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2021年05月06日

8年間をポロと共に過ごした総括

8年間をポロと共に過ごした総括
レビュー情報
メーカー/モデル名 フォルクスワーゲン / ポロ TSI ハイライン (2012年)
乗車人数 1人
使用目的 通勤通学
乗車形式 過去所有
総合評価
おすすめ度
5
満足している点  最も気に入っているのは、このクラスとしては驚異的に安定性の高いハンドリングです。路面状況の悪い場所や、緊急回避的な操作が求められるような場面であっても、ドライビングスキルの如何を問わず誰もが安全・安心に運転できる特性に仕立てられています。
 人によっては、もっとキビキビしたハンドリングを好む方も多いと思いますが、運転の得意ではない奥さんが乗ることを考えると、直進性が高くていかなる状況でも不安定な挙動につながりにくく、かつ、ハンドルさえ切れば程よく向きを変えていってくれる弱アンダーのハンドリングは、彼女にも安心して運転させられる好ましいものです。

 高速道路では、まさに「アウトバーンで育まれたクルマ」といった趣を存分に味わえます。
直進性が非常に高いので、走行中の修正舵が最小で済むのが、まず美点のひとつ。直線部分であっても、常に右に左にとわずかな修正をしなければならないクルマも多いですが、ポロはそれがほとんど必要ありません。ハンドルに軽く手を手を添えていれば、常にビタッとまっすぐ突き進んでくれます。高速道路の走行は、我が家のデリカよりも、むしろポロのほうが疲れもなく楽に走れると感じるほどです。
 また、安定性の高さも特筆すべき点です。例えば、高速道路の緩いカーブで、わだちなどによってできた大きなうねりを乗り越えるような場面があったとします。この時、上屋は大きく揺さぶられたとしても、タイヤだけはビタッと路面に吸い付いたままで、走行ラインを乱すことなくしっかりトレースしていってくれるのです。
 この時代のフォルクスワーゲン車はゴルフもトゥーランも、レールに乗ったようなビシッとした安定性の高さは、現行モデルよりも際立っていたように思います。

 こうした安定性の高さから想像できるとおり、ボディの剛性感も非常に高いものがあります。
ステアリング系統の緩さは全くなく、ハンドルにほんの少し力を加えただけで反応し、切った分だけ正確にノーズの向きを変えていってくれます。8年も乗った現在は、ちょっと反応がダルになってきてしまいましたが、新車当時は「コンパクトクラスでここまでステアリング操作に正確に反応するクルマがあるなんて!!」と感動したことを覚えています。

 エンジンが4気筒というのも良い点です。
 現在、1.5リットル以下のコンパクトクラスでは3気筒化がトレンドで、現行ポロも1.0リットルモデルは3気筒です。これと比べると、明らかに振動や音質の面では、旧型1.2リットルのほうが上質であると感じられます。アイドリングでは差が少ないですが、回転を上げるほど、4気筒のスムーズネスが光ってきます。
不満な点  ない、と言いたいところですが、高回転のパンチはもう少しあっても良いかなと思います。決して遅いわけではありませんが、下でのトルクが分厚い分、高回転まで回した時の頭打ち感が強く感じられてしまいます。

 装備面では、ACCでなくても構わないのでクルーズコントロールも欲しいところです。また、シートのリクライニングがダイヤル式なのは細かい調整が可能なのは良いのですが、やはりレバーで一気に倒せたほうが便利だと思います。以前乗っていたR32スカイラインのように、ダイヤルとレバー併用式だと最高ですね。
総評  誰でもが安心して運転できる、弱アンダーのハンドリングがとにかく素晴らしい。
 荒れた路面やハイスピード領域でも、ビタッと路面に吸い付いたようにコーナーを抜けていくので、手に汗握ることなくハイペースドライブを味わえます。また高速道路も、まるでレールの上に乗っているかのような直進性の高さで、修正舵をほとんど入れることなくまっすぐ走っていきます。

 小さな大衆車ながら、ドイツ車の良さを濃厚に味わうことができる貴重なクルマだと思います。
項目別評価
デザイン
☆☆☆☆☆ 4
 エクステリア・インテリアとも、フォルクスワーゲンらしい、シンプルで飽きのこないデザインで、新型が出た現在でも特に古さを感じません。凝縮された塊感のあるスタイリングは、大柄になった新型よりも、むしろ魅力的ですらあると個人的には思っています。特に斜め後方から見たスタイルは抜群です。
 インテリアは、ぱっと見ると素っ気なくさほど魅力的ではありません。しかしよく見ると、ダッシュ上部はソフトパッド(新型ポロやTクロスはハードプラスティック)が使われていたり、各部のチリ合わせは隙間が少なく精密に組付けられている、スイッチを押したときの剛性感が高くてカチッとしているなど、作りの良さを感じさせるものになっています。
走行性能
☆☆☆☆☆ 5
 4気筒1.2リットルのダウンサイジングターボは、街乗りレベルでは動力性能に全く不満はありません。低回転からよく効くターボのおかげで、ほんの少しだけ加速したいというような場面では、アクセルペダルをわずかに踏み足すだけで、シフトダウンもせずにグイッとクルマを前に押し出してくれます。1.2リットルという排気量からは想像もできないほど、低回転域でのトルク感はたっぷりとしたものがあります。

