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wild weaselのブログ一覧

2018年11月04日 イイね!

続・続・続・続・続・続バッテリー要交換?


「バッテリー要交換?」の続・続・続・続・続・続編です。
おそらく、これが最終回です。


給油と洗車で立ち寄ったENEOSで受けた、バッテリー無料点検でこんな結果をもらいました。


これをきっかけに、バッテリーテストについて調べて見ることにしました。
調査の手がかりは、この二つだけですが。
「負荷電圧10.76V」
「バッテリーサイズ D23/D20」

納車から11ヶ月、走行12,000kmのVMG、バッテリーは本当に要交換でしょうか?


*以下、独自の調査ですので、誤解や間違いが含まれている可能性が高いです。
*そんな見方もあるのか・・・程度でご覧ください。


MIDTRONICS製テスター MDX-P300 を調べたことから、
私がENEOSで受けた無料点検に使われたテスターが、
コンダクタンス法である可能性は非常に低いことが解りました。
詳細はこちら「続・続バッテリー要交換?」



インピーダンス法と思われるARGUS製 AA1000RPを調べたことからは、
ENEOSのテスターについて何も解りませんでした(;.;)。
ただ、ENEOSのテスターはCCA値を測っていない可能性が浮かんできました。
詳細はこちらです「続・続・続バッテリー要交換?



レジスタンス法と思われる、GSユアサ製 MBA-500を調べたことから、
ENEOSのテスターがレジスタンス法である可能性が高いこと解ってきました。
詳細はこちら「続・続・続・続・バッテリー要交換?



私が点検を受けた、ENEOSのテスターも写真を見る限りは
レジスタンス法であると思われるに至りました。
したがって、ENEOSで受けた点検結果の精度は高くないことも。
詳細はこちら「続・続・続・続・続バッテリー要交換?


ENEOSでこの無料点検を受けたのが 8月10日。
たまたまだったのですが、12検の予約をディーラーに入れていたのが8月18日。
さて、ディーラーはこのバッテリーをどう診断するでしょうか


ディ-ラーで使っていたテスタはこちら、パナソニック製のBlue Analyzer2。
型番はNHJJ1B21。現物を見せて頂きました。

メカニックさんの話によると、
診断中には、表層電荷を放電するようにテスターから指示がでることもあるそうです。


さて、注目の診断結果はこちら。

健康状態100%ですので、規定のCCA値を満足しています。
ポイントの一つが充電制御に関するコメント。
これは、このテスターが充電制御車に対応していることを示しています。


ディ-ラーでは比重も測ってくれました。

比重 1.27なので、満充電にはチョット足りないようですが正常です。

バッテリー液量もOK。


ターミナル、配線もOK。


ようするに、問題なしです。



結局、この一週間でバッテリーに関して二つの診断結果をもらいました。

一つ目がこれ。8月10日にENEOSでもらった、ENEOSテスターによる診断結果。

これをもらったときは、
昔、冬のコンビニでバッテリーが上がったときの記憶が蘇るほどの、衝撃を受けました。
しかし、始動性の実感や使用時間(11ヶ月)との違和感が大きかったので、
バッテリー交換の誘いは断りました。


二つ目がこれ。8月18日にディーラーでもらった、パナソニックのテスターによる診断結果。

この結果については、「やっぱりな」でした。
この一週間、バッテリーテスターについて調べていたからです。



この二つの結果について、自分が出した結論は以下の通りです。

「ENEOSの診断結果は、ディーラーの診断結果より信憑性が低い」


その理由は

・ENEOSの専用テスターは、レジスタンス法である可能性が高い。
・レジスタンス法は、診断結果がバッテリーの充電状態に大きく左右される。
・ENEOSのテスターが充電制御車に対応しているかどうか不明。
・パナソニック製のBlue Analyzer2は公式に充電制御車に対応している。
・パナソニック製のBlue Analyzer2はインピーダンス法と思われる。
 (内部抵抗、CCA値を測定している)
・私のVMGは、充電制御車である。


一言で言えば、テスターの性能差が大きいということだと思います。
噂の商法?については、検証が出来ないのでここには書きません。


最後に・・・

この結果をもらってから、既にほぼ3ヶ月になります。


暑かった当時に比べ、朝の気温は10℃程度に下がる季節になりました。
季節は変わりましたが、
「 NG 1」の最低ランク、かつ「お客様のバッテリーはだいぶ弱っています」
と診断されたバッテリーは、今日も元気で、しっかり始動性能を維持しています。

このシリーズはこれで終了です。
長々とおつきあいを頂き、有り難うございます。


充電制御車両の皆様については、
ENEOSのテスターによるバッテリー点検結果について、
慎重に判断されることを願ってやみません。
Posted at 2018/11/04 11:28:01 | コメント(3) | トラックバック(0) | バッテリー点検 | クルマ
2018年11月03日 イイね!

