大人気のジムニーの歴史は1970年に始まった

2018年11月7日

ジムニー

今年(2018年)に4代目がデビューしたスズキのジムニー。その人気は爆発的に高く、今注文しても納車は1年後だといいます。大人気のジムニーの歴史は1970年に始まりました。誕生秘話を含めて、今までの歴史を振り返っていきましょう。

ホープ自動車の「不整地用万能車」の製造権を取得して誕生した初代ジムニー

ジムニー

東京のイベントスペースで開催された発表会では会長の鈴木修氏のメッセージが披露されました。鈴木会長のメッセージは「昭和45年(1970年)に私が東京駐在の常務だった時代、ホープ自動車の小野さんから360ccの四輪駆動車で富士山の八合目まで行けるという話を聞き、映像を見せてもらいました。なるほど、小さなクルマが急斜面をものともせずにグイグイと登っていくじゃありませんか。その力強さと性能に惚れ込んで、小野さんにアイディアをご提供いただきながらスズキらしい開発を加えて世に送り出したのがジムニーです。発売当時はまさか半世紀にもわたってお客様に可愛がっていただけるとは思ってもいませんでしたが、熱狂的なファンの皆様、一人一人が深く愛して下さっていただいたおかげでここまでくることができました」……というものでした。

ホープ自動車というのは大正時代に創業された自動車メーカーで、軽オート三輪で成功したメーカーです。現在は存在しないメーカーですが、高度成長期にはさまざまなアイディアを盛り込んだクルマを登場させ、日本のモータリゼーション発展に大きく寄与したメーカーです。鈴木修会長が見たという四輪駆動の軽四輪はホープスター不整地用万能車と言われるものでしょう。このクルマは典型的なラダーフレームに単気筒の360ccエンジンを搭載した、副変速機付きのフルタイム4WDです。ホープスターのシャシーを見ると、サスペンション形式などは異なるもののレイアウト的には現在のジムニーと同一です。

スズキはホープ自動車から製造権を買い取ってジムニーの製造に取りかかります。ホープ自動車のアイディアを生かしながらスズキが持つエンジンや駆動系などを使い、初代モデルを製造。初代は1970年にはすでに市場に出されました。空冷2サイクル360ccエンジンで始まった初代は、水冷2サイクル360cc、水冷2サイクル550ccと進化をとげていきます。

もっとも変化を遂げた2代目

ジムニー2

2代目ジムニーは1981年に登場。エンジンは2サイクル550ccのままでした。1984年にはエンジンを4サイクルターボに変更、1990年には軽自動車の規格が変更されたことに合わせてエンジンが660ccとなりました。1995年にはリーフリジッドだったサスペションが3リンクリジッドになります。つまり2代目は2サイクル550+リーフリジッドでスタートし、4サイクル660ターボ+3リンクリジッドになるという大変革を遂げたモデルなのです。しかし、この時代のジムニーは非常に愛され、もっともヒットしたと言われています。

丸みを帯びたボディに従来ファンはちょっとがっかりな3代目

ジムニー3

1998年に登場した3代目はそれまでのジムニーとは異なり、丸みを帯びたボディが与えられました。また、従来は商用モデルのバンが用意されていたのに対し、一般販売モデルはすべて乗用になりました。ハードなイメージが指示されたジムニーだけにこの変更はファンを少しがっかりとさせました。仕様変更などは行われましたが、2代目のように劇的な変更はなく20年間作られました。

そして2018年に最新モデルへと移行します。現行となる4代目は、原点回帰なデザインで登場しました。ボディパネルがフラットなのはもちろん、ガラスまでもができる限りフラットなデザイン。現在注文しても1年以上の納車待ちという事実が、このモデルを待ちわびていた人がいかに多いかを語っています。

ジムニー現行


(諸星陽一)

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