ホイールを塗装することは素人に可能なのか?

2018年7月4日

ホイール塗装

クルマの足元をキメるのはなんと言ってもホイール。ホイールを交換するとクルマ全体のイメージがガラッと変わるものだけど、なかなかパッと交換できてしまうほど安価なパーツではありません。そこでひらめくのがホイールを塗装してイメージを変更しようという考え方です。また、お気に入りのホイールにキズがついてしまったので、補修ということでホイールを塗装し直したいという人もいるでしょう。

やっぱりタイヤはついていないほうが作業はしやすい?

どんな塗装作業でも同じなのですが、基本は塗装したいものだけにしたほうが作業効率があがるとともに仕上がりもきれいになります。ホイールの場合はタイヤのほかにバルブ部分もついていますのできれいに仕上げるなら、タイヤとバルブを外したほうがいい作業ができます。塗らない部分をカバーするマスキングという方法もありますが、タイヤもバルブも円形なのでマスキングをきれいに行うのは難しい作業となります。

ここにタイヤとバルブが外されたホイールがあるとして塗装を開始する前の作業を解説します。塗装をきれいに仕上げるためには、まずは現在の塗装をはがさないとなりません。剥離剤と言われる塗装をはがすための薬剤やスクレーパー、ワイヤーブラシ、電動ドリルに取り付けるワイヤーブラシなどもあれば作業効率は向上します。こうした作業がしやすいプレーンなデザインのホイールならいいですが、複雑なメッシュデザインのホイールはかなり難しいということになります。塗装がしていないような金属光沢のホイールでもクリア塗装が施されていることがほとんどなので、この作業は必須となります。

車のタイヤ取り外し

下地をどう作るかで、塗装の仕上がりは決まってくる

塗装がきれいにはがれたら、新しい塗装が乗りやすいように下地を作ります。キズがある場合はアルミ用のパテで埋めてから形を整えます。塗装面がツルツルだと塗料が乗らないので、細かいキズをつけて塗料の乗りをよくするのですが、粗すぎれば当然表面も粗くなります。600番~800番程度の耐水ペーパーで塗装面をくまなく処理することが大切です。この処理が終わったら、ホイールをきれいに洗って。さらに脱脂を行います。油分は塗料をはじくので仕上がりが悪くなります。

脱脂が終わったらゴミがつかないように乾燥させてから、塗料の乗りをよくする「ミッチャクロン」などのプライマーと呼ばれるものを吹き付けますが、その前にここでは塗りたくない部位にはマスキングをします。リムの内側、タイヤを装着すると隠れてしまう部分は塗っても塗らなくてもいいですし、塗料やプライマーがついても問題ありません。ただし、ナット穴やバルブを取り付ける穴は塗料が乗らないようにしておきましょう。ナット穴に塗料が残っていると、取り付けたときにナットがゆるむことがあります。

プライマー処理後にサフェーサーという下地材を塗ることもあります。比較的下地が荒れ気味の場合はサフェーサーで整える、下地がきれいな場合はサフェーサーは不要、というように思ってください。なお、サフェーサーを塗った場合は1000番程度の耐水ペーパーで磨き、再び洗浄と脱脂を行います。プライマー処理の場合は、塗装面を触らない(手の皮脂がつかない)ようにします。

ホイール塗装時のマスキング

いよいよ塗ります ホコリに気をつけて塗りましょう

いよいよ塗ります。使いやすい塗料はウレタン系です。ホイール用塗料という名前で売られている塗料もあります。気温が低いときは缶スプレーを40度くらいのお湯につけてガスの気化を促しましょう。例えばスポーク部分を塗る場合は、スポークに沿って塗るのではなく、90度交差するように塗ると仕上がりがきれいになりやすいです。その分、塗料にはムダが出るのですが、一般的に仕上がりはよくなります。一度に厚く塗ろうとするのは厳禁で、何度も繰り返しながら下地が見えなくなるように塗っていきます。すっかり塗り終わった後は、クリアを塗って仕上がりとします。

ホイール塗装後の乾燥


(諸星陽一)

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