続・続・続・続・続バッテリー要交換?


気づいたら前回の書き込みから、2ヶ月が。
とても時間が開きましたが、
「バッテリー要交換?」の続・続・続・続・続編です。


給油と洗車で立ち寄ったENEOSで受けた、バッテリー無料点検でこんな結果をもらいました。


これをきっかけに、バッテリーテストについて調べて見ることにしました。
調査の手がかりは、この二つだけですが。
「負荷電圧10.76V」
「バッテリーサイズ D23/D20」

納車から11ヶ月、走行12,000kmのVMG、バッテリーは本当に要交換でしょうか?


*以下、独自の調査ですので、誤解や間違いが含まれている可能性が高いです。
*そんな見方もあるのか・・・程度でご覧ください。


MIDTRONICS製テスター MDX-P300 を調べたことから、
私がENEOSで受けた無料点検に使われたテスターが、
コンダクタンス法である可能性は非常に低いことが解りました。

インピーダンス法と思われるARGUS製 AA1000RPを調べたことからは、
ENEOSのテスターについて何も解りませんでした(;.;)。
ただ、ENEOSのテスターはCCA値を測っていない可能性が浮かんできました。

レジスタンス法と思われる、GSユアサ製 MBA-500を調べたことから、
ENEOSのテスターがレジスタンス法である可能性が高いこと解ってきました。




今回は、私が実際に受けた無料点検で使われたと思われる、
ENEOSのテスターを調べて見ます。



が、これは思ったより大変難しい(;.;)。

難しい理由のひとつが、公式情報を見つけられていないことです。
JXTGの公式サイトには「専用のテスターで電圧をチェックします」
と記載されていますが、テスター自体については記載を見つけられませんでした。

実際に私が点検を受けた「株式会社ENEOSフロンティア」のサイトも調べましたが、
こちらからはJXTGのサイトに飛ばされるだけで、結果は同じでした。

今回までに、テスター3モデルの調べた結果を載っけて来ましたが、
これらはすべて、公開されているカタログや取扱説明書を調べた結果です。

が、ENEOSのテスターに関しては公式情報を見つけることが出来ていません。


二つ目の理由が、実に情けないことに点検の現場を見ていなかったことです。
冷房の効いた室内でボーッと待っていた私がマヌケでした。
結局、テスター自体を自分では見ず、結果をもらっただけです。
二度とスタンドでバッテリーテストを受けることは無いと思いますが、
そういう機会が万一巡ってきた場合は、現場に立ち会うことにします。


色々とネットをさまよった結果、何とか見つけたのがこの画像です。
だだし、あくまでも可能性です。確実な根拠はありません。

Dr.BATTERYⅢ NMBT-500


Dr,BATTERY4 NMBT-600


2機種見つけたのですが、どっちだったのかは解りません(^_^;。
というか、そもそもこの2機種なのかどうかも解りません。

が、とりあえず、勝手に新しい方?と思われる方を観ていきます。

で、どうやって観ていくかと言えば・・・

これまでに、ここに載っけた3モデルも含めて、市販のテスター9機種について、
公開されている公式の資料や取扱説明書、仕様書を調べてきました。
なので、それらの調査結果を元に、写真から解る範囲でこのテスターの操作系を観て、
このENEOSのテスターの構造、方式を考察していきます。

要するに、これ以降はどう頑張っても推測の域を出ません(;.;)。
間違っている可能性大です。



まず、テスター外観です。
左側には結果を印字するプリンター部が見えています。
半透明の部分には、私がもらった印字結果と酷似した紙も見えています。

右には5個のスイッチが見えてます。


それでは、これらのスイッチを観ていきます。


一番上が「モード切替」。
モードは三種類あります。
バッテリーテスト/オルターネーターテスト/バックアップ電源の三択です。

このモード切替スイッチから解ることは・・・
特にありません。
これからはどんな方式かを特定できません。


次が、「バッテリー選択」。 
0番から7番の8種類が選べるようです。
0: A19/B17
1: B19/B20
2: B24
3: D23/D20
4; D26
5; D31
6: 欧州車600
7; 欧州車700