 しかしながら、アクセルを大きく踏み込んで高回転を使って加速していくような場合では、頭打ち感が強く、力強さは表示馬力(105ps)なりの加速力で、もう少し伸びてくれるといいなあということもしばしばです。
 下のトルク感があるわりに上でのパワーがいまひとつというのは、ディーゼルエンジン車に似たようなフィーリングです。もちろん、ポロの性格を考えれば、これは否定すべき点ではなく、逆に好ましい特性であると思います。

 また、ポロの特徴として、DSG(ツインクラッチ)が搭載されているという点も忘れてはなりません。
 通常、ツインクラッチは、素早く切れの良い変速が得られるのと引き換えに、車庫入れや発進時など極々低速時には、クラッチの断続によるギクシャク感があることが多いのですが、我が家のポロではそうした欠点はほとんど感じられませんでした。むしろ発進のスムーズさは、新型のポロ、あるいは上級のパサートよりも上なのではないだろうかとすら感じます。
 発進時、アクセルを踏み込むとエンジン回転がすっと上昇、それとほぼ同時に最小限の半クラッチでクルマが動き始め、そのままクラッチをスムーズに繋いでいくという一連の流れが、とにかく自然で滑らかに行われます。まるで、運転のうまい人のMT車に乗っているような感覚です。しかもそれが普通のトルコンATのように、特別な操作やコツもなく得られるというのも良い点でしょう。

 また、フォルクスワーゲンの乾式DSGは、ジャダーが出やすいとか、突然ミッションがつながらなくなって路上で立ち往生するとか、とにかく耐久性が悪く壊れやすいというのが世の評判ですが、我が家のポロにおいてはそうしたことは全くありませんでしたし、トラブルが出そうな兆候や徐々に調子が悪くなっていく様子も全く見られませんでした。ただ、所有中にDSGに絡むリコールが何回か出ており、その都度、ディーラーに入庫することがありました。
 また、そうした壊れやすいという評判を知っていたからこそ、なるべくミッションに負担をかけないような使い方をしていたというのも、ノートラブルで来られた理由のひとつかもしれません。たとえば、ポロを置いている駐車場は入口部分がかなりの上り坂になっているのですが、車庫入れ時はこの坂の途中で転回し、バックで坂を上がって車庫に収めるのですが、私は転回したら一度坂を下りて、下の平坦なところからバックを開始するようにしていました(クラッチに負担のかかる坂道発進にならないようにするため)。
 というように、リコールを含むメンテナンスをきちんとディーラーで受けていたこと、多少なりとも気を遣っていたことなどから、8年間を最後までノートラブルで調子良いまま過ごせたのかもしれません。
乗り心地
☆☆☆☆☆ 4
 乗り心地は人によっては「硬いかな」と感じるかもしれません。特に、純正装着されていたコンチネンタルのタイヤではその傾向が顕著です。段差を乗り越えた時のコツコツとした硬さが気になっていましたが、これは国産タイヤ(ダンロップ ルマン5)に交換したらすっかりなくなりました。
 硬いといっても、足が動いていないようないやな硬さではなく、必要最小限のストロークで衝撃を吸収していくタイプです。大きな入力に対しても余裕があり、コンパクトカーでありながら、いわゆるフラットライドな乗り心地が味わえます。
積載性
☆☆☆☆☆ 3
 リアシートは座面を持ち上げてシートバックを倒す方式。なので、リアシート背もたれ部分に傾斜がつくこともなく、フラットな荷室を作ることができるので、空間を無駄なく有効に使うことができるので、積載性は悪くないです。コンパクトなボディから想像する以上に、荷物はしっかり積むことができます。
燃費
☆☆☆☆☆ 3
 街乗りでは11~13km/lぐらい、遠乗りをすると16~18km/lぐらいです。ハイブリッド車はもちろん、最近のコンパクトカーと比べると、それほど良いとは言えないでしょう。ドイツ車ということでハイオク仕様になってしまうところも、ランニングコストを考えると痛いところです。
価格
☆☆☆☆☆ 5
 新車で購入。カーナビ、キセノンライト、マット、バイザー等のオプションをつけて諸費用・税金・値引き込みの総額は255万円ぐらいでした。
今から考えると、安いですね。
その他
故障経験 ●DSGリコールが数回
●ヘッドライトのコーティングがはがれてザラザラになってしまったためヘッドライトユニット左右交換
●O2センサー不具合によりエンジンチェックランプ点灯。部品交換。
●走行時、真っすぐ走っているにもかかわらずわずかにハンドルが左に傾いていたため、アライメント確認・調整。

以上はいずれも保証修理のため、出費はなし。

●ドリル歯を踏んでパンク。修理不能のためタイヤ交換。工賃込み18000円(ブリジストン ネクストリー)。その後、4本ともダンロップルマン5に交換(工賃込み5万円ぐらい)。
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Posted at 2021/05/06 15:25:47

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