• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

みちみっくのブログ一覧

2017年07月20日 イイね!

Z34 VDC解除のウソとホント?(3)

Z34 VDC解除のウソとホント?(3)さて、昨日まで、VDCをオフにする、全オフにする、といったことについてモヤモヤ状態の自分のアタマの整理を目的として長々と色々と書いてきました。
書く事はアタマの整理にはとても役立つと思います。

その上で今回、「VDC OFFスイッチ」に関して、自分にとっては衝撃的な事実が判明しました、、、。

で、まずはここまでに分かった事ですが、それは実は非常に単純で次の二つです。

(1)車両に標準装備されている「VDC OFFスイッチ」は車両の姿勢制御に関して、ABS機能とブレーキLSD機能のみを有効にさせる機能(スイッチ)である
(2)VDC全オフとはABS機能のみを残し、ブレーキLSD機能を(も)無効にする事を目的とした後付けの仕掛けである

(1)は取説に書いてある事そのものなので間違いの無い事実、(2)はその実装がどのようになっているのかは一旦置いておき、まあ、その目的である事に異論は出ないと思います。

ここで、「VDC全オフって何?どういう仕組み?」に突入する前の一旦の整理です。
私のZ34は既に某店にてVDC全オフ化を実装しており、それによるVDC全オフ状態でサーキットや広場を走ると非常に気持ち良い(クルマの動きが自然な感じがする:速く走れるか否かは別です、、)のです。
ただし、それって実はプラシーボではないか?いや、現実として警告表示も変わる(タイトル画像のような点灯状態になる)訳だし絶対に何かの動作が変わっているはずだ!でも何がどう変わっているのか良く分からない、、、というモヤモヤ状態が現在地点です。

そこでまず最初にハッキリさせたい事は、標準装備の「VDC OFFスイッチ」によるオフでも、オンの状態に比べて格段に気持ち良く走れるのは何故か?です。
これは、コーナーリング時にリアが滑ったり大きなロールが発生したような状態でも、「VDC OFFスイッチ」によってトラクションコントロールが解除されている事によって、「滑った→危ない→エンジン出力を低く抑えよう」という制御が行なわれない(=エンジン出力を抑えるという介入が発生しない)からでしょう。
つまり、「VDC OFFスイッチ」でオフにすることによって、ドライバーがアクセルを踏んだ分だけのエンジン出力が得られるので、VDCオンの状態に比べてふんづまったような感じにならずに前に進む(ような感じになる)ので気持ちイイというコトでしょう(もちろんトラクションコントロール以外の目的でのアクセル操作への電子的な介入は常にアリですが、、)。

ただしこの場合でも、取説に明示されているようにブレーキLSD機能は生きています。

そこで、この場合のコーナーリング時のブレーキLSD機能の制御(介入)を考えてみます。

コーナーリング時にはイン側よりもアウト側の車輪に荷重が多くかかる事によって車両がロールする事になります。これによってイン側の駆動輪が空転状態となるような場合には、標準的なオープンデフの場合には、イン側の駆動輪にのみ駆動力が伝達され、アウト側の駆動輪に駆動力が配分されない(配分量が少なくなる)状態となります。この状態(オープンデフの場合)ではいくらアクセルを踏んでも踏んだ分の駆動力がムダになってしまいます(=駆動力がイン側の駆動輪の空転の為に使われてしまいます)。

ここで、ブレーキLSD機能が介入する事になります。
この状態(一方の駆動輪が空転する状態)でのブレーキLSD機能の介入の仕方は、取説などにあるように「空転している駆動輪にブレーキをかける」というものです。
これによって左右の駆動輪の回転速度差を少なくして、接地している駆動輪にも駆動力が伝達されるようにして、接地していない(空転している)駆動輪の空転にのみ駆動力が使われるというムダを無くします

