リヤシートを取り外すと、見えるんです。
シートの裏側にMIG溶接跡。ワイヤーが残ってますね。
リヤのタイヤハウスにも。それにしても、、、。
溶接跡きったねー。
しかも、穴空いてるし、、。
事故車?とも思いましたが、
全体のパネルを見るとどうも違います。
本当はハンダで埋めたかったのですが、
とりあえず液体ゴムを塗っておきました。
そして、このMIG溶接、暫く謎だったのですが、
最近判明しました。
奥多摩に行って色々な方とお話ししていると、、、
いらっしゃいました。
村山工場でスカイラインを作っていたよ、と言う方。
今までも何人か村山工場に勤めていた方にお会いした事はあるのですが、
今回はなんと車体課でボディーを作っていた方。
S54、57からハコスカ、ケンメリ、ジャパンまで作ったそうです。
もしかして、私の車も?!
工場が24時間稼働になり、夜勤が始まったところで独立して
板金工場を立ち上げた、と言ってました。
で、色々聞いていると、車体課の仕事はドンガラのボディを作るところまで。
ベルトコンベアの流れ作業ですが、1台組み上げるのに5分だったそうです。
それはそれは忙しくて、社内では「地獄の車体課」と呼ばれていたとか。
コンベアの横の壁にフェンダーなどパネルを何枚も立てかけておいて
初めにリヤフェンダー、サイドシル、ピラーなど横のパネルを合わせて
1枚にしておいてから、一気に床のパネルに立ち上げて、天井を最後に乗せたそうです。
ほぼ手作業で、スポット溶接機が重たかった、って言ってました。
チリが合わないときはバールでこじって無理やり合わせたり、
立てかけたフェンダーを倒して傷が付いた時は補修用パーツとして保管した、
なんて話も。
そして、溶接の件、2点ほど聞いてみたんです。
1,右側と左側の溶接技術のレベルが違いすぎる件。
(私の車は右がへたくそ、左はまあまあ。他にもそんな事を言ってる人がいました)
→コンベア両脇に一人ずつ配置される。左右の担当は別だから違う事はあり得る。
車体課の人は入れ替わるし新人も入ってくるので初めは下手。
2、溶接ワイヤーの件
→基本的にスポット溶接だが、溶接機もよく壊れる。
(当時の社内には「修理課」という、壊れた工具を修理する
専門の部署があったそうです。)
検査のラインで、スポットの不良や強度不足が見つかった時はMIGで補修する
ので、MIGの跡があってもおかしくないし、スポット溶接機が入らない
所は初めからMIGだった。
他にも、手抜きがうまい先輩なんかは、本来は3cm間隔でスポットを打つ所を
4cm間隔にして手抜きをしていたり、、、
昼休みにラインの上で自分の車の部品を加工した話だとか、
自分用にこっそりソレックスとかナルディを持ってきちゃった話だとか、、、
今となっては時効ですよね。
なかなか貴重なお話だったので、備忘録として書き留めました。
Posted at 2021/02/07 18:24:20 | |
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