既にブレーキアシストなどの先進安全装置を搭載した車にお乗りの方も多くなってきていることと思います。私も現在の愛車であるCX-8でそれを手に入れたわけですが、ちょっと考えさせられる出来事がありました。
先日のことです。概ねタイトル画像のような信号交差点を、図の下から上に向かって走っていました。図中のオレンジ色の矢印が私の車の軌跡だと思ってください。
信号交差点で私の進行方向は青。そのまま直進していました。その時、突然、ガ、ガ、ガという音とともに自動ブレーキが作動。フロントガラスのHUD(ヘッドアップディスプレイ)には「ブレーキ」の文字が表示されました。自動ブレーキがかかったのは矢印の途中の×印のあたりです。
すぐに自動ブレーキは解除されて元通り走ることができましたが、突然のことで面喰いました。前走車ははるか前方を走っており、追突の危険性は全く無い状態でした。
ブレーキをかけなければならないような危険などどこにもない。最初は自動ブレーキの故障を疑いました。
しかし、フロントガラス越しに自転車に乗った女子高校生の背中を見て、疑問は解決しました。図中の水色の矢印が自転車に乗った女子高校生の軌跡です。自動ブレーキがかかった時点の彼女の位置は(概ねですが)水色の×印のあたり。
どうやら私の車は、その女子高校生が直進して私の前を横切る可能性を予測して自動ブレーキをかけたようです。ところが彼女は曲がり角でクルリと左折して行ってしまった。それを検知して自動ブレーキを解除したということでしょう。
もちろん、私も彼女に気が付いていなかったわけではありません。視野内に捉えてはいました。しかし、彼女が直進して私の目の前に飛び出す可能性は0とは言えないものの、それでは信号無視になるわけで、まず考えられない。
結果的に不要な自動ブレーキではありましたが、現在のCX-8に信号まで認識して判断しろと言うのは無理な話。
最初は誤動作を疑ったものの、よく考えるとCX-8の安全装備、優秀じゃん。その時は悦に入った私でした。
この件を次女に話しました。もちろん、CX-8の安全装備を誇るつもりでです。
実は次女は自動車保険の会社で働いており、契約者や修理工場からの苦情で、比喩でなく、よく泣かされているようです。ま、とにかく事故事例については私達より見聞きしています。その次女が私のその話を聞いた後に何て言ったと思います?
「追突されなくてよかったね。」
私とは視点が違う。
自動ブレーキは一瞬でした。ですが、たまにレースコースのテール・トゥー・ノーズかと思うようなほど前車に接近して走る後続車がいますよね。あの時、私の後ろにそんな車が張り付いていたら、確かに追突事故もあり得ない話ではない。
生涯無事故の方でも聞いたことくらいはあるでしょう、「少しでも動いていたら事故費用の負担割合は0にはならない」って話を。
仮にこの件で追突されていたとしたら、責任の大半は十分な車間距離を取っていなかった後続車のドライバーにあるでしょう。しかし、追突された私も動いていた。当然、後続車のドライバーは私に幾ばくかの負担を求めてくるでしょう。
しかし、私は事故の原因になるような挙動は何一つしていません。ブレーキをかけて追突事故の原因を作ったのは車です。
そんな時私は、例の上級国民様じゃありませんが、「私は悪くない。悪いのは車だ」と言うのでしょうか。
次女もまだ事故の原因の一端を安全装備に求めるような事例には出会っていないようですが、いずれ出てくる・・・・、いや、今までにないはずが無い。きっとどこかでは問題化してるはず。その内に人命に絡むような事例も想定されますね。そう言えばテスラでそんな話があったな。あれは結局どうなったんだっけ?
以前に、CX-8を購入した際に安全装備に関する誓約書にサインさせられた話をブログで書きましたが、今になって心配になってきました。
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CX-8 | 日記
Posted at
2021/06/28 23:41:36