”演出”と”ムダ”

今日は代車でインサイトを借りました。

先日のCR-Zとの比較ではないですが思ったことを述べておきます。
まず、インサイトですが僕にとってはCR-Zよりも好感がもてました。むしろ買うならこちらです。
まずいいところは「飛ばす気にならない」ということです。
先日のCR-Zでは大したことがないことがわかっていてもアクセルを床まで踏みました。
しかし今回はアクセルなんか踏む気も起こらず、終始エコランに徹することができたわけです。

この違いは何であろうかと考えていくと”ムダ”に作られているからではないかと思えてきました。
CR-Zの場合、スポーツ感を”演出”するためかワイドローなボディー、低い着座位置、タイトな視界、重いドアなどの要素が取り入れられています。
これは人間が持っているスポーツマインドを刺激する結果となり、大したことがないのがわかっていてもアクセルを踏む量が増える。そうなってしまうことにより、より期待していたものが得られない状況になり、この車はよくないという評価につながる。
インサイトはその逆で、普通の乗用車の格好であり、ポジションは高く、視界も良好。スポーツマインドは刺激されないため、エコランができるといったことでしょう。

要するに何が言いたいかと申しますと、CR-Zのような”演出”はこの程度の完成度では必要がなく、それを取り入れたいのであれば、それを帳消しにするあるいは役立てるような魅力がないといけないということです。よってこの”演出”は全くの”ムダ”になり、さらにはスポーツマインドを刺激されたことも体力的に”ムダ”ということになります。

車を見た瞬間、触れた瞬間におけるインプレッションというのは考えている以上に大きく、乗ってみて（走ってみて）感じられる感想を安易に変えてしまいます。なにせ、”ムダ”をなくせといっているのではありません。2シーターも実用性がない車も僕は大好きです。ただその”ムダ”を許容できる（役立てる）魅力があることが条件となるわけです。