よく見ると、1~5番も、欧州車用バッテリーに割り当てられていることが
操作パネルの一番下に印字されています。

この「バッテリー選択スイッチ」から解ることは・・・
自分の中では、これでENEOSのテスターはレジスタンス法に確定です。

コンダクタンス法やインピーダンス法では、内部抵抗を測定し、CCA値を算出します。
劣化度合いはバッテリーの基準値と測定値を比較して評価します。
なので、テストするバッテリーごとにバッテリーサイズもしくはCCA値を
正確に入力することを要求されます。

それに対しアバウトなバッテリー選択でテストを行うテスターは・・・
レジスタンス法の、GSユアサ製 MBA-500が思い当たります。

なので、ENEOSのテスターはレジスタンス法、だと考えました。


その次が「バッテリー温度」。
低温品/在庫品/走行直後の三択です。

このスイッチから解ることは・・・
特にありません。
バッテリーは温度で特性がガラッと変わってしまうので、補正が必要です。
なので、多くのテスターにこのスイッチは装備されています。
中には温度センサーがクランプに実装されていて、自動補正のテスターもあります。


次が「調整」です。
なにかを1、2、3の三段階で切り替えるようです。
なにを調整しているのかは、写真からは解りません。

このスイッチから解ることは・・・
過去見てきたテスターでは、同様のスイッチを見たことありません。
一体何を切り替えているのでしょうか。謎のスイッチです。


そして、最後のスイッチは「テスト開始」です。
これを押せばテストが始まると思われます。


ENEOSのテスターの写真を観て、考察した結果をまとめると以下の通りです。

・方式で言うと、昔から有るレジスタンス法の可能性が高い。
・写真からは使途が読み取れなかった「調整」スイッチが存在する。
・VMGの様な充電制御車のバッテリーを正しく判定できる機能があるか不明

以上のことから、ENEOSの判定結果は「参考値」と捉えることにしました。



さて、ENEOSがこう判断したバッテリー、よそではどう判断されるでしょうか?


謎解きはまだ続きます。
Posted at 2018/11/03 21:09:36 | コメント(0) | トラックバック(0) | バッテリー点検 | クルマ
2018年09月01日 イイね!

続・続・続・続・バッテリー要交換?


前回よりちょっと時間が開きましたが、
「バッテリー要交換?」の続・続・続・続編です。

給油と洗車で立ち寄ったENEOSで受けた、バッテリー無料点検でこんな結果をもらいました。


これをきっかけに、バッテリーテストについて調べて見ることにしました。
調査の手がかりは、この二つだけですが。
「負荷電圧10.76V」
「バッテリーサイズ D23/D20」

納車から11ヶ月、走行12,000kmのVMG、バッテリーは本当に要交換でしょうか?


*以下、独自の調査ですので、誤解や間違いが含まれている可能性が高いです。
*そんな見方もあるのか・・・程度でご覧ください。


MIDTRONICSのバッテリーテスタ MDX-P300 を調べてみて、
私が受けた無料点検で使われたENEOSのテスターが、
コンダクタンス法である可能性は非常に低いことが解りました。

インピーダンス法と思われるARGUS製 AA1000RPを調べたことからは、
ENEOSのテスターについて何も解りませんでした(;.;)。
ただ、ENEOSのテスターはCCA値を測っていない可能性が浮かんできました。



今回は、レジスタンス法を調べて見ます。
まず、測定原理です。


負荷を数秒つなぎ100A以上の電流をバッテリーから取り出します。
そして、負荷を切り離す時の電圧を測ります。これが「負荷電圧」です。
次に、負荷を切り離してから数秒後の電圧を再度測ります。これが「回復電圧」です。
バッテリーの判定は、負荷電圧および回復電圧から決めます。

このように、レジスタンス法もインピーダンス法と同じように、
バッテリーに蓄えられた電力を使ってテストを行います。
従って、原理的にバッテリーの充電状態がテスト結果を左右することになります。


