チターンズはやはり負けるのか・・・・

昨日の記事の続きになります・・・・

チタンは軽い
チタンは高強度
チタンは腐食に強い

と勝手にステンレス鋼よりも圧倒的に優れた素材と思って運用してきましたが、いくつかの誤解があったようです・・・・
やはり素材の特性と用途をしっかり見極めなくてはいけないと改めて思いました。

まず。。。。

チタンは軽い

これは正しいですね〜。あくまでステンレス鋼との比較ではステンレス鋼の比重が7.9くらい、チタンだと純チタンで4.5ですし、チタン合金では混ぜ物次第ではありますが4.4〜4.8くらいですから半分とは言わないまでもかなりの軽量です。
ただ腕時計に使う場合はほぼ同じサイズで素材入れ替えでの使用が主ですので、3〜40％軽量といったレベルかと思います。

チタンは高強度

これは正しいようで正しくないですね。
確かにチタンは混ぜ物次第では化けます。でも一方のステンレス鋼も組成によっては高強度が出せるので、一概にチタン＞ステンレスとは言えません。
それが証拠に今回自分が見舞われた傷の問題は（おそらく）純チタン製であるBreguetのメタルストラップは一般的な時計用のステンレス鋼に比べ表面硬度はむしろ低いくらいで、傷耐性はむしろ低いとさえ言えます。
ただし時計用のチタン合金や特殊な表面加工技術もいろいろあり、SEIKOのブライトチタンやシチズンのデュラテクト仕上げは表面の傷を生じにくくさせる技術であり、おそらく自分が普段使ってきた（でも傷がほとんどできてこなかった）SBGR011などはこの特殊処理系だと思われます。
ですがチタンではいわゆる64チタンと言われる高強度の軍用にもよく使われるチタン合金があり、これは純チタンの倍以上、ステンレス鋼に比べても圧倒的な硬度を誇り、そういう意味では強い、と言えますが、加工性が非常に悪いため64チタンはまず時計には使えません。まあ、ベゼルとか裏蓋くらいならまだしも、ストラップのコマなどは高度な切削加工が要りますからね…

チタンは腐食に強い

これは正しいですね。
特に圧倒的な海水耐性を有しており、プラチナに準ずる耐海水性能を有しています。またイオン化しにくいことからアレルギーを起こしにくい素材ですので、腕時計として非常に向いた素材ではあるのですね。
以上の特性から、ダイバーズウオッチ用の素材としては理想的で、対腐食性、軽量なのは（豪華さは別として）プラチナ素材に比べ圧倒的に優位と言えます。

といろいろ調べてみましたが・・・・

一番の課題である

Breguet/TransAtlantic TypeXXIのメタルストラップの傷はどうするのか！

ですが・・・・

なんとかできました！（画像参照）

赤い矢印部分に派手に傷ができていましたが、見ての通りほぼ傷を消すことができました。

何をやったかは・・・・

企業秘密です（笑）