ鎌倉幕府の誕生後、頼朝が伽藍諸堂宇、三重塔等を新築し大々的な再興を行い大きく栄えました。

戦国時代には、近郊の菅沼氏から寺領の寄進を受けましたが、豊臣秀吉の治世では、締め付けに合い僅か300石の寺領を許されただけで困窮しました。

三代将軍徳川家光が、日光東照宮を参った際に於大の方が鳳来寺に参籠し、祖父徳川家康を授けられたという話を知ると大号令を発し東照宮と仁王門等の建立を命じ1,350石(東照宮含)が寺領となるなど大いに栄えました。

鳳来寺古絵図では、薬師堂(本堂)、東照大権現、別当松高院、鎮守権現、六所護法神、常行堂、利修仙人堂、三重塔、鏡堂、天神社、奥院、大神宮、弁天堂、毘沙門堂、弘法大師堂、元三大師堂、鐘楼、楼門などを有した大寺院だったことが分かります。江戸時代、庶民の一番の楽しみは寺院詣と言う旅行。この地域の東海道界隈は浜松の秋葉大権現詣(当時は秋葉神社ではございません)と鳳来寺詣で人気を2分し競い合っていた位だそうです。鳳来寺詣客で門前町や最大時は24も有ったと言われる院や坊は大賑わいだった事でしょう。


明治の神仏分離まで、東照宮の祭事も僧侶達が行っていましたが、新たに祠官が派遣され、鳳来寺と東照宮が分離されました。廃仏毀釈運動の影響も有り寺院・鳳来寺の衰勢は著しく、明治中期以降は困窮の窮みにあり廃寺に近かったそうです。

大正3年(1914年)に本堂を焼失しましたが、昭和49年(1974年)に再建。この長期に渡り仮本堂でした。

明治初期まで存在した諸僧坊も度重なる火災と明治以降の窮乏で廃絶。廃絶の諸僧坊跡地には石碑が立てられています。近年まで有った徳川家光の命で建てられた松高院と医王院も建物は残っていますが、無住職となり廃墟同然、窓や扉は壊れ、雨風が入り込む状況で、このままでは朽ち果てるしかありません。鳳来寺の学頭を交互に3年ずつ勤めていた由緒ある寺院ですが、残念な事です。

現在鳳来寺には、常駐の住職は居らず京都のとあるお寺の住職が兼務され年に何度か訪れるという。

頼朝、家光により栄華を誇った鳳来寺ですが、今は寂しい、残念な状況です。




門前駐車場から鳳来寺から数百メートルの東照宮へ今度は車で向かう。以前は1.000円との有料道路だった鳳来寺山パークウェイから再びアプローチ。昔彼女と訪れ貧困青年だった為1.000円は実に尊かったが、走ってこれで1.000円かよ!と憤慨したの事は懐かしい想い出。

駐車場から東照宮へ向かう道から門前町と表参道が見えます。最初に見たら登山参道参拝は止めたでしょう。


鳳来寺の鏡岩と鐘楼が見えます。


徳川幕府江戸時代ですから家康を祀るための東照宮が、沢山全国に造られ一時は500社以上あったといわれています。日光、久能山と共にうちが、日本三大東照宮だと言っているところは多いですが、関わりの深さという点ではここも三大の一つと主張しても間違いないでしょう。


社殿は日光や久能山東照宮を縮小した様な感じです。只、昭和45年の写真を見ると朽ち果てるのではないかと思わせるほどの姿です。車の通れる道路は無く1425段の石段しかございませんので大規模な修繕は出来なかったのでしょう。1971年(昭和46年)の鳳来寺山パークウェイの開通を受け4年かけて大がかりな修復工事が行われ、2002年から1年半で屋根の葺き替えや漆塗り等が行われ煌びやかな今の姿となりました。


総歩数13500歩ですが、四谷千枚田はかなりの傾斜地で約1時間半歩きっぱなし。鳳来寺は正に登山。小腹が空いた時に家から持ってきた米粉パン一個を食べただけで、楽し過ぎて昼食取るのも忘れてた。消費カロリーイイんじゃない。今、全身倦怠感に脹脛はパンパン。四谷千枚田、鳳来寺共に楽しみにしていた場所。四谷千枚田ではマナーの悪いカメラマン等に憤慨したも素晴らしい棚田風景に心洗われました。1時間半ほど滞在しましたがもっとゆっくりしたかったですね。鳳来寺は、又も明治政府の悪法、神仏分離令によって荒廃してしまった寺を見て非常に残念な気持ちに…。頼朝か家光の時代に見て見たかったですね。新城市観光課も朽ちた奥の院や朽ち始めた医王院に松高院も個人の寺院にて行政で何とかできる案件ではないとの見解。山岳信仰の素晴らしかった寺、何とかならないものか…。鳳来寺跡地的にならなければいいが…。四谷千枚田、鳳来寺何度も訪れたい場所になりました。

写真は鳳来寺境内で1本だけ赤く色付いていた椛。


あくまで個人のブログ、感想でしたが、REO的にはお薦めの場所です。東三河ドライブの際にはコースのご参考にして頂ければ嬉しいです。
Posted at 2017/06/12 19:47:15 | コメント(2) | トラックバック(0) | 日記

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