ベッドやバッテリー、〇〇にも!?現代のクルマの使われ方とは?

2021年8月27日

車に乗りながら楽しめるイベントは様々!

クルマは極論すればA地点からB地点に移動するための道具ですが、移動中や停車中にもさまざまな物語が生まれます。そして今は駐車してあるときでさえ、いろいろと役に立つ…そんな存在になりつつあるようです。今回はクルマが停止しているときの使われ方を考えてみましょう。

この記事のPOINT
最低限の装備が整うと車内で生活が出来る
自動車に乗りながら映画・食事・宿泊などを楽しめる

クルマを宿泊スペースとして活用する

ル・マン24時間レースの取材に行ったとき、いわゆる民泊(B&B=ベッド&ブレックファースト)を利用しました。ピット近くの一軒家だったのですが、私に割り当てられた部屋は子供部屋でした。では子供はどうしていたか? 子供は玄関横の駐車場に駐められたキャンピングトレーラーのなかでした。ル・マン・ウィークの1週間、子供はキャンピングトレーラーで過ごし、民泊での収入に貢献していたのです。

普通のクルマではこうした使い方は難しいかもしれませんが、キャンピングカーの要件を満たしていなくても、車中泊できる最低限の装備さえあれば、食事やトイレは家のものを使うことができます。

クルマをバッテリーや電源として利用する

EVやPHVは電気を貯蔵できます。普通のハイブリッド車でも可能ですが、効率よくなおかつ上手に取り出せるのがEVやPHVです。100Vの出力が可能になっているモデルであれば、コードリールをつなぐだけで、家が停電していても100V電源を使うことができます。

さらにビークル・トゥ・ホーム(V2H)という機器使えば、自宅に直接給電できるようにもなります。安価な夜間電力をクルマに充電し、昼間はその電力を利用して電気代を節約…というようなワザも使えます。

クルマを劇場やレストランの客席として利用する

かつて日本にもドライブインシアターが幾つかありました。ドライブインシアターとはクルマに乗ったまま映画を見ることができる施設です。音声は基本的にクルマのFMラジオから流れてくるのですが、FMラジオがない人は音声端末をレンタルできました。コロナ渦のなか、何カ所かで簡易的なドライブインシアターが開催されましたが、ウィズコロナの時代には本格的にドライブインシアターが復活する可能性もあります。



映画だけではなく、さまざまなショーや展示をクルマに乗ったまま鑑賞できるようになるかもしれません。コロナ渦のなかで、クルマに乗ったままアートを鑑賞するイベントが海外で開催されたシーンがニュースで流れていました。そういえば、サファリパークなどはクルマに乗ったまま楽しむ動物園ですね。

また、現在のドライブスルーは買って帰ることが前提になっていますが、アメリカのドライブインなどでみられるような、クルマで乗り付けてバーガーやドリンクを運んでもらい、食べてから店を出て行く方式も増えるかも知れません。ちなみにこの方式は消費税が10%なのか、8%なのか微妙ですよね。沖縄のA&Wが採用しているので調べてみると、基本が持ち帰り扱いで8%。客が施設内で食べていくと申告した場合は10%で運用しているとのことでした。

諸星陽一
  • 諸星陽一
  • 日本自動車ジャーナリスト協会(外部リンク)
  • 自動車ジャーナリストとして専門誌やライフ誌での執筆活動をはじめ、安全運転のインストラクターも務める。1992年~99年まで富士スピードウェイにてRX-7のレースに参戦。セルフメンテナンス記事も得意分野。福祉車両の数少ない専門家の一人でもある。

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