久しぶりに徳大寺有恒のエッセイを読んだ。
なんて素敵な文章なんだろう。
今、こんな文章を書けるモータージャーナリストはいるだろうか。
雑誌でもネットでも似たような試乗記事が溢れている。
それらの多くはスポンサーである自動車会社に忖度するかのような無難な内容のものばかりだ。
まるでプレスリリースの焼き直し。
「広いですね。」「スムーズですね。」「十分なパワーがありますね。」そんなことなら中学生でも書ける。
特に女性のジャーナリストの記事というのはひどい・・・・
女性目線だとか、主婦目線だとかでそれなりに評価する人もいるんだろうけれど、まるで洋服を褒めるかのような試乗記事にはげんなりする。
というのも、車ってやっぱりダンディズムなんだよな。
そうじゃ無いって人もいるだろうけれど、車を持つってことはやはりダンディズムなんだ。
でなきゃ、どう考えたって車なんて割に合わない買い物だ。
とりわけ、BMWの1シリーズなんて価値を見出せない。
小さなボディサイズにFRのレイアウト。
室内は狭いし、視界は悪く運転しにくい。
そんな車をなぜ選ぶのかって言うと、自分のダンディズムの表現がこれなんだよな。
徳大寺有恒のエッセイを読むと無性に車を走らせたくなった。
交通量の少ないワインディングへと向かう。
モードをコンフォートからスポーツへと変更する。
普段なら使うことのない領域までエンジンを回すと、こちらのテンションも高くなる。
ディーゼルだというのに、なんて素敵なエンジンなんだ。
精密機械を扱っているかのような緻密なフィーリングで回転が上昇していく。
118dのサイズ感がワインディングではピッタリだ。
これ以上のパワーも要らない。
これだから思い切ってコーナーに突っ込んでいけるし、アクセルを踏み込める。
後輪が地面を蹴る。遠心力とタイヤのグリップがバランスし、コーナーを駆け抜けていく。
ああ、なんて気持ちいんだろう。
Posted at 2019/01/27 17:12:49 | |
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