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回転運動から回転エネルギーを得る ロータリーエンジンの考え方は単純
2018年10月19日

マツダ車が使っていたロータリーエンジンというシステムをご存じですか? 最後に搭載されていたモデルがRX-8でその生産が終了したのが2012年なので、すでに6年以上にわたって生産が停止しているエンジンです。しかし、ファンの間では今もロータリーエンジンの復活を望む声が大きく、また、ロータリーエンジン搭載車の人気も高くなっています。そこで今回はそのロータリーエンジンとは何か? について紹介していきます。
ドイツ生まれの日本育ち
ロータリーエンジンはドイツのフェリクス・ヴァンケルによって発明され、NSUヴァンケル社によって開発され、日本の東洋工業(現マツダ)によって実用化されたエンジンです。NSUヴァンケル社のロータリーエンジンが回ったのが1957年で、その年から1960年代~1970年代に掛けては世界中の多くのメーカーがロータリーエンジンの実用化に向けての開発を行いました。
ロータリーエンジンの基本的な構造は、ハウジングと呼ばれるケースの中に収められた三角おむすび型のローターが回転、ローター内に配置されたエキセントリックシャフトから出力を取り出すという構造です。一般的なレシプロエンジンはピストンの上下運動を回転運動に変換して出力しているほか、4サイクルエンジンのようにバルブを駆動するための弁動系に複雑なメカニズムが不要なため、シンプルで軽量な構造でエンジンが成立します。
軽量コンパクトでありながら高出力を期待できるということがロータリーエンジンの最大のメリットです。このメリットを生かすためにロータリーエンジンが搭載されるモデルはスポーツカーが多いです。世界で最初にロータリーエンジンが搭載されたモデルはNSUスパイダーで、1964年に市販されました。日本で最初のロータリーエンジン車は、コスモスポーツというスポーツカーで、ロータリーエンジン専用車でした。マツダの試作ロータリーエンジンは、1963年の東京モーターショーに出展されましたが、その際にはロータリーエンジンを搭載したコスモスポーツの試作車を、マツダの本拠地である広島から東京まで松田恒次社長がドライブしたという逸話が残っています。
ロータリーエンジンの弱点は?

初期のロータリーエンジン開発でマツダが苦労したのがシールの問題でした。シールはレシプロエンジンのピストンリングに相当する部品です。ロータリーエンジンでは回転するローターにシールが取り付けられています。ローターの3カ所の頂点に付けられるものがアペックスシール、表裏の辺の部分6カ所に付けられるのがサイドシールです。とくにアペックスシールの性能が問題視されました。そのほかには低速運転時のトルクが低く燃費が悪い、排気音が大きいなどのデメリットがありました。マツダはこうした苦労えを経て、コスモスポーツ用の10Aエンジンを世に出しました。
ロータリーエンジンのバリエーションと搭載例

コスモスポーツに搭載されたロータリーエンジンは10Aという形式で491ccのローターを2つ並べた2ローター方式で、コスモスポーツのほかにはファミリアやサバンナなどに搭載されました。10Aの後継は12Aと言われるモデルで、排気量は573cc×2で、当初はカペラに搭載、その後、サバンナ、ルーチェといったクルマに搭載され1978年に初代サバンナRX-7に採用されます。その後12Aにはターボ仕様が登場します。続いて655cc×2の13Aというエンジンが登場しますが、これはわずか3年だけ販売されただけでその使命を終えます。そして1973年に昭和50年(1975年)排出ガス規制に適合する13B型が登場します。13B型は654ccの単室排気量を持つ2ローターエンジンで、ルーチェやコスモに搭載されました。13Bは1985年にターボ化され2代目サバンナRX-7などに搭載されます。13Bはその後、進化を遂げながらアンフィニRX-7にも搭載。最終的には再び自然吸気に戻されRX-8に搭載されます。
1990年、マツダはユーノスコスモというモデルを世に送り出します。ユーノスコスモには、13Bターボのほかに世界初となる市販車用3ローターエンジンの20Bが搭載されました。20Bは単室排気量654ccの3ローターで、シーケンシャルツインターボが採用されていました。
ロータリーエンジンは市販車だけでなくさまざまなモデルが存在しますが、その話はまた次回以降にしましょう。
(諸星陽一)
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