一方、インピーダンス法とレジスタンス法の違いは、
負荷抵抗のつなぎ方の違いだと昨日まで思っていましたが、
これはみごとな大間違いでした(^_^;。

インピーダンス法では内部抵抗を測定、CCA値を算出していましたが、
レジスタンス法ではそれらは扱いません。
「負荷電圧」と「回復電圧」の二つだけを見ています。

考えてみればそうですよね。
コンダクタンス法やインピーダンス法では、電圧と電流の測定と判定に
マイクロプロセッサによるコントロールと演算が必要です。

一方、レジスタンス法ならば、
極端な話、巻き線抵抗器と負荷を断続するスイッチ、そして電圧計があれば出来ちゃう。
実際、そういう製品が今も売られています。
たとえば、これ。

だから、昔から有る・・・のでしょう。
充電制御やアイドリングストップ、ハイブリッドも無い昔から。


レジスタンス法と思われる製品を見て行きます。
GSユアサ MBA-500。お値段は8万円ぐらい。


取扱い説明書によれば、負荷を接続して5秒後のタイミングで「負荷電圧」を測定。
負荷を切り離して2.5秒後に測定した電圧が「回復電圧」です。
この負荷の接続と測定は自動で行われるので、プロセッサが搭載されているようです。


接続される負荷抵抗は0.06(Ω)なので12(V)だと200(A)流れる計算に。
(実際は電圧低下で10Vぐらいかな・・・だと170A)
バッテリーから取り出す電力は10(V)×170(A)=1,700(W)
負荷の接続時間は5秒間。

これで消費される電力は・・・

HB3 60Wのバルブ28本を5秒間バッテリーにつないで点灯するのと同じ。

もしくは、ハザードを約3分間点けっぱなしと同じ。
(23Wのバルブ4本を、0.5秒点灯-0.5%消灯で計算)


本当にギリギリのバッテリーなら、このテスター掛けたら上がっちゃうかも(^_^;。



バッテリー放電テストの設定メニューは2項目です。
・バッテリー温度:走行直後/0度/10度/25度の4種類
・バッテリーランク:JISは0~9番に区分される10種類/DINは3、5、6、7番の4種類

不思議なのが、このバッテリーランクの設定です。

私のVMGが搭載している純正バッテリは、JIS規格では75D23 CCA値では470(A)です。
このバッテリーテスターでテストする場合、バッテリーランクは5番を選ぶことになります。

が、なんと、この5番には以下のJIS規格のバッテリーが含まれます。

60B24、70D23、75D23、80D23、75D26、80D26、85D31、95E41、105E41

JISの場合、頭の2~3桁が性能ランクを表しており、60と105とでは1.75倍です(゜Д゜)。
CCA値で見ても、405(A)~540(A)と、1.33倍です(゜Д゜)。


先に見た、MIDTRONICS MDX-P300やARGUS AA1000RPでは、
バッテリーごとのCCA値を入力し、それを基準として実測値との比率を計算し、
新品に比べて何%劣化しているかを表示していました。

が、このユアサのバッテリーテスターは、これだけ能力差のあるバッテリーを
一つのランクにまとめています。

どういう基準で判定すれば、これだけ性能差のあるバッテリを
正確に判定できるのか、私には考えつきません。


放電テスト結果は次の5種類です。
良好/注意/要注意/早めの交換/要交換

これは、負荷電圧と回復電圧の組み合わせでマイコンが判定するそうです。
良好:負荷電圧が高い
注意:負荷電圧がやや低く、回復電圧が低い
要注意:負荷電圧がとても低く、回復電圧が低い
早めの交換:負荷電圧が低く、回復電圧が高い
要交換:負荷電圧がとても低く、回復電圧が高い

負荷電圧や回復電圧を、高い/やや低い/低い/とても低い、と判定する
閾値については、記載がありませんでした。


表示される測定値は以下の2項目
負荷電圧/回復電圧


測定上の注意事項は、
・・・精度に関するような注意事項はありませんでした。



では、GSユアサ MBA-500と私がENEOSでもらった点検結果と比べてみましょう。
左が取扱説明書に載っていた出力プリントサンプル、右がENEOSです。


地味なGSユアサに対し、カラフルなENEOS。見た目は大分違います。


が、しかし、
ついに、手がかりとの一致点を見つけました。「負荷電圧」です。

そして、この「負荷電圧」は、レジ寸タンス法の特徴で有り、一方
コンダクタンス法やインピーダンス法では取り扱わない要素です。

したがって、私がENEOSで受けた点検で使われたテスターが
レジスタンス法だったと考える大きな根拠になります。


でも、
本当にこれだけで、
例のテスターがレジスタンス法だと考えてよいのか・・・。
どうも十分納得できていない部分があります。


というわけで、謎解きはまだ続きます。
Posted at 2018/09/01 18:47:59 | コメント(0) | トラックバック(0) | バッテリー点検 | クルマ
2018年08月17日 イイね!

続・続・続・バッテリー要交換?



「バッテリー要交換?」の続・続・続・編です。

給油と洗車で立ち寄ったENEOSで受けた、バッテリー無料点検でこんな結果をもらいました。


これをきっかけに、バッテリーテストについて調べて見ることにしました。
調査の手がかりは、この二つだけですが。
「負荷電圧10.76V」
「バッテリーサイズ D23/D20」

納車から11ヶ月、走行12,000kmのVMG、バッテリーは本当に要交換でしょうか?


*以下、独自の調査ですので、誤解や間違いが含まれている可能性が高いです。
*そんな見方もあるのか・・・程度でご覧ください。


ミドトロニクスが特許を持つコンダクタンス法については、何となく見えてきました。
同時に、私がENEOSで受けたバッテリー点検は、コンダクタンス法では無いらしいことも。
バッテリーに負荷をつながないコンダクタンス法では、
「負荷電圧10.76V」という測定結果は出ないからです。



残った方法は二つ。インピーダンス法とレジスタンス法です。


この二つ、バッテリーに負荷をつないで挙動を調べるという部分は同じ。
なので、この2種類は原理的にバッテリーの充電状況がテスト結果を左右します。


インピーダンス法とレジスタンス法の大きい違いは、負荷のつなぎ方。
インピーダンス法では、負荷をつなぐ時間が短時間(1/10秒とかのオーダー)
なのに対し、レジスタンス法ではこれが数秒単位になります。

レジスタンス法では、100(A)程度の電流を数秒単位で取り出すため、
場合によってはバッテリーにダメージを与え、トドメを刺してしまう場合もあるそうな(^_^;。

そんなデメリットもあり、このタイプは最近減っているそうです。


測定原理です。


まずダミー負荷がつながっていない状態で、バッテリーの端子電圧を測定(無負荷電圧)。
次に、ダミー負荷をバッテリにつないだ状態で、バッテリーの端子電圧を測定(有負荷電圧)

この時、以下が成り立つので、
無負荷電圧(V)=(内部抵抗(Ω)×試験電流(A))+(ダミー負荷(Ω)×試験電流(A))
試験電流(A)=有負荷電圧(V)/ダミー負荷(Ω)

内部抵抗は、これで計算できます。
内部抵抗(Ω)=ダミー負荷(Ω)×(無負荷電圧(V)/有負荷電圧(V))-ダミー負荷(Ω)

そして、内部抵抗からはCCA値も計算できるらしいです。


インピーダンス法では、ダミー負荷を短時間バッテリーに接続するため、
その時の電圧/電流の変化は、パルス状の矩形波になります。
矩形波は、基本波+2次高調波+3次高調波・・・n次高調波と、
大変幅広い周波数成分を含んだ信号です。
このため、これを元に測定・計算された内部抵抗は、
直流抵抗では無く交流抵抗(インピーダンス)になります。

恐らく、これがインピーダンス法と名付けられた理由かと。



では、インピーダンス法と思われる製品を見ていきます。
アメリカ ARGUS製 AA1000RP お値段は6万円ぐらい。


カタログに依れば、負荷を接続している時間はなんと 1ms(1/1000秒)だそうです(゜ロ゜)。
ただ、テスト時の電流は100(A)だそうなので、端子電圧10Vとしても
バッテリからは1000(W)の電力を取り出すことに(゜Д゜)。


取説、カタログに依れば、
バッテリーテストのための設定メニューは3項目
・バッテリー定格電圧:6V/12V
・バッテリー規格:CA/CCA/EN7/EN2/DIN/Ω・・・JISは無いのでCCAで設定
・バッテリー基準値:CCA値を入力
WET、ゲル、AMGやリチウムイオンも種類の設定無しで測定可だそうです。
バッテリー温度も選択不要、自動測定です。


バッテリ-テスト結果はアドバイス/充電状態/寿命の3項目です。

アドバイスは、次の4種類。
すぐに交換/早めに交換/良好/充電して再テスト。
この四種類は、充電状態/寿命テスト/エンジン始動能力テスト/充電システムテスト
のテスト結果のマトリクスで決まるようなので無視。


充電状態の判定は以下の3種類。
充電不足/要注意/良好

充電量はバッテリー電圧で判定しているようです。
3段階の閾値は充電量50%、75%と記載されていましたが、
何Vを0%、100%としているかの基準は記載がありませんでした。


バッテリ寿命(劣化)に関する判定は以下の5種類。
すぐに交換/早めに交換/良好/要充電/充電して再テスト

これは、測定したCCA値と充電量のマトリクスで5種類に分かれます。

基準CCA値を100、その65%を0とした指数をBLとして、
BLが0以下なら「すぐに交換」、1~50なら「早めに交換」と判定です。

充電量の結果から「要充電」/「充電して再テスト」もありますが、そっちは割愛。

なお、ここで言う測定したCCA値は、充電量とバッテリー温度で補正しているそうな。
逆に言えば、補正しないと正確じゃ無いってことですね。


表示される測定値は以下の2項目
バッテリー電圧/CCA測定値

プリントアプトされる測定条件は以下の2項目
電池基準(CCA値)/電池温度


バッテリーテストの注意事項は・・・
負荷や充電は停止すること。

意外とシンプル・・・(^_^;。


では、ARGUS AA1000RPと私がENEOSでもらった点検結果と比べてみましょう。
左がカタログに載っていた出力プリントサンプル、右がENEOSです。


ARGUSの下二つ、エンジン始動能力テストと充電システムは無視するとして、

なんと「早めの交換をおすすめします」が一致しました。バキッ!!☆/(x_x)。


まず、ENEOSの「負荷電圧」を見ていきます。
ARGUSには、エネオスの「負荷電圧 10.76V」に該当する測定値は見当たりません。
これが何を意味するのか、判断材料が無く不明です。

この結果をもらったユーザーはどう考えれば良いのでしょうか。
不親切だと私は思います。


次にバッテリー関する表示について。

VMGの純正バッテリーは、JIS規格では「75D23L」、CCA値は「470A」。
(両者とも実物に表示有り)
ARGUSなら基準値として470を入力し、これが判定基準となります。


一方、ENEOSは「D23/D20」とバッテリーサイズが印字されています。

これはちょっと不思議なところで、「D23/D20」は印字の文字通りバッテリーサイズ。
物理的な外形寸法であって、バッテリーの能力を示していません。

たとえば、50D20 と85D23のCCA値は310Aと530Aで、まったく能力が違います。
能力が違うバッテリーに対し、同じ試験もしくは同じ基準で判定したら、当然判定は違ってきます。
そんなことは無いと思いますが、もし「D23/D20」をひとまとめにしてテストしていたら・・・。

単にバッテリーサイズを印字しているだけで、判定基準にはしてないと思いますが、
なぜ物理的なサイズを印字しているのか、ちょっと不思議です。


そして、CCA値。
MIDTRONICS MDX-P300も、ARGUS AA1000RPも、CCA値が表示されています。
しかし、エネオスの結果にはCCA値がありません。

単に印字していないだけで、測定値を変換して1~10段階で表示している可能性もありますが、
実は測定していないのでは、という疑いも・・・。



調べても調べても、疑問だらけ。
ENEOSの点検結果は情報が少なくて判断に困ります。



謎解きは、まだ続きます。
近々Dでバッテリー点検を受けてきますので、その結果も含めて継続調査です。

Posted at 2018/08/17 23:06:10 | コメント(0) | トラックバック(0) | バッテリー点検 | クルマ
2018年08月15日 イイね!

続・続・バッテリー要交換?


「バッテリー要交換?」の続・続・編です。

給油と洗車で立ち寄ったENEOSで受けた、バッテリー無料点検でこんな結果をもらいました。


これをきっかけに、バッテリーテストについて調べて見ることにしました。

調査の手がかりは、この二つだけですが。
「負荷電圧10.76V」
「バッテリーサイズ D23/D20」


*以下、独自の調査ですので、誤解や間違いが含まれている可能性が高いです。
*そんな見方もあるのか・・・程度でご覧ください。


バッテリーテスターは、その測定方法に三種類有ることが分かりました。
それらの、実際に市販されているバッテリーテスターについて、
公開されているカタログや取説なども含めて、もっと詳しく調べて見ます。


まずはミドトロニクス社が開発したコンダクタンス法の原理です。

バッテリに外部から交流を印加し、その電流や電圧を観測する方法です。

測定に、バッテリーにたまっている電荷を使いません。
そのため、他の方法に比べ、原理的にはバッテリーの充電状態に左右されずに、 
バッテリーの劣化を発見することが出来る・・・そうです。

交流で測定しているので、原理的には直流抵抗分と交流抵抗分
(インダクタンスとキャパシタンス)も見えているはずですね。


ミドトロニクス社の実際の製品を見ていきます。
MIDTRONICS MDX-P300 お値段は8万円ぐらい。


注目はクリップに線が2本づつ行ってること。
これは、4端子法と言われるもので、微少抵抗を正確に測るための工夫です。


取説、カタログに依れば、
バッテリーテストのための設定メニューは4項目
・電池の場所:車載/車外・・・これがコンダクタンス法の特徴です
・電池電池タイプ:標準/AMG/GEL・・・電解液タイプは標準
・電池規格:CCA/EN/IEC/SAE/DIN/JIS
・電池定格;CCA値を入力するみたい・・・?

バッテリー温度は自動補正ですが、テスターが異常を検知した場合は手入力です。

アイドリングストップ車/充電制御車/ハイブリッド車補機バッテリーの選択メニューはありません。
充電状態によって影響を受けないコンダクタンス法だから、区別なく測定可能なのでしょう。


テスト結果としては判定、測定値、測定条件が出力されます。

判定は以下の5種類
良好/良好だが充電不足/充電して再テスト/交換/セル不良

何を以て良好/交換としているのかは記載がありませんでした。

注目すべきところは、バッテリーの状態と充電状態が区別されているところだと思います(^^)。
これなら、単に充電不足のバッテリーを「要交換」と誤判定することを防げそうです。

バッテリーを売りたい人にとっては、都合が悪いかも知れませんが。


表示される測定値は以下の2項目
バッテリー電圧/CCA測定値

プリントアプトされる測定条件は以下の5項目
電池定格(CCA値)/電池タイプ/電池場所/電池温度/充電状態
電池場所とは、車載か単体かの区別です。


個人的には電池定格と測定値のCCA値が表示されれば十分かと思います。
その比率で劣化の程度が分かるので、交換するかどうかを納得して決められます。
ハッキリ言って、これ、欲しいです(^^)。


測定上の注意は次の3項目
鉄製のボルトで測定しないこと。
車載状態で測定する場合は、すべての電装をオフ、キーをオフ、ドアを閉めること。
走行直後のクルマはライトを点けて表層電荷を除去、1分以上バッテリーを休めること。

ミドトロニクスの製品でも、正しく測るには思ったより気を遣うようです。


ミドトロニクスブランドでは有りませんが、BOSCHのBAT131 はコンダクタンス法みたいです。

取説にコンダクタンスの記載があることと、測定メニューに車載/車外の選択があること、
取説の写真から4端子法であることが見て取れたこと、からです。

設定メニューや出力されるテスト結果もそっくりで、これはミドトロニクスのOEMかも知れません。
もしくは、ミドトロニクスの特許を使っているか、
もしくは別の方法でコンダクタンスを測っている可能性もあります。



では、ミドトロニクスと私がENEOSでもらった点検結果と比べてみましょう。
左が取説に載っていた出力プリントサンプル、右がENEOSです。


サンプルとの比較ですから、結果が違うのは当然として・・・
ENEOSの結果は実にシンプルで、計量値として表示されるのは「負荷電圧10.76V」だけ。

同時に、これでENEOSがコンダクタンス法では無いことがハッキリ解りました。
コンダクタンス法はバッテリーに負荷抵抗を接続せずに測定するので
「負荷電圧」という概念がないからです。


ということは、私はENEOSで受けたテストの方法は、
「インピーダンス法」か「レジスタンス法」のどちらか、です。



謎解きは、さらに続きます。
Posted at 2018/08/15 23:02:22 | コメント(0) | トラックバック(0) | バッテリー点検 | クルマ

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「@ゲロルシュナイダー 捕捉ありがとうございますm(__)m。」
何シテル?   06/08 09:46
最初に買ったクルマが SUBARU LEONE。 NISSANやMAZDAも1台ずつ乗りましたが、結局スバルに戻って、いつの間にかスバルは15台に。 2...

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