う~ん。ブレーキLSD機能、なかなか素晴らしい仕組みではないですか。
これであれば、オープンデフの車両でのコーナリング時(インリフト時)にもアウト側の駆動輪に駆動力が伝達されるため、わざわざ機械式LSDを入れる必要も無さそうです。(← なんだかウソっぽい、、、)
しかもこれであれば雪道などの低ミュー路で一方の駆動輪が空転するような場合や、一方の駆動輪がミゾにはまって空転する場合等は、上手く進む事、脱出する事にとても役立ちそうです。

あれ?
でも、なんだかヘンな気がしますね。
今の状態をもう一度整理すると、「VDC OFFスイッチ」によってトラクションコントロールを介入させないことによってアクセル量に応じてエンジンの出力を得られるが、その上で、左右の駆動輪に大きな回転差が発生する様な場合には、生かされたままになっているブレーキLSD機能によってエンジン出力の最終出口となるタイヤの回転が抑えられている(ので推進力に繋がらない)、という状態です。

う~ん。ムダです、、、。
こう書いてみるとムダ、もしくは矛盾が良く分かります。且つ、ややこしいです。

ただ、ちょいと冷静に考え直すと、つまり、ブレーキLSD機能はいわゆるスポーツ走行を抜群に良くするためのものでは全く無く、低ミュー路走行時等の走破性をより良くするためのものと考える事が自然と言えるような気がします。
というように思い至り、改めて取説を見てみると、、、。



なんと!
これもまた取説に書いてありました、、、。

VDCオフスイッチは、ぬかるみや新雪から脱出するときに使うものだそうです。

当然ですが、ブレーキLSD機能は、スポーツ走行をより良くするための機械式LSDに代わるものではありません。
つまり、機械式LSDはエンジン出力を無駄なく両方の駆動輪に伝える事を目的とした(速く走るための)仕組みですが、ブレーキLSD機能は出しすぎたエンジン出力を一方の最終出口(駆動輪)で絞る事によって両方の駆動輪に(結果的にほんの小さな出力値になったとしても)エンジン出力を伝える事を目的とした(少しでも良いので確実に前に進むための)仕組みと言えるでしょうね。

「VDC OFFスイッチはスポーツ走行のためのものだ」と言う事は私自身の個人的な事実誤認(日産はそんな事は全く言っていません、、)であり、正しくは、「スポーツ走行の際にはVDC OFFスイッチによってオフとした方がベターである」という事ですね。この二つの違いはとても大きいです。
スポーツ走行時のVDC OFFスイッチによるオフは、本来の目的ではない機能を別の目的のために活用しているという状態ですね。

ココまで来てようやく、サーキット走行においてVDC全オフが好まれる(望まれる)理由はブレーキLSD機能は邪魔なモノだからだというコトの根拠が明確になりました。

あー、スッキリしました。

あとは最後、VDC全オフってどうやるの?(やってるの?)、についての整理です。
それは、、、せっかくなのでがんばって続けます、、。

(※ 夏休みの自由研究のような状態になっています、、、)

Posted at 2017/07/20 15:00:12 | コメント(1) | トラックバック(0) | サーキット | クルマ

プロフィール

「オイル処理待ち、、、」
何シテル?   12/13 10:13
みちみっくです。よろしくお願いします。 Z34ロードスターを購入したものの大して乗る事も無く、もったいないなー、と思い、そうだ、いちどサーキット走ってみよう!...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2017/7 >>

      1
2345678
910 1112 1314 15
1617 18 19 20 2122
23 2425 2627 2829
3031     

リンク・クリップ

発症六日目 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2023/07/07 17:32:01
[日産 フェアレディZ]Projectμ TYPE HC-CS 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2022/07/14 16:44:50
フェアレディZ(Z34)ロードスター のワンオフロールバー製作 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2022/07/04 17:49:06

愛車一覧

日産 フェアレディZ ロードスター 日産 フェアレディZ ロードスター
日産 フェアレディZ ロードスターに乗っています。 テニスに行く足にしか使っていませんで ...
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation