• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2016年02月11日

1988年のオーストラリア クレシーダのカタログ

1988年のオーストラリア クレシーダのカタログ 今回は、X80クレシーダのオーストラリア向けを取り上げてみます。

これまで、北米(リンクはこちら)・GENERAL(リンクはこちら)と取り上げてきましたので、第3の仕向地ですね。

詳細な仕様は追って紹介していきますが、北米 + GENERAL といった感があるかもしれません。右ハンドルということもあって、国内仕様に近いともいえるのですが、国内仕様をベースにこれを作るのは、意外と大変だったりも。

モデル変遷としては、国内同様に1988年8月に登場。1990年8月にマイナーチェンジを経た後、1993年2月にモデル廃止とされています。今回取り上げるのは前期となります。

それでは、以下、奥の間に紹介していきます。




2つ設定されていていたグレードの上の方となる、GLXのフロントビュー。

この角度からだと、一見すると国内のグランデ ツインカム24と見間違えそうですが、フロントグリルの”TOYOTA”エンブレム、フォグレスのヘッドランプ、フロントスポイラー等、ディテール部は微妙に異なります。

エンジンは、この世代から7M-GEを搭載。
先代は、5M-GEでしたから、排気量アップ&4バルブ化による高出力はセールスポイントの一つだったのです。





GLXのサイドビュー
前期クレシーダのみに設定されていたフロントスポイラーは、ハードトップの流用に見えて、実は専用品番となります。この佇まいは、私がフロントスポイラーを装着する動機になりました(笑)
残念ながら、後期では省略されちゃうんですけれども。

その他は国内セダンと共通の部品が殆どですが、フェンダーアーチとドアサッシの両メッキモールは省略されています。

あとガラス類だけは国内とも他仕向地とも違うオーストラリアの専用品番だったと記憶しています。赤道に近い地域ということで、特別に紫外線対策が施されているか、あるいはグリーンガラスなのか、調べるまでには至らなかったのですが。





GLXのリヤビューです

国内には、このミディアムレッドパール(3H3)は設定されることはなく、赤系では初期のみダークレッドパール(3H4)が設定されていましたが、それも1年でカラーバリエーションから落ちることになります。
国内ではなかなか選び辛い感もありますが、地味目な印象を一変させていて悪くないと思いますね。

エンブレムは左から、「GLX」「TOYOTA」「CRESSIDA」となります。北米/カナダでは省略されていたトランクキーオーナメントは、GLXのみ標準。

この地のテールレンズは国内と共通ですが、後期ではGENERALのレンズにリヤガーニッシュ付となって、印象が大きく変わっています。

あとは、リヤクォーターのパワーアンテナ、リヤトレイのバルブ式ハイマウントストップランプ辺りは、国内と異なります。共に後付けしようとするとなかなか難易度が高かったりです(笑)





GLXのインパネです。

これも一見はハイメカ グランデ風ですが、220km/hスケールのメーターやクルーズコントロールが仕向地を静かに物語ります。

エアコンパネルは国内だとLG/GR系と同じプッシュ/レバー併用式。オーディオにはサテライトスイッチと、放送帯の関係からか左ハンドル用が組み合わされていますね。

インパネパネルはグランデ系以外の黒素地ですから、センターポケットは蓋無ですし、カップホルダーも無。

これらの仕様違いがありながら、エンジンはこの時点では国内未導入の7M-GEというのが、萌えポイントだったわけです(笑)





GLXのインテリア

シート縫製は、北米の標準&GENERALとも共通する、国内ではチェイサーのアバンテ/ラフィーネに近いもの。この地の特徴として、法規が関係するのか、ヘッドレストの形状が前後共に縦方向に大きいものに変えられています。

オーディオは6スピーカーですが、バルブ式ハイマウントストップとの両立のせいか、インテグレーテッドスピーカーグリルは装備されていません。

やや意外なことにエアコンは、オプション設定でした。





エンジンは、先述のとおり7M-GEが選択され、他エンジンの導入はありませんでした。先代も5M-E → 5M-GE という変遷を歩んでいますから、パワフルであることが必須な地域と言えます。

このパワーを支える足回りは、もちろん4輪独立懸架。TEMSこそないものの、スタビライザーも前後に装着されています。
このパワーを支えるブレーキは、もちろん最強の4輪ベンチレーテッドディスク・・・ではなくてリヤディスクはソリッド。次に掲載するGLのタイヤからして、どうやらフロントブレーキも14インチ対応の小径と推測されます。経験からして、パワーに対して容量が不足している気がしますが、大陸横断的使用環境のため、止まることは少ないという割り切りかもしれませんね。

GLXのタイヤは、205/60R15.北米/カナダは195/65R15でしたから、ここは奢られていますね。





順番を少し変えて、左は廉価版のGL、右は裏表紙です。

GLは、先代の85年途中から追加されたグレードです。
国内だとLG/GRに近い感が強いものの、黒バンパー&ドアミラー等さらに廉価グレード的な部分もあります。

ボディカラーは、これも国内未設定のスーパーシルバーIII(176)。ややビジネスライクな感もありますが、国内に設定されていても不思議ではないカラーですね。

タイヤは195/70HR14で、7M-GEのパワーを支えますが、アルミホイールは標準装備。

オーディオはこの時点では国内未導入の2DIN一体型デザインのカセット付レシーバーが4スピーカーとセットで組み合わされています。





GLXとGLの主要諸元表と主要装備一覧を大きめに掲載。
両グレード間の仕様差は、この表が分かり易いと思います。

国内の3.0グランデGよりも簡素な装いが幸いしてか、GLXでも100kg軽い1,440kgの車両重量が記載されています。

ここで、後期の仕様について若干の補足をしてみます。
後期ではGLが落とされて、その代わりにGLXの更なる上級、「GRANDE」が設定されています。GRANDEは、サンルーフに本革シートが標準といった具合で、ある部分、国内以上の豪華仕様でした。



といったところで、いかがだったでしょうか。
北米/カナダ、GENERALとはまた違った地域特有の事情を感じていただければ幸いです。

北米仕様に比べると知名度は落ちてしまいますが、国内により近いものの確実に存在する微妙な仕様差は、自分的には琴線な部分です。
GLXあるいはGRANDEといったところは、自分のセダンに手を加えていく中での源泉の一つでもあったのです。


ここで余談を一つ。
今から10年以上前に、話のネタ大半で、この地の中古車(主に後期GRANDE)を調べたことがあります。この地域なら右ハンドルの触媒付、しかも7M-GEを積んだ豪華仕様のセダンに食指という具合です。

ところが検索で見つかるクルマは、15万キロ以上が当たり前、中には30万キロ以上の強者もありという具合でした。紫外線の影響による内装のインパネ等の傷みとか、トレーラーヒッチ付のクルマが多い辺りも、この地域ならではの特性を感じさせたものです。

考えようによっては、それだけの距離を十分に消化できるだけの耐久性が実証されているとも言えるわけで、その耐久性の高さを改めて再認識したんですけれどね(笑)
ブログ一覧 | カタログ話(輸出仕様編) | クルマ
Posted at 2016/02/11 22:24:50

イイね!0件



今、あなたにおすすめ

ブログ人気記事

祝・みんカラ歴10年!
怪さんさん

こんばんは。
138タワー観光さん

6/13 木曜日の朝‼️
ミッキーたんさん

曇り?晴れ?(蒸暑い)
らんさまさん

洗車後のバッテリー充電し、ロングド ...
はらペコ星人さん

㊗️愛車注目度ランキング/ノートe ...
IS正くんさん

この記事へのコメント

2016年2月11日 23:32
こんばんは

オーストラリア向けのカタログとは、貴重なものを拝見させていただきました♫

ミディアムレッドパール、似合ってますね。
しかし、日本ではこの手の色はこの車格では売れないのでしょうね・・・
国内でも、もっと大胆な色を出しても良いと思うのですがね。
近年の若返りク〇ウンやマー〇Xでは勘違いな大胆さですが><

暑いイメージがあるのにエアコンオプションは意外でした。
コメントへの返答
2016年2月12日 20:54
こんばんは

クレシーダだと、大抵出てくるのは北米仕様ですから、こちらは珍しいと思います。

この手の色だと、国内の地味な印象を一変させる効果がありますね。かといって、イメージを損なってはいませんし。
若返りとなると、つい大胆にやってしまっているのですが、中間領域の色でも、やりようがあると思うんですけれどね。

エアコンは国内と横並びだと思いますので、オプションだった末期ではないかと推測しています。
2016年2月12日 0:01
こんばんは。

貴重かつ素敵なカタログを公開して頂き大変ありがとうございます!

色やグレードも贅沢なコトは云いません!正直日本で乗ってみたいです

ゆうえす何とかは興味が無く、様々な媒体を観てもお腹がいっぱいなので(笑)
広大な国ですし
また、kangarooに激突されて、ボコボコの個体しか無いと思いますが…!
日本で走らせてみたい願望、そそらせますね!

絡み辛いコメント、お許しください^^;


コメントへの返答
2016年2月12日 20:59
こんばんは

お礼のお言葉をありがとうございます。あまり取り上げられることはないカタログのはずですので、楽しんでいただければ幸いです。

希少であることは間違いなさそうですが、国内仕様と区別がつかない可能性もありますね(笑)

当時調べた中古車だと、意外と外装は綺麗な個体が多かったです。走行距離と内装の痛みだけは、進行しているものが殆どでしたが。

右ハンドルの触媒付ですから、モノさえ見つかれば、輸入は可能かもしれません。見つかれば、の部分がかなり難しい年代なんですけれども。

コメント、全然大丈夫ですので、気にしないでくださいませ。
2016年2月12日 6:39
おはようございます。

日本仕様における前期ディッシュタイプの15吋アルミを前期セダンに履かせているところが、まるで我が家で乗っていたハイメカツインカムグランデのようです。実は先に保有していたGTツインターボが途中から16吋になった際、父は新品でそのホイールを注部品注文し元々履いていた15吋アルミを後で買い足したセダンハイメカグランデに転用していたのでした。

クレシーダの前期セダンにフロントスポイラーが装着されていたのは知らなかったので、凄く新鮮です(笑)シート素材もチェイサーアバンテ/ラフィーネ用のようなタイプの組み合わせというのも、ちょっと意外な感じもしました。
コメントへの返答
2016年2月12日 21:08
こんばんは

ツインターボの16インチ履き替えと、セダンハイメカグランデに純正15インチアルミの組み合わせは、かなり通な気がします。特にセダンは、当時拝見していたら、一瞬で視線を奪われていたような(笑)

セダンのフロントスポイラーは、社外品の存在こそ知っていたものの、純正品の存在が意外でした。これ、国内に設定があっても、よかった気がするくらいです(笑)
シート縫製は、何故かハイメカ用とは異なるんですよね。クレシーダが先でチェイサー用に転用したと予想するのですが、あえて変えた理由が知りたいところです。
2016年2月13日 22:24
こんばんは

3.0でGLというのが、いかにも輸出仕様車という気がします。
日本仕様がメインで、副次的に輸出を行っていた時代の最期の頃ですね。
かの地では、現在はオーリオン(日本名カムリ)が後継モデルですね。Grandeの名前も先代まで使われていたように思います。
コメントへの返答
2016年2月14日 9:29
おはようございます

3.0GLは、国内だと1Gや4S、一般輸出だと22Rとかになりますから、この地特有ですよね。
確かに、この後は現地生産が主となっていきます。
Grandeの元は、マスタングだと思うのですが、本家が使わなくなって以降も長く使われましたね。国内だとどうしても、マークIIのイメージが強いですが。
2016年2月15日 21:30
重量1440kgに3.0リッターの7M-GEの193psのハイパワーというのが良い!
と言うより「なぜお膝元日本にはそうしたバリエーションがないのか」臍を噛んだ記憶は未だ鮮明です―時に小生18歳、大学一年でした。
要は我が国で当時まだ残っていた「5ナンバー規制」がいかに恨めしいか歯ぎしりした次第です。
当時の国内GX81系マークIIだとこれに匹敵するバージョンは2.0のスーパーチャージャー付きグランデGしかなく、こちらは車重1480kgと重いところへ持ってきて所詮5ナンバーの悲しさ、トルクが立ち上がるまでタイムラグが有りどうにも自然なフィーリングとは言えませんでした。
といって210psのGTツインターボは燃費はリッター5-6kmが目いっぱいでいかに過給器付きとは言えとうてい「2リッターの中型乗用車とは思えない」大食いぶりでバランスが取れたバリエーションとは言えなかったものです。
何よりこれらハイパワー版バリエーションを買うとなると「不必要な装備までセットで買わされる」格好になり、ただのグランデ~GRサルーン程度の装備品で3リッターユニットが積まれたらマークIIも見違えるように素晴らしくなり、模範的な中型セダンへと生まれ変わるかと毎晩のように夢想させられたものでした。
そんな歯がゆさも、1990年に税制改正によって2.5リッターの1JZ-GE型180ps/24.0kgmユニットがノーマルのグランデに至るまで導入されたことによってやっと解消され、「日本代表」マークIIを、トヨタを応援する身としては春がやってきたと感じたものです!
「超豪華版」グランデGに3.0の7M-GE/「主流」グランデG~グランデに2.5(性能的には輸出用のレギュラー仕様7M-GEに優に匹敵!)/「激速バージョン」GTツインターボは2.5の280ps型1JZ-GTE、無論「廉価版」グランデ~LGにはおなじみ1G-FEと、同シリーズははじめて当を得た、本来求められるラインナップ艦隊が組まれたものです。
コメントへの返答
2016年2月15日 22:41
こんばんは

当初予定されていた5ナンバー枠の拡大が突如勃発したオイルショックによって凍結されて以来、実質的な枠の拡大に至るまでには、15年もの期間を要することとなってしまいました。その間、必要な動力性能を担保するものとして、過給機付は増え続けましたし、GX81系のように、同一エンジンに過給器付が2本立てとなるに至っては、5ナンバー枠が増え続ける車重に対して、限界に来ていたのを実感したものです。
コメントされている通り、81後期でラインナップが整理されたことで、本来の望ましい形となりましたね。当初は、2.5Lという見慣れない排気量に若干ながらの違和感もありましたし、1JZと1G-Gのグランデの価格設定には苦しみながらの値付けの感がありましたが(笑)
81の各エンジンに乗った経験からすると、2.5L以上のATでも苦にならないトルクフルな走りは、やはり魅力的でしたね。もっとも81のシャシーにはややフロントヘビーな感もあって、全体のバランスの点ではフロントが軽い1Gにも良さがあったというのが、もう一つの感想だったりします。
2016年4月10日 23:22
こん○○はm(__)m
お気に入りのブログで、再度拝読させていただきました。必要充分な装備に高出力エンジン、私の理想とする車に非常に近いです。

現行の国産車で近いのは、マークXの『250G』(GLは同Fパッケージ)、クラウンの『ロイヤル』かなと、妄想を暴走させております(汗)
コメントへの返答
2016年4月12日 19:26
こんばんは

ちょっと珍しい資料ではありまして、気に入っていただけて、嬉しく思います。

大陸ツアラーですから、大排気量をゆるゆると回してやる想定ですよね。
書かれている現代版はなるほどと思いつつも、現在のオーストラリアは派生モデルを含めてカムリ系が上級セダンの座を占めているのが実情だったりしますね。

プロフィール

「近況報告(令和6年4月編) http://cvw.jp/b/1984303/47684123/
何シテル?   04/28 21:33
3台計で20年以上の長きに渡って乗り続けたX80系からW204への代替がみんカラを始める動機となりました。 最初はW204関連を主とするはずだったのですが...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2024/6 >>

      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30      

リンク・クリップ

1989年式マークII3.0グランデG感想文 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2021/08/05 19:34:14

愛車一覧

メルセデス・ベンツ Cクラス セダン メルセデス・ベンツ Cクラス セダン
2013年9月14日納車 アドバンストライトパッケージ ボディカラー:988 ダイヤモン ...
トヨタ マークII トヨタ マークII
1995年12月登録(同型最終年月) 2001年6月購入 2013年9月譲渡 ボディカ ...
トヨタ マークII トヨタ マークII
1992年6月購入 2009年3月一時抹消 2009年6月永久抹消 ボディカラー:18 ...
トヨタ クレスタ トヨタ クレスタ
1991年7月登録 2000年11月購入 2001年6月譲渡 ボディカラー:27N パ ...
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation